エクラをはじめ、雑誌や書籍でも人気、予約のとれない料理教室として知られている『LIKE LIKE KITCHEN』を主宰する料理家・小堀紀代美さん。これまで巡った国々はなんと40か国にのぼり、ひとり旅名人でもあります。アラフィー世代のひとり旅の不安を解決してくれるホテル選びや移動手段のヒントと、小堀さん流の楽しみ方を伝授。
小堀さんのひとり旅計画概要
お休み確保!旅の計画は3か月前にスタート
普段は2連休さえないほど忙しく活動されている小堀さん。料理教室のスケジュール上、休みの見通しが立つ3か月前に旅の計画をスタートします。
「旅先は、短期も長期も海外へ行くことが多いですね。私の旅は、食べることが目的になるけど、フードに限らず、室内のインテリアから街の景色まで、やっぱり海外は心ときめく。どこの国といわず、旅のやる気がでます!」
行き先は、気になるお店を目掛けて出かけたり、休暇を取れる日数から決めたり、さまざま。
「今行くひとり旅は、最初から最後までひとりきりということはなくて。家族や友人と、途中で別れたり落ち合ったりすることが多いですね」と、柔軟な旅のスタイルは大人ならでは。
航空券の手配
旅の計画を立てる3か月前のタイミングで、真っ先に航空券を確保するそう。小堀さんはツアーではなく、航空券からホテルまで個人手配。
「昔から自分で組んでいて、まだインターネットがない時代は、カード会社に電話をして調べてもらったり、予約してもらったり。雑誌の旅特集で情報を得ることも多かったし、Faxも駆使しましたね。そういう時を経て、今はすべてが気軽にできる」と好みの旅を自身でオーダーメイド。
航空会社は行き先とスケジュールに合わせて選択。
「台湾や韓国など近い国はLCCで行きます。昨年もPeachの夜中の便で韓国・ソウルに飛び、朝着くなり釜山に移動という弾丸スケジュールを決行。友人からは『大人なんだから』と呆れられるけど、直角の体勢で寝られます(笑)」とエネルギッシュ。
仕事後に旅立つことができる効率の良さも、忙しい小堀さんにとっては魅力に。ヨーロッパに行く際はJALが多く、せっかくだからビジネスクラスを予約。スマートな使い分けが参考に。
ホテルの予約方法
航空券を押さえたら、次はホテル予約に。小堀さんがひとり旅で何よりもこだわるのが、ホテル。ホテル予約サイトのBooking.comで探しつつ、同時にホテルの公式サイトもチェック。より良い条件の方で予約するそう。
「ホテルの外観やフロントの雰囲気から部屋のインテリアまで、自分の好きなテイストかどうかを重視しています」。
小堀流「ひとり旅」を楽しく過ごすための5つのコツ
言葉がわからなくても、トラブルにあったことは殆どないそうで、アクティブなひとり旅を満喫される小堀さん。お話を伺うと、そこには誰でも真似できるコツがたくさん。
とにかく”歩く&食べる”
ひとりで旅すると、時間を持て余してしまうのでは? と心配になる人も少なくないはず。それは旅上手の小堀さんも同じ、だから予定が詰まっていないかぎり、なるべく乗り物を使わず街を歩く。
「Uberを使ってサクサク移動すると、すぐに予定が終わって、することがなくなってしまうんですよ。でも、歩くと朝の9時から夜の8時頃まで、時間を費やせる。私の場合は一日に5食くらい食べたいので、お腹を空かせるためでもあるし、街を知りたいということも歩く理由に。新しいお店を見つけて明日ここ行ってみようとか、新しい発見もありますよ」。
ちょっとした作業は部屋の外でする
ひとり旅の際に、小堀さんが心掛けていることの一つが“ホテルの部屋に篭らず、自分自身を外へ連れ出すこと”。せっかく海外にいるのに、部屋にいては勿体無い!
「検索とか始めちゃうと、あっという間に時間が経って、ずっと部屋にいたなんていうことも。調べ物をしたり、インスタグラムを投稿したり、ちょっとした作業はとにかく一度外へ出て、外の空気に触れながらするようにしています。カフェまで行かなくても、ホテルのダイニングでもいい」。
ホテル選びに時間をかける
小堀さんが、事前準備で最も時間をかけるのがホテル選び。Bookin.comやGoogle mapを駆使してホテルの様子まで隈なくリサーチ。複数のサイトを横断して料金比較も怠らない。
「部屋に入った時の印象、色味、インテリアが好きなテイストでないと気持ちが落ち着かないんですよね。ホテル予約サイトではホテルの内観・外観だけでなく、部屋タイプごとの写真を全部見ます。Google mapには利用者による写真の投稿もあるので、それもチェック」という徹底ぶり。
さらに、予約する際に必ず確認すべきポイントと、より快適に過ごすためのコツも聞いてみると……。
「部屋の平米数を見てない方が意外と多い。ヨーロッパのホテルはかなり小さな部屋もあるので要注意! 私自身は、ヨーロッパでひとりだったら18㎡でも我慢しますが、20㎡以上をチェックします。22〜25㎡が理想ですが、値段も結構変わってくるから。あとは、予約する際にリクエストを書いておくと、ホテル側がちょっと気を配ってくれます。光が入る明るい部屋、通り沿いがいいなど希望を伝えるようにしています」。
旅慣れた小堀さんでも、じつは旅行の前に不安になることがあるそう。ホテル選びでは、そんな自分の気持ちに寄り添うことも大切にして。
「毎回旅行前は、航空券やホテルを取った後でも不安が残ります。例えば、飛行機が落ちたらどうしよう、留守の間に何か起きないかなと、本当に旅して大丈夫なのかと気持ちがざわつくんです。だから、ホテルはキャンセル無料のところに。ちょっと高くなっても、キャンセル不可を押せないんですよね。いざ行ってしまえば、弾けてしまうんですけど(笑)」。
ひとり旅で役立つ持ち物
装い
小堀さんが旅行に必ず持って行くアイテムが、薄手のカシミヤのセーターとカシミヤのストール。
「ホテルは部屋のクーラーを止めても、セントラル空調で寒いこともあるので亜熱帯の国でも必須。どこに行くにしても飛行機は冷えるので、この2点は機内にも持ち込みます。靴は、レストランに行く用のちょっとした靴と、たくさん歩くので歩きやすい靴を2足持っていき、合計3足でコーディネート」。
メインバッグとサブバッグ
アクティブな旅では、身軽なスタイルが快適。斜めがけできるミニバッグをメインに、サブバッグを持ち歩き。
「眼鏡ブランドのBLANCが作っているオリジナルバッグで、眼鏡ケースが外側に設置されていて便利。旅行の時はお財布もコンパクトなものに入れ替えます。友人の伊藤まさこさんのweeksdaysとi ro seがコラボレーションしたもので、使いやすいんです」。
サブバッグは街によって使い分けるのが、小堀さん流。
「都会の街に訪れる際は、バーニーズニューヨークのオリジナルのトートバッグも持っていきます。薄い一枚革で、折り畳め、使い勝手も見た目も良い。エコバッグは大中小のサイズを準備。布製とナイロン製を持っていきます」.
食べ歩きのお供!
一日中食べ歩く小堀さんならではのグッズは、おいしいもの好きの方にも参考になる工夫。
「ジップロックと、スプーン&フォークを持ち歩きます。例えば食べてみたいけど、全部食べきれない時や、とりあえず味見してみて残した時に持ち帰れるので」とフードロスを防げるのも素敵。
帰りの飛行機まで、ひとり旅を堪能
小堀さんのひとり旅は、帰路の機上までもお楽しみ。日本国内に持ち込めない現地の味を、最後まで堪能するそう。
「果物でもお肉でも、機内持ち込みまではOK。あそこのバインミーを食べたかったな、と食べ逃したものを買って帰りの機内でいただきます」と、思わず膝をうつアイデアが学びに。
次回は、小堀さんが大人におすすめする街、「ベルリン」ひとり旅をご紹介!
取材・文/横溝桃子