寒い日々は、毎日鍋でもいい! 精進料理の奥深さに魅せられ、「季節を映し、体に優しい料理」を発信し続けている料理家・尾崎史江さんが教えてくれたのは、素材の味が際立つ、豆乳鍋とおでん。
教えてくれたのは
「食堂いちじく」 尾崎史江さん
「精進料理を作っていると、素材のもつ風味を再認識する瞬間があります。心がけているのは、持ち味を生かす、シンプルな味つけ。今回は鶏肉を使った精進ではない鍋もご紹介していますが、白ごまペーストでコクを出すのは精進料理でおなじみの手法です」
鶏と舞茸の白ごま豆乳中華鍋
「昆布だしと豆乳を合わせた煮汁は味噌や白ごまペースト入り。その濃厚な味わいは鶏と相性抜群。きのこ類を入れるとうま味がさらに重なって、煮汁がしみたきのこも絶品です」。
食べるときにつける黒酢じょうゆが味の引き締め役に。
材料(2~3人分)
鶏ぶつ切り肉(水炊き用)…500g
(なければもも肉や手羽元などを合わせたものでよい)
舞茸…2パック(200g)
(好みのきのこでよい)
ニラ…1束
ごま油…大さじ1/2
豆板醤…小さじ1弱~小さじ1
(好みで調整)
〈煮汁〉
昆布だし…3カップ
豆乳…2カップ
味噌…70g
白ごまペースト…大さじ2
酒…大さじ2
しょうゆ…適量
〈黒酢じょうゆ〉
黒酢:しょうゆ1:1を合わせたもの…適量
作り方
❶鍋にごま油、豆板醤を入れて弱火にし、香りが出たら昆布だしと酒、鶏を入れて中火にし、煮立ったらアクをとり、少し火を弱めて20分ほど煮る。
❷白ごまペースト、味噌を溶き入れ、豆乳と食べやすくさいた舞茸を加えて中火にし、火が回ったら弱めの中火にして舞茸に火を通し、食べやすく切ったニラを加える。
❸必要ならしょうゆで味をととのえ、黒酢じょうゆをつけていただく。
田楽味噌の宝袋おでん
寒くなると食べたくなるのがおでん。昆布だしでゆっくり煮込んだ根菜は、素材の味がくっきり! 田楽味噌も白味噌を使うと、優しい味わいに。
「油揚げの袋にお餅を入れた2種の宝袋は、大人も楽しめるはず」。
材料(2~3人分)
大根(細め)…1/3本
れんこん…120g
ぎんなん…18粒
春菊…1/2束
〈宝袋〉4 個分
油揚げ…2枚分
切り餅…1と1/2 個
さつまいも(2cmの輪切り)…60g
(油揚げに入りやすい大きさに切る)
青じそ2 枚
〈煮汁〉
昆布だし…900mL
酒、みりん…各大さじ22/3
しょうゆ…大さじ12/3
きび砂糖…大さじ1/2
塩…小さじ1/2
〈白田楽味噌〉
白味噌…20g
酒、みりん…各小さじ1
きび砂糖…小さじ2/3
からし…適量
柚子、粉山椒(好みで)…各適量
作り方
❶大根は2~3㎝の輪切りにして皮をむき、片面に十字の切り込みを入れる。鍋に大根とかぶるくらいのお米のとぎ汁(なければ水でよい)を入れ中火にかけ、煮立ったら少し火を弱め、ふつふつとした火かげんで竹串がすっと通るまで20分ほど下ゆでし、流水で洗い水気をふく。
❷れんこんは皮をむき1㎝の輪切り、大きければ半月切りにする。ぎんなんは殻を割り、5分塩ゆでして冷水にとり薄皮をむく。3個ずつ楊枝に刺しておく。
❸油揚げは半分に切り袋状に開く。餅1個を半分に切り、青じそ1枚と油揚げに詰める。同様に餅1/2個とさつまいもを半分に切り油揚げに詰め、4個すべて楊枝でとめる。
❹田楽味噌の材料を耐熱容器に入れ混ぜ、600Wの電子レンジでラップをせずに30秒加熱し、よく混ぜる。
❺鍋に煮汁の材料と①、②、③を入れて中火にかけ、煮立ったら火を弱めて30分ほど煮る。そのまま常温で冷まし、味をしみ込ませる。いただくときに温め、食べやすく切った春菊を加え、さっと火を通し、好みで田楽味噌とからしをつけていただく。
おざき ふみえ●料理家。故郷・岐阜の法福寺で精進料理に出会い、奥深さに惹かれて「季節を映し、体に優しい料理」を発信。
撮影/木村 拓 スタイリスト/西崎弥沙 取材・原文/石塚晶子 ※エクラ2026年2・3月合併号掲載