隠れ家の趣き タイ チェンマイのラーンナースタイルホテル 5選

東南アジアで一番人気を誇る観光国タイは、4つの地域に分けられる。ビーチリゾートに恵まれた南部タイ、首都バンコクを含む中部タイ、イーサンと呼ばれる東北部タイ、そしてチェンマイを中心とする北部タイ。クメールやモン文化の影響を受けている他の3つの地域とは異なり、北部タイには13世紀末から16世紀の中頃まで断続的に続いたラーンナー王朝の影響が色濃く残されている。ラーンナー王朝は、チェンマイを首都に定め、豊かな土壌に恵まれて米作が盛んになり、仏教を信仰して多くの寺院を建立した。なだらかなカーブを描く大きな屋根を特徴とする寺院建築や、独特のテキスタイル、クラフトなど、その総称がラーンナー文化と呼ばれている。1995年、このラーンナースタイルの寺院建築をホテルデザインに取り入れたフォーシーズンズ チェンマイがオープン。これが起爆剤となり、次々にラーンナースタイルのホテルや、西洋建築と融合したラーンナーコロニアルのホテルが誕生した。いまやその数50軒を越えるが、そのなかから、隠れ家の趣きがある、ゲストたちに好評な5軒をセレクトした。

タマリンド ヴィレッジ チェンマイ(Tamarind Village Chiangmai )

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チェンマイの魅力は、旧市街の散策。1.3Km四方の城壁の内側は、京都を思わせる碁盤の目のような整然とした町並みが続く。高いビルはなく、大通りからソイ(横町)に入ると、あたかも昭和の下町。手仕事で生計を立てる庶民の暮らしが垣間みられる。そんな旧市街の中程、ラーチャダム ヌン通りに面して立つタマリンド ヴィレッジ チェンマイは、日本の老舗旅館かと錯覚する上品な佇まい。

タマリンド ヴィレッジのシンボルは、古都チェンマイにふさわしい樹齢200年のタマリンドの古木。リスの一家も住み着き、自然が溢れるシチュエーション。
チーク材が多用された室内は、老舗旅館にベッドをしつらえたような風情。侘び寂びの趣きすら感じさせる。いずれの部屋からも庭が臨め、風が渡ってくる。
タイ北部の料理が中心の、レストラン、ルアン タマリンド。ラープタヤン ハンレー(北部のカレー)ゲーンケー(バナナの花やカボチャの唐揚げ)は、辛味を抑えてマイルドにしてあり、食べやすい
ヴィレッジ スパは6つの施術室を備えている。お薦めは、タイマッサージだが、ハーバルボールを使ったタイ古来の施術ルー プラコップも興味深い。
フランジパニが香る夕暮れのダイニング。頬を寄せ合い、ろうそくの光でメニューをチェックするカップルが微笑ましい。木造のラーンナーホテルならではの温かなディナータイム。
Tamarind Village Chiang Mai
50/1 Rajdamnoen Road, Tambon Sri Phum, Amphoe Muang, Chiang Mai 50200, Thailand
http://www.tamarindvillage.com/en/
\23,901~Chiang Mai International Airportより4km
(料金は最安値の一例です)

ピンナカラ ブチック ホテル & スパ (Ping Nakara Boutique Resort & Spa)

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タイ王国、チャクリ王朝のラーマ5世(現王はラーマ10世)は、西洋建築の大ファンで、19世紀後半、王族の建物や政府公館をフランス風の洋館として建築した。その流れを汲み、北部タイでは土地の伝統建築(ラーンナー建築)と融合した、ランナーコロニアル建築が、豪商の館や中国商館としてチェンマイを中心に造られた。現在も、ワットケート周辺やターペー通りで復元された建物を見ることができる。ワット チャイモンコン近くのピン ナカラ ホテルは、ランナーコロニアルスタイルの典型だと言える。

明るい吹き抜けのロビーに華を添えているのは、山岳民族のテキスタイル。ホテルから徒歩2分のピン川沿いには、同系列のフレンチ カフェ、 ナカラ ジャルダンがあり、街の雑踏から隔絶された別世界が楽しめる。
ジャクージ付きバスタブのあるデラックスルーム40㎡。チーク材の床、フレット ワークの欄間、アイアンワークのフォーポスター(4本支柱)ベッドなど、コロニアルの定番からアレンジした斬新なデザイン。部屋からはプールが見える。
朝のブッフェは毎日変化があり、長期滞在者も飽きさせない工夫がこらされている。夜のメニューは、主としてタイ料理だが、欧米のゲスト向きのマイルドな味付け。
ピンナカラホテルの一帯は、国の森林局の保有地が多く、緑溢れる素晴らしい自然が残されている。ここは、わずか19室のブティックホテルなのに、プールのデッキチェアーは12基用意されているので、いつ行ってもゆったりとくつろげる
のりのり
ホテルの規模に比べて、スパはレベルが高く、本格的アユルベーダの施術が受けられる。アユールベーダ ディスカバリー90分、約6500円がお勧め。ホテルから徒歩6分のナイトバザールへ出かければ、街のスパがいくらでもあり、4分の1以下でオイルマッサージやフートマッサージが受けられるが、設備はそれ相応かも。
のりのり
Ping Nakara Boutique Hotel & Spa
135/9 Charoenprathet Road, T. Changklan, A. Muang, Chiang Mai 50100
http://www.pingnakara.com/
\15,992~Chiang Mai International Airportより4.5km
(料金は最安値の一例です)

シプサン リゾート & スパ マエタン (Sib-San Resort & Spa Maeteang)

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タイに来たら、ぜひ象に乗ってみたい・・・そんなリクエストが叶うのが、シプサン リゾート&スパ マエタン。チェンマイから車で北へ1時間のマエタンは、なだらかな渓谷地で、ホテルは川沿いの広大な敷地を有している。象のツアーは近くにある象キャンプから出発し、川の中を渡り、土手を歩きながら遡上するコース。象の背で揺られていると、耳の中でヘンリー・マンシーニの「小僧の行進曲」が鳴り渡り、すっかり冒険家になった気分。このホテルの客室は全てヴィラタイプで、レストランやスパも充分なスペースがとってあり、ゆったりと自然を満喫できる。

シプサン マエタンは周囲を山に囲まれ ているので、北部タイの豊かな自然に心癒される。建物はラーンナースタイルで寺院建築のコアが、要所要所に見られる
レセプションの奥に安置された仏像。スコタイ様式の優しい面差しの仏様で、 ロビーに品格を漂わせている。ラーンナースタイルのホテルでは、本物の仏像が飾られていることがよくある。
客室は全てヴィラタイプ。ミニマムなスーペリア ガーデンビューでも58㎡の広さがあり、各戸に手入れの行き届いた芝生の庭がついている。高原の山荘にいる気分で滞在できる。
朝日を描いた切り妻が山形の屋根を支えているスパの建物は、ラーンナーデザイン。シンプルだが風通しが良く、強固な造りになっている。メニューは、スクラブ・ボディーマッサージなど150分で4000バーツ(約1.4万円)
マエタン リバー ビュー カフェの前で、ツアー客を乗せた象たちは、渓流を渡って行く。このカフェのソファーは、象籠をモチーフにしている。
Sibsan Resort and Spa Maetaeng, Chiangmai
168 Moo 2, T. Keudchang, A. Mae Tang, Mae Taeng, Chiangmai, Thailand 50150
http://sibsanresort.com/
全72室※Expediaでしか情報を拾えていないため怪しいです。\9,674~Chiang Mai International Airportより49km
(料金は最安値の一例です)

ナニ ランド ロマンティック ブティック リゾート (Na Niland Romantique Boutique Resort)

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かつて王立森林局だった土地にあった大木のレインツリー(アメリカねむの木)をシンボルとして残し、ナニランドホテルは造られた。建物は一見、木造と漆喰を組み合わせた普通のハーフティンバーに見えるが、ラーンナー文化の流れを汲む装飾や、家具作りの技法、タイルの文様、テキスタイルのモチーフなどが散りばめられている。全体的にも、ラーンナーコロニアルデザインと言える。ホテルの敷地の向こうに流れるピン川は、バンコクまで続いている。

ドアマンの出で立ちも植民地風をイメージしている。チェンマイで最新のコロニアル スタイルのホテル。
近年、チーク材は枯渇して売買停止になっているので、レセプションの床は他の木材が使用されているが、壁のフレットワーク(手彫りのベンチレーション)やランプシェードなどには凝った造りが見てとれる。
一番下のカテゴリーのラーンナーDXルームでも、この内装で1泊1.5万円前後。 しかもナイトバザールまで5分、旧市街へはソンテオ(小型の改造トラック)で15分の好立地。2017年オープンなので、有名になる前の今がおトクかも。
朝食は、基本ブッフェスタイルだが、オーダーすれば鮮やかな卵料理を作ってくれる。タイ風のチキン粥やクイッティオ(米の麺)などもある。
ピン川に面したレストランは、夜景が美しい。屋上にもテーブルがセットされ、川面を吹く風が心地よく、シンガビールが格別に美味しい。
Na Nirand Romantic Boutique Resort
1/1 Soi 9, Charoenprathet Road, Tambon Changklan, Amphoe Muang, Chiang Mai 50100
http://www.nanirand.com/
全45室 \17,252~Chiang Mai International Airportより4.5km
(料金は最安値の一例です)

ラチャマンカ (Rachamankha menber of Secret Resort)

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ラチャマンカは、ラーンナー時代の様式美を受け継ぐ洗練されたブティック ホテル。チェンマイの旧市街の西、名刹ワットプラシンの筋向かいに位置している。エントランスの大暖簾をくぐると中庭を囲むように客室棟があり、ラーンナー寺院の回廊を彷彿とさせる。庭の中程に設けられた朱色のラウンジは、典型的ラーンナー建築。ラウンジ棟をめぐる夕暮れどきの美しさが、北タイの歴史を感じさせるホテルとして、ラチャマンカを有名にした。レストランのグレードも高く、ここで使われている食器は全てチャイニーズ アンティークの見事なもの。メニューは北部タイ料理を中心に、シャン(ミャンマー)などバラエティーに富んでいる。

タイ、 コロニアル、に中国アンティークが取り入れられた斬新なメインダイニング。家具調度品から皿、カトラリーまで全てが美しく、宿泊しなくてもぜひ、一度は訪れてほしいレストラン。
朝食メニューの薄手のフレンチトースト。これがサーヴされていたお皿の素晴らしさに驚かされた。スタッフも恭しく、サービスはは全体に質が高い。
ラチャマンカは、わずか25部屋のブティックホテルだが、ゆったりとしていて他のゲストに合うことは少ない。プールも20mあり、正面のパビリオンでは簡単なマッサージも受けられる。
.柱を朱色に塗られたラウンジ。庭の眺めが良く静かで居心地が良い。建物は典型的なラーンナー建築で、切り妻には四角形のナーバン(寺院建築)が施されている。
鳥の頭の様な彫刻は寺院の屋根隅に必ず設置されるチョーファー(寺院の象徴)で、全て本物。ホテルの回廊にはラーンナーコレクションが溢れる。
マジックアワーのラチャマンカ。右の建物は独立したレストラン棟で、週末はチェンマイの名士たちが集う。左は、ホテル棟への入り口になっている。
Rachamankha Chiang Mai
6 Rachamankha 9, Phra Singh, Chiang Mai, 50200 Thailand
http://www.rachamankha.com/?page=home
全25室 ¥24020~ Chiang Mai International Airportより4㎞
(料金は最安値の一例です)


撮影・取材/増島 実 リライト/今井 えりか

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