9月1日は「防災の日」。あなたの家の防災対策は万全だろうか? 小さな地震に慣れてしまったり、平穏な生活環境に浸りすぎるのはレッドカード。熊本地震の記憶も新しい今、備えの見直しを!
ベストの前ポケットに準備!1次避難用品
1次避難は命を守るため、すぐに家から出てすばやく行動することが必須。国崎さんが提案しているのは、多ポケットのベストに必要最低限の避難グッズを詰めること。コンパクトで軽いアイテムで構成する。
女性のための日用品を含め、 自分専用のグッズ選びを
災害時の緊急持ち出し品の定番は、非常用リュックに入った避難セットだろう。しかし、国崎さんは「身に危険が迫っているときに重量のあるリュックを背負っていると、思うように動けません」と危険性を指摘する。
「避難用品は状況を3段階に分けて準備します。身の危険を感じ、一時的に避難所に向かう“1次避難”にはベストがおすすめ。上半身に密着するので動きやすく、体の防護や防寒にも役立ちます。命を守るためのグッズと食料、万が一泊まる場合の簡単な備えを入れて玄関のそばに常置しましょう」
ポケットがたくさんついたベストは、釣具店や撮影用品店(カメラマンベスト)、通販などで手に入る。
ベストの前ポケットには…
(左)手をふさがないLEDネックライトBF-AF10Pは、くくりつけても使えるすぐれもの。(中)スマホを最大2回充電できるモバイルバッテリーQE-AL201はAC一体型で安心(2点とも問パナソニック お客様ご相談センター)。(右)硬いものの内側にはポケットティッシュを。
携行食は1食分+α。水分のあるものも混ぜておく。歯みがきシートもあると便利。
ウェットティッシュはアルコール除菌と肌に優しいものを。現金は硬貨と少額紙幣。ATMカード、テレホンカードなどをコンパクトに。
(左)軽くてコンパクトな高輝度ライト。とりはずせる自転車用なら簡単。(中)体力を使わずに救助を呼べるホイッスル。中にIDカードも入れられる。小さいポケットには、携帯充電用などのケーブルを。(右)1分回せば約14分ラジオが聞け、ライトやUSB端子も備えた手回し充電ラジオRF-TJ20(問・パナソニック お客様ご相談センター)
(右から)500mlの長期保存水、粉塵や感染予防に使える紙マスクと暖をとれるカイロ。
教えてくれたのは…
国崎信江さん
くにざき のぶえ●危機管理アドバイザー、危機管理教育研究所(http://Kunizakinobue.com/)代表。女性・生活者としての視点から防災・防犯・事故対策を提唱し、メディアで活躍。『震度7から家族を守る家』ほか著書多数。
ベストの内側&後ろポケットには…
後ろポケット
大型で軽いものを収納。非常用給水袋、止血パッド、防煙マスク、緊急トイレ。
小さいポケットには、電池や持薬を。
内ポケット
メモのための筆記具は必須。着替えやトイレ時の目隠しにも使えるポンチョと、輻射熱で暖かいアルミ張りのブランケットも用意。
紙ショーツとガラスに強い切創防止手袋、生理用品もあると安心。
リュックに準備!2次避難用品
こちらも玄関に置いておきたい一時持ち出し用。このページでは必要なもののバリエーションを提案しているので、取捨選択を。食料などは3日分を目安に。水は別の手提げかばんにも分けて。
次は、身の安全を確保したものの家には住めないため、避難所での生活を想定して準備する“2次避難用品”だ。
「3日分程度の水や食料、生活用品をリュックにまとめます。大勢の人々が集まる避難所では、衛生状態を保つのがむずかしいもの。除菌グッズやマスク、また、生理用品なども用意しておきたいですね。食料は炭水化物以外の、タンパク質やミネラル源も忘れずに。また、時間の経過とともに身だしなみが気になってくるので、オールインワンクリームや手鏡なども必需品ですね」
交通手段があるならば、この段階で避難所ではなく、他県の親族の家や行きつけの宿に“疎開”して、事態が落ち着くのを待つのも手だといえる。
リュックには…
美容・衛生用品
水が使えない状態を 想定した備えが大切
除菌グッズ、生理用品、水不要の体ふきやシャンプーとともに、肌のケアのための美容アイテムも準備を。歯ブラシやエッセンシャルオイルは気分も爽快にさせる。
□ 大判ウェットティッシュやシャンプー
□ オールインワン美容液
□ ワセリン
□ 歯ブラシ
□ エッセンシャルオイル
□ 除菌グッズ
□ 生理用品・紙ショーツ
□ 医薬品・救急グッズ
□ トイレセット
□ マスク
食品・飲料
炭水化物の次に必要な タンパク質とミネラルの確保を
食料は水とともに生命維持に欠かせない要素。即エネルギーになる炭水化物は必要だが、時間の経過とともにタンパク質やミネラル補給の重要性が増してくる。好みのレトルト食品や缶詰、ドライフルーツや野菜ジュースも用意したい。飴やガム、お茶、しょうが糖など、気分がさっぱりする嗜好品もあるといい。
□ 主食
□ タンパク源
□ ミネラル源
□ 菓子など
□ 水
使い方しだいで役立つグッズもリュックに入れておく
多用途に使えるグッズ
発想しだいでマルチに 使えるすぐれもの
一枚のお皿に料理を盛るたびラップを敷いて、洗い水を節約、ちょっとしたものの固定に縫い糸や洗濯ばさみなど、あると助かるものは多い。段ボールはトイレ台座に。
□ ソーイングセット
□ 多機能ナイフ
□ 油性ペン
□ タオル
□ ロープ
□ 洗濯ばさみ
□ ゴミ袋
□ ガムテープ
□ ラップ
□ 新聞紙・段ボール
□ ビニールシート
その他
持ち出しはふだん使っている財布でもOK。財布に入れていない場合は身分証のコピーを用意して。「電池がどれでもライト」(オープン価格/問パナソニック お客様ご相談センター)はどの型の電池も使え、照度の強弱も選択可能。
□ 現金
□ 身分証明書
□ 着替え
□ 大型懐中電灯
日常生活に戻るまでの3次避難用品
インフラの復旧が遅れた場合の備えで、1~2週間程度の被災生活を想定。キャンプ用品が役に立つので、ときどきはアウトドア体験をして練習を。
最後の“3次避難用品”は、災害で寸断された物流やライフラインが復旧して日常生活に戻るまでの1~2週間を、自宅で過ごすためのストックだ。
「1~2次避難用品の量を増やして備蓄し、調理に使うカセットコンロやカセットボンベ、災害用トイレなどを加えます。戸建ての場合、壊れた屋根の応急処置にビニールシートが有効です。ここでも、自分の家には何が必要かを“イメージ”して備えてください。ペットの食料やトイレについても、同じ考え方で備蓄しておきましょう」
□ テント
□ 寝袋、寝袋マット
□ カセットコンロ、ガスボンベ
□ 鍋・飯ごう
□ ポリタンク
□ バケツ(トイレを流す)
□ 石けん
□ 荷づくりロープ
□ 大型ビニールシート
□ 食器類
□ 食品・飲料
□ 美容・衛生用品
□ 多用途に使えるグッズ