【腕時計が紡ぐ物語】ナポリ王妃も愛したブレゲ。「クイーン・オブ・ネイプルズ」の最新作

ブレゲの創始者は、「時計の歴史を2世紀早めた」といわれる希代の時計師。初代の数々の発明と熟練の手仕事を現代に受け継ぐアイコンウォッチが、歴史に名を残す顧客とメゾンの物語を今に伝える。

ブレゲのクイーン・オブ・ネイプルズ

18世紀後半から19世紀にかけて活躍し、現代時計の基礎を築いたことで知られる天才時計師、アブラアン-ルイ・ブレゲ。彼が興したブレゲは、その手法を現代に受け継ぐ、傑出したメゾンだ。

1775年にパリのシテ島に工房を設立し、欧州の王侯貴族に愛された彼の顧客リストに、フランス革命後ナポレオン1世とその一族が加わる。なかでもミュラ家に嫁いだカロリーヌは、生涯で34点もの時計をオーダーしたほどだった。

初代ブレゲが顧客の注文データを管理していた台帳によると1810年、当時ナポリ王妃だったカロリーヌ・ミュラから「№2639」が発注された。それはブレスレットに取り付ける楕円形の極薄リピーターウォッチで、温度計も備えていたと記されている。このピースこそ、初代ブレゲが手がけた世界初の腕時計。実機の行方はわからないものの、修理記録から当時の最先端の姿が浮かぶ。

この幻の時計に着想を得て、2002年にクイーン・オブ・ネイプルズが誕生した。卵形のケースやあえて位置をずらしたリュウズなどの独創的なデザインに、まばゆいダイヤモンドが輝く。そこにブレゲのシグネチャーの針、数字、コインエッジなどの装飾が融合し、華奢な手もとを引き立てる。グレーで統一された最新作は、まるで品格あるナポリ王妃のよう。女性らしさをかたちにしたような優美な腕時計は、時を超えて、現代の女性を美しく彩る。

【腕時計が紡ぐ物語】ナポリ王妃も愛したブの画像_1

photo/©Breguet

ボナパルト家の末妹だったカロリーヌは、1800年にジョアシャン・ミュラと結婚。ナポリ王と王妃として’08年から’15年まで在位した。ブレゲの台帳には、カロリーヌに納めた腕時計を娘のルイーズが’49年と’55年に修理した記録が残る。母から娘へと、大切に受け継がれていたことがわかる

ナポリ王妃の気品あふれる姿を映して。伝統のエナメル技法を施したジュエリーウォッチ

ナポリ王妃の気品あふれる姿を映して。 伝統のエナメル技法を施したジュエリーウォッチ

超高級時計のみに採用されてきた伝統の技法、グラン・フー・エナメルを施したグレーの文字盤に注目。高温で溶かしたガラス状の釉薬を何層も重ねて焼きつけ、数週間かけて理想の色調を実現するという手のこんだ工程を経ている。
時計「クイーン・オブ・ネイプルズ 8918」(36.5×28.45mm/RG、D計約1.4ct、グラン・フー・エナメルダイヤル、自動巻き、3気圧防水、パワーリザーブ45時間、サファイア・ケースバック、カーフストラップ)¥6,435,000/ブレゲ ブティック銀座(ブレゲ)

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photography:Masanori Akao(whiteSTOUT) styling:Yukari Komaki text:Hiroko Naruse ※略号は次のとおり。RG=ローズゴールド、D=ダイヤモンド。 ※エクラ2025年7・8月合併号掲載

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