着こなしが軽くなってくる春こそ、配色で遊びたい季節。世界のファッショニスタを参考に、大人におすすめの色使いや着こなし術を、スタイリスト・戸野塚かおるさんとナビゲート!
"鮮やかカラー"は上品さがカギ。デザインはセーブして
「鮮やかなカラーこそ、シンプルな組み合わせが肝。逆に、ワンツーコーデも配色で遊べば一気に上級者感が出ます」と戸野塚さん。色合わせのヒントをもらって。
1. コペンハーゲン
鮮烈な赤を、イヤリングとバッグにも散らしてなじみよく。パープルのトングサンダルや、キッチュなチャームとブレスレットも抜け感を加えている。
赤白のような強い色合わせは、アイテムをカジュアルに転ばせるなど、抜けをつくるのが重要です。このスタイルは、トップスをワンショルダーにアレンジしているのが肝。ヘルシーなこなれ感が大人の余裕を感じさせます。(by戸野塚)
2. パリ
パープルのペンシルスカートに、上半身は白を合わせて全身をトーンアップ。そこにイエローのブーツが加わり、3色の相乗効果で高貴なオーラを放つ。服のデザインからヘアスタイルまでクリーンに徹し、大人の品格を漂わせて。
3. ミラノ
「難易度の高いカラーは、ボトムに取り入れると攻略しやすい」と戸野塚さん。明度を合わせたカラー同士は相性がよく、パステルピンクにはライトグレーがマッチ。足もとにもピンクを迎え、スタイリッシュにまとめ上げた。
4. パリ
ピンク系で色みをそろえたコーデに、あえて小物でネオンカラーを投入することでフレッシュに。光沢感のある素材選びで、さらに統一感を出して。
秋冬に活躍するボルドー。同じ暖色系のピンクと合わせると途端に春めき、洗練された配色に。ネオンカラーの小物はむずかしいけれど、靴とバッグでそろえることでまとまりが。細部まで計算された色使いが見事!(by戸野塚)
5. ニューヨーク
幸福オーラ満点の白×レモンイエローの着こなし。視線を奪うフリンジスカートは、端正なビッグシャツを合わせることで、浮かずに品よく個性を発揮。ペールグリーンの小ぶりなバッグを持てば、装いにぐっと奥行きが生まれる。
6. コペンハーゲン
クラシカルな黒のロングスカートに、ブルーのストライプシャツ。緩急をつけたシルエットとカラーコントラストで、辛口フェミニンに。装いの中から、サングラス、ローファーに色をリフレインしている配色アレンジも技あり。
小物で着こなしの鮮度がアップ! さし色で取り入れる"ウォームカラー"
肌の色になじみやすく、着こなしにほどよいアクセントを効かせる暖色のさし色は、この春トライしたいスタイルのひとつ。全身の印象を明るく映えさせ、多幸感も醸し出す。
1. ニューヨーク
ミリタリー調のジャケットにドレッシーなスカートという、相反するテイストをダークトーンでまとめ上げて。そこに、ビタミンオレンジで華やかに味付け。さまざまな要素を自分らしく着こなす、配色センスあふれる装い。
2. パリ
マスタードイエローのグローブは、同系色のブラウンとなじみながら装いをいきいきと新鮮に見せる。全身に散らした白で、コーデの間延びも回避して。
普遍的なデザインのセットアップは、白シャツを部分見せすることで今っぽいムードに。グローブで取り入れたマスタードイエローは、むずかしそうに見えて実は取り入れやすいカラー。眠っている服も配色を変えたら蘇る、よいお手本!(by戸野塚)
3. コペンハーゲン
ブラウンのチェック柄セットアップに、足もとはマンダリンオレンジをセレクト。ヌーディなメッシュパンプスを選べば、カラーの主張もほどよく緩和される。カジュアルなムードはリュクスな黒バッグで引き締めて。
4. コペンハーゲン
春先のオールブラックコーディネートの最適解。小物でオレンジを効かせながら、さりげない肌見せやスポーティミックスで軽快に。優美なヒールやきちんと感のあるジャケット、胸もとを詰めた着こなしで、上品さもキープ。
5. パリ
白のミニドレスにシフォンのコートをはおることで、白一色の着こなしに柔らかなニュアンスが。ネオンカラーがキレよく華やかな印象をもたらす。
色を重ねるときの極意は、明度か彩度をそろえること。白とネオンイエローは明度が合っているからこそ絵になる。蛍光色はスポーティに転びやすいけど、エレガントな服に取り入れ、品よく仕上げ上級者。(by戸野塚)
6. ミラノ
カーキのブラウスとブルーのパンツは、どちらも深みのある知的な色調。そこにピンクのバッグとサンダルで大人の甘さをひとさじ。服は光沢感のあるなめらかな素材で統一し、小物はマットなレザーでハズすバランス感覚が光る。
春の都会的な”モノトーン”。白を巧みに使って軽やかに
シーズンレスで頼りにしがちなモノトーンも、薄着の季節には分量の調節が必要。白を上手に取り入れ、小気味よく軽やかなスタイルに。
1. ミラノ
グレーと白の柔らかな対比がエレガント。スカートのレースと透け感が華やかさを後押しし、ぐっと着映える。黒のバッグとパンプスが引き締め役。
2. ミュンヘン
黒のブレザースタイルは、白パンツと足首の肌見せでクラシカルに傾きすぎず軽快さをキープ。小物も黒でそろえつつ、ワンハンドルのミニバッグとバレエシューズでレディなテイストに振り、おしゃれな印象を底上げ。
3. パリ
ボトムと足もとの肌見せの抜け感で、黒がメインなのに軽やか。ヌーディな黒レースのスカートは、オーバーサイズの黒ブルゾンと白Tシャツでドレスダウン。着飾りすぎないノンシャランなバランスが、かえって目をひく。
4. ミラノ
型押しレザーやシアー素材を取り入れた異素材ミックスと、グラフィカルに効かせたストールのアレンジで、色みを抑えても独創的なムードが実現。
モノトーンコーデは、ツヤ感のある素材や肌見せを取り入れると、無難に終わらず軽やかに仕上がります。すそを半分だけラフにインし、袖口のボタンをはずしたシアーブラウスの気張らなさも、しゃれています!(by戸野塚)
5. コペンハーゲン
レザーシャツとコクーンパンツは、今季らしいルーズなシルエット。さりげない白のレースに加え、華奢なサンダルもフェミニンな雰囲気を後押し。
モダンなオールブラックコーデは、トップスのすそからチラッとのぞかせた、レースのキャミソールに注目。フェミニンなアイテムでほんのり甘さをしのばせると、黒のストイックさがやわらぎ、トレンド感も加わります。(by戸野塚)
6. ブダペスト
上下ホワイトの着こなしは、ドレープが優雅なトップスと、上品な光沢をたたえたパンツを選ぶことで表情豊かに。黒のロングスカーフを巻けば、視覚効果でスタイルアップもかなう。仕上げは黒のバッグと靴でスマートに。
最旬ムードをまとう”まろやかブラウン”。ほどよい抜け感で着映えをねらって
クラス感漂うまろやかなブラウンカラーは、着こなし方で春仕様へ。サイズの見直しで今っぽさを、さりげない肌見せで風通しのよさを感じさせたい。
1. パリ
トーンオントーン配色が、ジャケット&パンツスタイルに奥行きのある表情をもたらす。オーバーサイズを選ぶことで、まじめさよりもこなれ感がきわだつ。サンダルで抜け感を出しつつ、黒のベルトで整えラフに傾くのを防止。
2. パリ
黒トップスにイエローの花柄スカート、プレーンな黒小物のコンサバスタイルも、ヴィンテージ感のあるブラウンのスエードジャケットをはおることでしゃれ感がアップ。花柄とカラーをリンクさせて、まとまりよく完結。
3. パリ
本来カジュアルなジャンプスーツも、ブラウンスエードなら大人顔。白のパンプスのおかげで重たくならず、クリーンな印象に。ジュエリーとバッグのリッチなアクセントも参考にして。
4. ミラノ
ベストは素肌に直接着ることで、かしこまりすぎない雰囲気に。端正なセットアップに、ケーブル編みカーディガンのカジュアルさが好作用。
ハンサムなセットアップは定番ではあるけれど、昔と違うのはボリューム感。パンツはゆるっとしたシルエットでこなれ感を。ストールのようにラフにはおったカーディガンや、小さく効かせたバッグのボルドーもナイス!(by戸野塚)
5. ニューヨーク
美しいテーラードパンツに上質なレザー小物、肩にはニットと、キャメルだけでもさまざまな質感を合わせることで、装いが立体的に。ゴールドネックレスでリュクスな輝きも盛って。
白シャツとベージュパンツで新鮮に見えるのは、ほどよくゆるやかなサイズにアップデートしているから。ベーシックこそ見直しが大事! シンプルなワンツーコーデも、ニットを肩がけすることでさらにあかぬけて見えます。(by戸野塚)
6. コペンハーゲン
ダークブラウンのセットアップを、グラマラスにアレンジ。大きめサイズのシャツは、ベルトでマークして緩急をつけて。さらに、胸もとと腕まくりの肌見せが抜け感を後押し。パテント素材のヒール靴でシャープに仕上げた。
とのつか かおる●上質感のあるキレのよいスタイリングが人気。巧みな色使いにも定評がある。
写真/Getty Images 取材協力/戸野塚かおる 取材・文/横溝桃子 ※エクラ2026年5月号掲載