世界で活躍するインテリアデザイナーの自宅に見る、インテリアのポイント 五選

世界で活躍するインテリアデザイナー、カトリーヌ・メミさんの住まいをお手本に、日本のエクラ世代のこれからの暮らしのヒントになる「シンプルな洗練空間」作りの要点をご紹介。

1.Living

300年の歴史あるお屋敷のアパルトマンをリフォーム! 家具が映える美空間が完成

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リビング兼ショールーム。使用色をモノトーンやベージュ、グレーに限定し、空間をすっきりまとめるテクニックは参考にしたい。奥の麻のソファ「クチュール」、ローテーブル「エリプス」、手前左のソファ「ロッポンギ」はフランネル。右のオットマン「リュー・ド・バック」

 シンプルでラグジュアリーな家具を創作し、’93年に「ニューミニマリズム」という独自の世界観をつくった、インテリアデザイナーのカトリーヌ・メミ。昨年から住む新居はパリ左岸のサン・ジェルマン・デ・プレ広場の近く。市内でも随一の洗練されたエリアだ。「長年暮らし、路面店を出したのもこの地区だから、ほかの場所に移ることは考えませんでした。ここは内見の日、中庭の大木のそばにたたずむ優雅な外観をひと目見て、気に入りました。前身は17世紀の貴族の館だそうですが、古い建物の内部を改装して現代的な住まいをつくるのが私のスタイル。モダンでシックな私の家具に、歴史を経た趣のある建物がぴったり合うからです」

2.Living & Office

アートと家具。色と形でコントラストを効かせて

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黒、白、木材で和風の凜としたスペースが完成。昼は仕事、夜は食事に使う。存在感のある絵はフランス人アーティスト、フィリップの作品。白のフラワーベース、スツールを足して絶妙なアクセントを。クルミ材のテーブル「サン・ジェルマン・デ・プレ」、椅子「アンソリット」、手前のスツール「トーキョー」

 ブランドイメージに合うエリアへ移るため、長年続いた店を閉めたカトリーヌさん。新店舗は来年9月オープン予定だが、それまで「顧客を予約制で受け入れる特別なショールームを自宅につくっては」とアイデアがわいたそう。「『店での打ち合わせより親密度が高まる』と、内装デザインをご依頼くださるお客さまや建築家から非常に好評です。私自身も個人宅のインテリアコーディネートの仕事の比重が高くなり、家具はインターネットで購入されるかたが増えたことから、自宅で仕事をするスタイルは実にいい発想でした」

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リビングから、寝室、書斎まで一望できる。 

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素材サンプルを見ながらクライアント、建築家と内装デザインの打ち合わせ。「フランスではV.I.P.のお客さまをプライベートサロンに迎えるスタイルが最近のトレンド。アメリカでの仕事も増え、今年9月、NYとマイアミに展示スペースを開きました」

3.Bedroom

柔らかな日射しに映えるエクリュの寝室

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ベージュと白の寝室。「真っ白な部屋から庭の緑を眺めると落ち着きます。寝室は特に家具や飾りを少なめに。心が休まり静かに過ごせますよ」。ベッド「クチュール」はレザーの表面をフランスの伝統的な手法で加工。白い絵もフィリップ作。カトリーヌさんは彼のエージェントを務める

 インテリアづくりで刷新した点は、家具。以前は直線や長方形の家具を使っていたけれど、ヨーロッパでは丸みのあるフォルムがトレンドということもあり、曲線のある家具をセレクトした。また、壁を飾る絵画は、色のあるものを2枚取り入れ、少しだけ色のタッチを加えたのも新しい試み。

「部屋に置くのは上質なもの」がミニマルシックな暮らしのルール

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洋服やバッグ、靴を収納する白いクローゼット。「壁と同色だから圧迫感がありません」。ソファ「パリス」、ローテーブル「銀座」 

4.Bathroom & Kitchen etc....

美しい光に満ちた、穏やかな暮らし

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バスルームはグレージュと白でエレガントに。

 では、変わらない点は?
「シンプルでリュクスな空間づくりと、先ほどあげた4色を基本に使うこと。私は家に鮮やかな色調のものを少しだけ置くのが好き。身につける洋服や小物もそう。春夏は白、ベージュ、グレー。秋冬は黒、白と決めています。ものを増やさないことを日ごろから意識し、部屋の飾りは陶器とアート本、絵だけ。増やさないコツですか? 端正で上質なものだけを持つと決めること。何かを買いたいと思ったら、理由を探します。それは美しい? 質のいいもの?すると、欲しいものが厳選され、ミニマルで美しい空間づくりがかないます。空間が整えばそこに暮らす人の心も整い、落ち着いた生活が送れますよ」
 過去に福岡の『オテル・グレージュ』の内装デザインを担当した彼女の夢は東京か京都でホテルを手がけることだ。「西洋の現代性と和の伝統が融合する、癒しのインテリアを提案したいですね」

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ギャラリーのように整然と器が並ぶ。飾り棚「パレ・ロワイヤル」は目隠しの扉つき。「食器はすべてここに収納」

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書斎へ続く寝室奥の小階段。

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リビングとキッチンの間の仕切りは可動式。食事の際は開け、仕事の際は閉めるなどシーンによって使い分ける。

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和のエスプリを取り入れた陶器はオーダーメイドで受注可(パリのみ)。

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大木の緑が心地よい書斎。重みのある黒檀のデスク「マレ」

5.Garden & Entrance

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意匠の美しいらせん階段がめぐるエントランスホール。椅子はベストセラー「ギャルリー」、小テーブルは「アート ギャラリーミニ」

 アパルトマンがあるのは建物の2階。エントランスホールの瀟洒(しょうしゃ)ならせん階段を上り玄関ドアを開けると、打ち合わせスペースとリビング。隣に寝室、その奥に書斎とバスルーム。長方形の部屋が奥に続いていく構造だ。南側の壁にはフランス窓が並び、どの部屋からも緑豊かな庭を一望でき、光も美しい。「暮らしの中で大切にしていることは、日光。アパルトマンは南向きで、窓から一日中美しい光が射し込みます。そして静かさ。音楽も大事。朝はクラシック、夜はジャズを聞きます。色も重要。部屋の色は静寂な白、黒、ベージュ、グレージュの4色で統一しています。そして自然の緑。寝室や浴室から庭や木を眺めると落ち着きます。あとはキャンドル。友人を招いたディナーではたくさん灯します」

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緑豊かな庭に隣接する、パリ中心部では珍しい物件

東京でメミさんの世界観を感じられるショップ

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『カトリーヌ・メミ』の家具、照明など、世界観を含めて商品を見ることができる「エ インテリアズ」内にあるショールーム。モノトーンの世界の中にも、女性らしい優しさのある空間に。エクラ世代のこれからのインテリアの参考になる暮らしの提案がある。

●東京都港区南青山4の22の5 エ インテリアズ内
☎03・6447・1451 10:30~19:00 
㊡水・日曜 
www.catherinememmi.com CYM Conseil Paris
eclat12月号掲載 撮影/斎藤順子 取材・文/木戸美由紀

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