今、最も読んでほしい本が決定! 女性が女性のために選ぶ「第2回文芸エクラ大賞」 五選

昨年初めて開催して、大好評を博した文芸エクラ大賞。第2回となる今年も、エクラ世代の本の目利きたち――文芸評論家、書評ライター、書店員が選考に参加。読者の皆さんに最も読んでほしい本が決定しました!

【4人の選者】
●文芸評論家 斎藤美奈子
本の執筆だけでなく、新聞や雑誌など多くの媒体に切れ味鋭い評を寄せ、幅広い層に支持されている。
●書評ライター 山本圭子
出版社勤務を経てライターに。女性誌ほかで、新刊書評や著者インタビュー、対談などを手がける。
●書評ライター 細貝さやか
本誌書評欄をはじめ、文芸誌の著者インタビューなどを執筆。特に海外文学やノンフィクションに精通。
●書評担当編集 K野
これまで渡り歩いたすべての女性誌で書評欄担当を経験。女性誌ならではの本の企画を常に思案中。
1.大賞『たそがれてゆく子さん』 (伊藤比呂美)
閉経に向かう体、父の遠距離介護などをつづった『閉経記』から6年。父の死後、高齢の夫をカリフォルニアの自宅で看取った「あたし」に、さまざまな思いが押し寄せる。仕事ははかどるが料理をする気が起きないなど、リアルな心情にあふれたエッセイ集。
『たそがれてゆく子さん』伊藤比呂美 中央公論新社 ¥1,400
2.特別賞『永田町 小町バトル』 (西條奈加)
キャバクラ嬢でシングルマザーの小町が、野党から衆議院に初当選。彼女が考えたのは、働く母親を助けるための破天荒な作戦だった。政治の仕組みがイチからわかる痛快な小説。読めば国会中継を見る目が変わる!?
『永田町 小町バトル』西條奈加 実業之日本社 ¥1,650
3.特別賞『たてがみを捨てたライオンたち』 (白岩 玄)
専業主夫になるべきか悩む30歳、離婚してひとりを持て余す35歳、アイドルオタクの25歳。三者三様の公私におけるシビアな現実と、彼らが自分に向き合う姿を描いた小説。エクラ読者の子供世代の本音が見えてくるよう。
『たてがみを捨てたライオンたち』白岩 玄 集英社 ¥1,600
4.特別賞『あちらにいる鬼』 (井上荒野)
昭和を代表する男性作家と作家仲間の女性の恋は、彼の妻を巻き込んで奇妙なかたちで続いていく。長じて作家になった男性の娘が、父の元愛人・瀬戸内寂聴さんに何度も取材をして小説化。重ね重ね作家の“業”を感じる。
『あちらにいる鬼』井上荒野 朝日新聞出版 ¥1,600
5.特別賞『彼女は頭が悪いから』 (姫野カオルコ)
東大生たちによる強制わいせつ事件でなぜ被害者の女子大生が非難されたのか。実際の事件をもとに格差、劣等感と優越感、世間の風潮などを巧みに描いた小説。自分にもある“無意識の先入観”に気づかされるかも。
『彼女は頭が悪いから』姫野カオルコ 文藝春秋 ¥1,750
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撮影/神林 環 スタイリスト/洲脇佑美 取材・原文/山本圭子 ※eclat9月号掲載

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