植物のみずみずしさが、気持ちのよい季節が到来。ぜひインテリアに取り入れて楽しみたいもの。スタイリスト・くらとみ ようこさんのご自宅をお手本に、グリーンを上手に飾るアイデアをご紹介。
1.シンボルツリーをリビングにひとつ
たくさんの緑が囲むリビング。背の高いウンベラータにゲストから歓声が上がる。部屋全体のシンボルツリーになるこんな一本があると、たくさん置いた鉢植えがまとまった雰囲気に。6年前に親戚の花店から送られたときには、ほんの50㎝程度だったそう(写真左)。幹がどんどん上へ伸びたので、思いきって先端をカット。するとサイドの芽が伸びて枝が広がり、美しい樹形になった。大きな鉢には、ソフォラやレモンリーフなども寄せ植えにして。
6年前は、こんなに小さかったウンベラータ。だんだん大きい鉢に5回ほど植え替えし、今は軽いプラスチック鉢を可動式にして(倉富さん撮影)
ウンベラータの根元はこんな感じに。カタバミもいきいきと
何度も読み返すイメージの源。『緑のアイデア』(石原和幸著)『オーガニックでここまでできる!』(ポール・スミザー著)『グラン・シャレ 夢の刻』(節子・クロフスカ・ド・ローラ著)『オードリー at Home』(ルカ・ドッティ、ほか著)
南側に窓をたくさんとり、明るい倉富家の模型。建築家・鄭知成氏の設計
2.高低差をつけながらすき間なく配置すれば、部屋の一隅も庭のように
こちらは3階の小さな部屋。南東の窓のある一角には、テーブルやチェスト、床の高低差を利用しながら、トネリコ、シュガーバイン、ワイヤープランツ、ディスキディアなどを置いて。ポイントは、異なる葉の形や樹形になるものを取り混ぜ、緑の濃淡もバランスよく、すき間なく並べること。部屋の一隅でありながら、そこに庭が現れたような、新鮮な景観を生み出している。
赤い葉や茎のものを入れるとかわいらしく。蔓が下垂するプレクトランツス・ヌンムラリウスは、夫の実家の庭から枝をもらい、挿し木で増やした
数が少なければ自然素材のトレイにまとめても
この部屋は夫の会社の経理を担当している倉富さんの仕事場。デスクワークもランチもお茶も緑に囲まれて快適
3.涼やかに飾りつつグリーンを増やす
カラー、ドラセナ、プレクトランツス・ヌンムラリウスなど。根が伸びてもそのまま飾っておいてもよい
グリーンの多くは丈夫で、挿し木で増やせるのも大きな魅力だ。「購入したものは最近はほとんどなくて、自分でどんどん増やしています。すごく楽しいです。この時期、ガラスの器に挿して飾っておけば目にも涼やかですし。白い根がちょっとずつ出てきたら、もう土へ移して大丈夫なんですよ」と倉富さん。
4.キッチンの窓を緑ではさんで。よりさわやかな時間になる
キッチン道具にもこだわったオープンキッチン。南側に窓を作り、ベランダにはポポラスの鉢を設置
キッチンは一日のうちでも長い時間いる場所だから、少しでもグリーンがあるとさわやか。レンジわきのガラスキューブの窓を存分に生かし、緑を楽しめるように。外のベランダに置いたグリーンと、比較的キッチンの熱が当たらない場所に高く挿したブプレリウムの枝、シダの苔玉で窓の内外に緑の景色をつくり、明るくさわやかな空気感に。
5.和室なら、アジアのアンティークと合わせたい
正面の壁面下部に切り取られた明かりとりの窓からアラカシの樹形が。緑を室内に取り込む工夫がそこかしこにある
親族などゲストがステイする部屋は、リビングに続く小さな和室。こちらのグリーンは静謐(せいひつ)な雰囲気だ。アンティークの道具を花器に、"線" が効いたグリーンを生けている。花器にしている香水つぼや陶器、ウッドボウルはベトナムや韓国、スリランカで見つけたアンティークやヴィンテージ。和の雰囲気になじむ。右の時代箪笥(だんす)は目黒にある『OTSU FURNITURE』で。下部の明かりとり窓から見えるアラカシの木もよいアクセント。
時代箪笥上に並ぶグリーンたち。和に似合う鉢植えの間にメラスフェルラやグリーンベルなど可憐な花を生けて
水屋箪笥の上には旅で出会ったアンティークたち。エンドウマメとフィロデンドロン・セロームのみずみずしさを添えて
壁に吊るした小さな花器にはエンドウマメの花と下垂するアイビーを生けて、動きを出している