【キム・ヨングァンインタビュー・前編】愛と孤独を漂わせる男「人から受けた傷は人によって癒される」

188cmの長身。その表現力は意外なほど繊細だ。エクラ「韓流ドラマ」アワード2023の作品賞にも輝いた『愛だと言って』では主人公のドンジンを演じた。その作品をともに振り返りながら、愛と孤独の男キム・ヨングァンの魅力に迫る前後編の前編。

復讐から始まる愛だけど見ているだけで癒されます

キム・ヨングァン

幾度となく人に裏切られ続けてきた心の傷を抱えながら、その優しさゆえにひとりじっと耐え続け、人生をあきらめたように孤独に生きている。キム・ヨングァンさんは、エクラ「韓流ドラマ」アワードでも多くの支持を集めた作品『愛だと言って』で、そんな男、ドンジンを演じている。

「多くの人にこの作品が愛されたのも、監督や出演者全員ががんばっていたからこそと。僕はたまたまドンジンを演じることになったので、本当にありがたいです」

ドラマは、ヒロインのウジュがドンジンに復讐しようと近づくところから始まるのだが、ドンジンの姿を追ううちに、寡黙な彼の内にある誠実さと寂しさを感じ取り、しだいにドンジンを守ろうとするようになる。それが愛とは知らないままに。

「ドンジンとウジュの愛がどうなっていくかに注目して見れば、とても楽しめると思います。始まりは復讐ですが、本当に癒されるんです」

ドラマ中盤、仕事先の裏切りでドンジンが窮地に陥る場面がある。

「絶望さえ感じる彼にウジュは声をかけるんです。『あなたは大丈夫。私が見ればわかる』と。ドンジンが、どれほど勇気づけられたか。人から受けた傷は、人によって癒される。今、誰もがつらいことにたくさん直面しながら生きていますよね。だからこそ、多くのかたに共感していただけたのではと」

人から受けた傷は、人によって癒される。誰もがたくさんのつらいことに直面しながら生きているからこそ、多くの共感を呼んだのだと思う

キム・ヨングァン
ニット:SANDRO HOMME パンツ:JUUN.J コート:AMI 
キム・ヨングァン

キム・ヨングァン

キム・ヨングァン●’87年生まれ。モデルとして活躍しながら’08年に俳優デビュー。’14年の『ピノキオ』などで注目される。恋愛ものを多く演じてきたことからロマンス職人と呼ばれることも。’22年『サムバディ』では猟奇殺人犯の愛を演じ絶賛された。’23年『愛だと言って』では日本の多くの女性たちをも魅了。最新作『悪人伝記』では悪人役に。キム・ナムギルとの共演も話題の『トリガー』は’25年Netflixで配信予定。
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