行き先は、いずれも歴史と静寂に包まれたお寺たち。東慶寺、浄智寺、明月院、そして鶴岡八幡宮。
奇しくも、「女性の願い」がテーマとなる散策だったと思う。
旅のはじまりは、北鎌倉駅からほど近い東慶寺。ここは鎌倉時代に開創されたお寺。女性から離婚できなかった時代の、駆け込み寺だったと聞く。女性たちが最後の望みを託して訪れた場所。
朝の空気が清々しい時間帯に訪れたこともあり、静寂があった。写真撮影は禁止されており、記録には残せないが、むしろそれが心に焼きつく。
本堂を前に、思わず鳥肌が立った。
女性たちの祈りが、重ねられてきた本堂には、それを受け止めてきたこのお寺の包容力を感じ、私も救われる思いがした。