女性のための北鎌倉 —— 東慶寺から鶴岡八幡宮の政子石へ

北鎌倉から鶴岡八幡宮まで、Jマダムのおふたりと散策。奇しくも「女性の願い」がテーマとなったルートだった。心にそっと寄り添う鎌倉散歩を記録したい。
東慶寺の前に咲く花
五月のある平日、Jマダムのおふたり、BOUQUETさん、CHIKAOさんと北鎌倉を歩いた。
行き先は、いずれも歴史と静寂に包まれたお寺たち。東慶寺、浄智寺、明月院、そして鶴岡八幡宮。

奇しくも、「女性の願い」がテーマとなる散策だったと思う。

旅のはじまりは、北鎌倉駅からほど近い東慶寺。ここは鎌倉時代に開創されたお寺。女性から離婚できなかった時代の、駆け込み寺だったと聞く。女性たちが最後の望みを託して訪れた場所。

朝の空気が清々しい時間帯に訪れたこともあり、静寂があった。写真撮影は禁止されており、記録には残せないが、むしろそれが心に焼きつく。

本堂を前に、思わず鳥肌が立った。

女性たちの祈りが、重ねられてきた本堂には、それを受け止めてきたこのお寺の包容力を感じ、私も救われる思いがした。
東慶寺山門の前
写真撮影OKの山門前で。紫陽花が咲き始めていた
その後に訪れた浄智寺。
鎌倉七福神のひとつでもある。
作り込み過ぎない自然を活かした庭園の新緑が美しかった。
浄智寺
浄智寺
浄智寺の苔
印象的な苔と、3人の足元
山アジサイ 浄智寺
北鎌倉の光景に馴染むヤマアジサイ
シダ 浄智寺
しっとりとしたシダからは、緑の息づかいを感じる
浄智寺 竹林
浄智寺の布袋尊
岩を削った奥には布袋様!ユーモラスな表情に、こちらも笑顔になる。笑顔の連鎖というのは、こういうことかもしれない。

鎌倉七福神の御朱印帳をいただいた。今回は全制覇できないが、これから時間をかけて巡ってみたい。
鎌倉七福神の御朱印帳
次の明月院は、あじさい寺として名高い。
この日は、まだ咲き始めだったが、淡い色づきの蕾たちは、これから花開こうとする力に満ちている。命の誕生を思わせるような、清らかさがあった。
明月院 先始めの紫陽花
明月院 先始めの紫陽花
明月院 先始めの紫陽花
明月院 先始めの紫陽花
明月院 先始めの紫陽花
明月院
明月院
明月院
明月院
紫陽花の青一色になる直前。新緑に映る光が美しい!
北鎌倉から鶴岡八幡宮へと歩く。本堂をお参りした後は、鎌倉七福神の弁財天へ。頼朝や北条政子が祈願を行なったと伝えられている。

旗上弁財天社の裏には、政子石がある。政子の安産を祈願して頼朝が置いたという逸話があるらしい。その後はそれにあやかって、安産、子宝、良縁、夫婦円満を願い、多くの女性が訪れているという。

女性の願いがつまった石。
鶴岡八幡宮の旗上弁財天社
旗上弁財天社奥にある政子石
旗上弁財天社奥にある政子石
鶴岡八幡宮の源氏池の蓮
東慶寺から鶴岡八幡宮の政子石へと、女性の願いと祈りが折り重なる場所を辿る一日だった。

私自身、49歳を迎え、いまは更年期障害とも思われる揺らぎの中にいる。不安定な心にざわつきを覚えながらの鎌倉歩きだったが、新緑のやさしい光と、古の女性たちの強さに触れることで、心が柔らかくなった。

散策の途中、この“揺らぎ”を打ち明けた私の言葉を、やわらかに受け止めてくださったJマダムのBOUQUETさんとCHIKAOさんにも、心からの感謝を申し上げたい。
聡明で、優雅。人生の深みを知るおふたりとご一緒できた時間も、何よりの癒しであり、励ましであった。
またぜひ、あのような穏やかで豊かなひとときをご一緒したいと思う。
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キャリゆか

キャリゆか

埼玉県在住。2回のがん経験を経て「ムリはしないけど、やるときゃやる!」をモットーに、日々を楽しみながら自由に挑戦中。趣味は街歩きと読書。日々のささやかな幸せや気付きをお届けします。

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