「ヨステン ウント クライン ラーヒャーベルク ピノ・ノワール 2014」の生まれはドイツ・アール地方。ここはドイツ西部における最北のワイン産地で、果実味豊かでエレガントな赤で知られる。畑はシーファー土壌(粘板岩質)で、険しい渓谷の南側急斜面に位置、ブドウはたっぷりと太陽を受けて育つ。40代のマーク・ヨステン氏が妻とふたり、有機栽培でていねいにブドウを育てている。ピノ・ノワールは、ドイツでは「シュペートブルグンダー」と呼ばれるが、このワインも本来はそう。華やかなブルゴーニュのピノ・ノワールに比べ、ひと味違って控えめな感じなのも、いかにもドイツらしい。
“彼女”は、マリアージュしてこそ魅力を増す。寄り添う相手を引き立て、自分も輝くのだ。肉料理全般はもちろん、特にしょうゆ味の甘辛い根菜類の煮物との相性は抜群! ゆっくり楽しんでいると、しだいに幸福な気分になってくる。懐かしい冬の夕餉(ゆうげ)の光景が、ふと心に浮かぶのだ。