ワイナリーのオーナーはエレナ・ヴァルヒさん。建築家として働いていたが、'80年代にアルト・アディジェ地方で長い歴史をもつワイナリーに嫁ぎ、ワイン造りに目覚めた。“カステラーツ”という単一畑の可能性に気づき、1989年に自身のブランドを設立、この地のワインの品質を底上げして注目される存在に。70代を迎えた今も、娘ふたりとともに熱心にワイン造りに取り組み、地域のリーダーとして活躍している。
このワインは、グレイッシュな季節にこそ必要だ。芳しいバラの香りが、心まで華やかにしてくれるから。合わせたいのはジューシーなパート・ド・フリュイ。果実の優しい甘味がワインの繊細な酸味にフィットし、キュートな味わいだ。これは週末、親しい女友だちと一緒に。ゆっくり語り合いながら、どこかに隠れている春の兆しを感じてみたいのだ。