-
母と娘の“ちょうどいい関係”とは?【真藤眞榮さん&舞衣子さん親子インタビュー前編】
年代によって変わる母と娘の距離感。時に近づき、時に遠ざかり……。では、アラフィー世代の場合はどうだろうか。母娘のちょうどよい距離感について真藤眞榮さん・舞衣子さんにインタビュー。母と娘の関係について、互いの思いを本音で語る!
50歳になると「母娘関係」は変化する?脳科学と心理学の専門家がズバリ解説!
人工知能研究者 黒川伊保子さん
メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さん
脳の出力性能の変化が、母と娘の軋轢を生む
母親との関係についてたずねた読者アンケートの回答で特に多かったのが、「年齢を重ねて母の気持ちがわかるようになってきた」という声と、「頑固になったり気弱になったり。変化した母親の姿にとまどう」という声。メンタルケア・コンサルタントの大美賀直子さんは、「こうした声の背景にはさまざまな要因があり、エクラ世代が育った社会環境も影響しています」と語る。
「男女雇用機会均等法の施行後に社会生活を経験したアラフィーは、仕事に子育て、さらには自分探しもがんばらねばとフル回転の人生を送ってきました。一方、昭和の空気感の中で育った母親世代は自分探しどころか、『家族が人生のすべて』という価値観とともに生きてきた人が多い。読者の中には『母の生き方を理解できない』という人や、『母の存在が重くて、うざかった』という人もいるでしょう」
だが、更年期を迎えるころになると、今までのようながんばりがきかなくなったり、子供の自立で心の張り合いを失ったり、さまざまな心身の変化が起こってくる。
「長い間、イケイケで突き進んできた人が、ふと立ち止まり、自分の心を見つめ直す。そのとき初めて母が経験してきた苦労がわかった、老いに向かう母の不安が理解できるようになった、こう語るアラフィー女性が多いのです」
一方、脳科学の見地から、エクラ世代の娘と母親の葛藤を解き明かすのは、黒川伊保子さん。
「人間の脳は、泣いたり笑ったりさまざまな人生経験を積み重ねながら成熟し、56歳のころに完成形を迎えます。ただし、あくまでも『本人にとって心地よい』かたちであり、社会的に見て正しいか、常識的であるかは関係ありません。例えば、若いころから言い訳ばかりしている人は56歳で言い訳の達人になるし、ほかにもグチの達人や攻撃の達人などが生まれます」
56歳で脳の出力性能は最大になり、それは84歳まで続くという。
「出力性能が最大になると、『自分にとって必要な正解』をすばやく、きっぱりと出せるようになります。だから、人の意見に耳を傾ける必要がないし、『頑固だ』『人の話を聞かない』といわれてしまう。つまり、エクラ世代の娘と母は『脳に迷いがなく、聞く耳をもたない、最強の生き物』ゾーンにいる、といえます」
「我こそは正義」「私は間違っていない」、どちらもそう考える母と娘が向き合えば、モヤモヤや衝突が生まれるのは当然のこと。
「アラフィーの娘は『母親が老いて扱いにくくなった』といいますが、実は、あなたの脳も同じように変化していることを自覚しましょう。そして母の考えを変えようとは思わないこと。娘が母に合わせるほうが、ほどよい距離感をスムーズに保つことができます」
例えば何度も繰り返す母の話にイラッとしたら、「会話の目的を変えましょう」と黒川さん。
「情報交換すること、結論を出すことが会話だと思っていると、短期の記憶をキープしにくくなった母親の話にイライラします。母との会話は彼女の心を癒すためにある、そう決めてしまえば腹も立ちませんから」
心のひだが増える50代こそ母との新しい関係を築ける
人として成熟し、心のひだが増えてくる50代。今こそ、「母親との新しい関係性を築いてほしい」と、大美賀さんはいう。
「多様性を認めて、自他の違いに寛容になれるアラフィー女性なら、自分とは異なる母の価値観や生き方、考え方のくせを受け入れることができるはずです。また、これから自分も老いの道をたどるアラフィーにとって、母親は格好のロールモデルであり、彼女の言葉に耳を傾けることはきっと今後の人生の糧になるでしょう」
母に親孝行したいという声も多い。だがそれが高価なプレゼントや、豪華な旅である必要はない。
「世間並みに親孝行をしなければ、と気負う人もいます。でも、お茶をしたり、一緒に散歩をするだけでも母親は十分満足だし、幸せを感じています。無理をせずマイペースで母に思いを伝えて。娘が幸せに生きていることが、なによりの母孝行ですから」
読者アンケートに186人が回答!
「なんだか最近、母との関係が変わってきた!」
・仕事のことで言い争いをして、初めて母を泣かせてしまったときから、関係性が変わった。51歳・自営業)
・40代までは小さな子供がいて母にお世話になった。50代になり、母ができないこと(主にデジタル関連だったり、お金のこと)がたくさんあって、世話をする立場になった。(51歳・自営業)
・今までは、親である母のいっていることに納得することが多かったのですが、最近は私が母を納得させるような場面が増えているように思います。(49歳・主婦)
・父が亡くなったのをきっかけに、今後のことを話したり、母への思いを伝えられるようになった。(52歳・会社員)
・子育てを経験して、母の葛藤や苦悩を理解できるようになった。(46歳・主婦)
・母の世代はお姑さんと一緒に住むのがあたりまえで私の祖母との関係があまりよくないのも知っていました。そのうえ私はおばあちゃん子だったので母との関係は今のほうがよいです。私も母に甘えられなかった部分があって(長女なので)、そこを今埋めている感じがします。(49歳・自営業)
・母は私とは正反対の性格で若いころはまったく理解ができませんでした。でも、あるとき、私と違う人生を歩んできたうえでの今なのだから性格が似たりするはずもないと気がつき、ひとりの女性として尊敬できるようになりました。血を引いているから同じではなく、経験が違うから考えも違うし、それをおもしろいと思えたのは大きなポイントだったと思います。母は最高の味方でありアドバイザーであり今でも一番尊敬する人です。(53歳・会社員)
・母は最近になって大きな手術をしましたが、病院から毎日電話がかかってきました。心細かったのだと思いますが私たちの歴史では今までなかったことで、母も年をとって変わったなぁと思いました。(50歳・パート)
・50代になって、これからは私が保護者、と決意した。(53歳・主婦)
母との距離は近づいたり遠ざかったり
ライフステージに見る母娘関係の変化
思春期
母親から精神的に自立する時期。なにかと母親に反発するが、モヤモヤした感情を出しつくすと親の意見に素直に耳を傾けられるようになる。
結婚期
親から独立して自分の家庭を築く時期で、母との距離感が開くのが本来の姿。娘を心配する母の介入が過剰に増えると、娘の独立心が育たない。
子育て期
共働きで夫婦だけの子育てがむずかしいと、実母に頼る機会が増える。意識して母親との間に境界線を引かないと、母娘が相互依存に陥る危険が。
思秋期
子育てが一段落、更年期を迎えて母親の気持ちを理解できるようになる。母親との距離が再び近づくが、付き合いにくさを感じることも。
お互い譲れなくなるのはあたりまえなのかも
脳の変化で会話も変わる!?
脳の成熟が進行中の『20代の娘と母』『30代の娘と母』の会話では、母が圧倒的に優位に立っている。ところが、脳の成熟が進んだ『40代の娘と母』では、娘が自信をもって母の言葉に応対。『50代の娘と母』になると、お互い相手の話に耳を貸さなくなる。
-
新たな居場所で互いの人生を楽しむ!【真藤眞榮さん&舞衣子さん親子インタビュー後編】
母を頼り、甘えるだけの娘ではいられない、エクラ世代独特の母娘(おやこ)事情。真藤眞榮さん・舞衣子さんの場合はどうだろうか。50歳からの「母との向き合い方」についてお二人にインタビュー。
What's New
-
ものの持ち方、考え方、仕事のやり方…大人が「身軽になるための心得」をエキスパートが伝授!
人生を重ねてきたぶん、気づけばいろいろなものを抱えてしまっていませんか? ものの持ち方、考え方、仕事のやり方、生活習慣、人間関係……。Jマダムの皆さんのすっきりエピソードを読むと、きっと「私も」という気持ちになるはず。思いたったが吉日、どんどん身軽になっていきましょう。
50代のお悩み
2025年12月28日
-
【越川慎司さんがお答え】頼まれ事が多くて、自分の仕事が進まない!“身軽になれる”仕事のやり方Q&A
仕事で習慣化しているその“負担”、まだまだスリム化できるかも! Jマダムが日々感じているさまざまな仕事のお悩みを、会社経営者であり、作家として活躍する越川慎司さんが解決。
50代のお悩み
2025年12月25日
-
【平野ノラさんがお答え】親を傷つけずにモノを減らしていくコツは? “身軽になれる”モノの手放し方Q&A
ついついため込んでしまうモノ、まだまだスリム化できる! Jマダムが日々感じているさまざまな“重さ”や“負担”、「こんなケース、どうすればいいですか?」に、お笑いタレント・平野ノラさんが答えてくれました。
50代のお悩み
2025年12月24日
-
【作家・会社経営者 越川慎司さんインタビュー】「週休3日」の働き方を実現!がんばり方を変え、仕事も人生も50代からの進化を楽しもう
50代になると、立場的に仕事の負担も増える一方……。でも、考え方、向き合い方ひとつで、日常はもっと軽くなる。エキスパートたちの発想の転換術とは? 作家として、経営者として縦横無尽に活躍する越川慎司さんに、そのコツを教えてもらいました。
50代のお悩み
2025年12月23日
-
【お笑いタレント・平野ノラさんインタビュー】いらないモノを手放して、人生が好転。実践したことは?
「片づけは、心の棚卸し。自分を知るためのレッスンです」。いわゆる“汚部屋”の住人だった、お笑いタレント・平野ノラさんに、モノを手放し、人生を輝かせ続ける秘訣を伺いました。
50代のお悩み
2025年12月22日
Magazine
-
年齢を重ねるごとに、自信がもてる肌へ!
無料お試しセットで、新生ドモホルンリンクルのお手入れを体験
-
エクラ公式通販の人気アイテムランキング
もう迷わない!50代が買うべき秋の服
-
あの「アミコラ」に注目成分NMNがプラス
味がなく料理や飲み物に溶かすだけだから習慣にしやすい
-
クリスマスのお出かけスポットはここ!
映画「ハリー・ポッター」の世界に没入!大人も楽しめるアート体験
-
松井陽子の「エクラ ゴルフ部へようこそ!」
松井陽子さんが50代におすすめのゴルフウェアやゴルフの楽しみ方をご紹介。
-
読者モデル 華組のZARAコーデ
50代はどう着こなす?ファッションブロガーコーデ集
-
新しくなったドモホルンリンクルに注目
主力製品の[基本4点]が大きくリニューアル。その実力のは?
-
読者モデル 華組のユニクロ・GUコーデ
真似したい!50代ファッションブロガーの着こなし集
-
大人の品格まとうシチズンの限定ウオッチ
シチズンから洗練されたデザインの限定ウオッチが新登場!
-
50代におすすめのトレンドアイテム
人気ファッションアイテムを厳選してご紹介
-
大人のためのヘアスタイル・髪型カタログ
髪のお悩み解決!若々しく見えるヘアスタイル
-
一度は泊まりたい!高級ホテル・旅館
日常を忘れて至福のときが過ごせる極上の旅へ
-
年末年始の集まりに。友人宅・親戚・帰省に持って行きたい「本当においしい手土産」17選
年末年始は、友人宅での集まりや親族へのご挨拶、久しぶりの帰省など、人に会う機会がぐっと増える時期。そんなシーンに欠かせないのが、気の利いた手土産。相手に合わせて選びやすい、贈って間違いない手土産をご…
-
【韓国ドラマ】胸がぎゅっと締めつけられる…深い愛に泣ける「時代劇」5選
愛することの切なさ、守りたいと願う強さ、離れてもなお続く想い。胸の奥がぎゅっと締めつけられる“深い愛の物語”心を揺さぶられる韓国時代劇の中から、韓国でも日本でも圧倒的知名度の100日の郎君様や大ヒット時代…
-
髪型で一気にあか抜ける!40代に似合う「冬のボブヘア」25選
髪型ひとつで、印象は驚くほど変わる。「老けて見えるのは避けたい」「いつも同じ髪型でマンネリ」そんな40代女性にこそ試してほしいのが、今っぽくて洒落感たっぷりなボブヘア。
-
50代も満足!本当に美味しかった全国の「喜ばれるおみやげ」7選【チームJマダムまとめ】
50代女性たちが「本当においしかった!」と太鼓判を押すスイーツやお酒をご紹介。ちょっとした集まりに差し上げるプチギフトからご挨拶の手土産まで、年末年始に役立つこと間違いなし。すべてオンラインショップも…
-
50代の体型をきれいに見せる「スタイル映え」パンツコーデ10選
お腹まわりや腰の張り、脚のラインなど、パンツスタイルにまつわるお悩みには、細身のパンツだと体のラインを拾ってしまい、どこか“しっくりこない”もの。ワイドパンツやとろみ素材など、体のラインを拾わずストン…