今見逃せない韓流ドラマのベスト5を韓ドラのプロが熱く語る!【韓流ドラマナビ2022】

韓流ドラマ人気の勢いは衰えるどころか今年もどんどん上昇中。数多くのドラマを見つくしている韓流ドラマのプロ3人が自信をもっておすすめする今年のベスト5をエクラ独自に選出。感動間違いなし!!

一気見必至! はずれなし!
今見逃せない韓ドラBEST5

1.ごく普通の日常を詩的に描いた韓国ドラマの真骨頂!

『私の解放日誌』

『私の解放日誌』
田舎町からソウルに通勤する三きょうだいの変わり映えしない日常をユーモラスに詩的につづりながら心が解放されるまでを描く。ミステリアスな男として登場するソン・ソックがこのドラマで大ブレイク。Netflixシリーズ「私の解放日誌」独占配信中。

2.超話題! ウ・ヨンウ大旋風に世界中が熱狂

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』
自閉スペクトラム症の弁護士ウ・ヨンウが主人公の法廷ドラマ。身近に起こる小さいが切実な難問を彼女ならではのひらめきで解決する様に心温まる。同僚や上司など脇役陣も魅力的。Netflixシリーズ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」独占配信中。

3.青春ブーム到来? 大人世代に響く愛しさとせつなさ

『二十五、二十一』

『二十五、二十一』
IMF経済危機により苦境にさらされる5人の若者の初恋と友情を描く。金メダルを目ざすフェンシング選手ヒドをキム・テリが好演。1998年という時代のキラッキラな青春がまぶしいほど心に響く。Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中。

4.豪華キャスト! 名優たちの貴重な演技に要注目!

『私たちのブルース』

『私たちのブルース』
のどかでエネルギッシュな済州島の港町を舞台に、そこで暮らすさまざまな人々の悲喜こもごもを美しい映像とともにオムニバスでつづる感動作。イ・ビョンホンなど韓国を代表する名優の共演が豪華。Netflixシリーズ「私たちのブルース」独占配信中。

5.実在の事件がヒントになった本格派ミステリー

『未成年裁判』

『未成年裁判』
ずっしり重めドラマ好きならコレ。未成年犯罪を嫌悪する女性判事が、彼らの真実に向き合いながら裁判の厳しい現実に立ち向かう様を描く。主演のキム・ヘスのこまやかかつ力強い圧巻の演技にもぜひ注目を。Netflixシリーズ「未成年裁判」独占配信中。

韓国ドラマのプロが解説!
熱く語ってくれたのはこの3人!

編集・ライター 小田 香

編集・ライター 小田 香

『韓流ぴあ』に創刊時からブレーンとして携わる。韓国の俳優取材も数知れず。プライベートもほぼ韓国エンタメ鑑賞ざんまいの日々。
コーディネーター ソン・シネ

コーディネーター ソン・シネ

ソウル在住。コーディネーター歴20年。エンタメから旅まで幅広い分野で韓国の魅力を発信。韓国現地で数々の俳優取材も手がける。
ライター 山崎敦子

ライター 山崎敦子

仕事以外は寝食削って韓流漬け。Web éclat(eclat.hpplus.jp)やSPUR.JP(spur.hpplus.jp)などで韓流ドラマコラムも連載中。

派手な大作よりもじんわり響く傑作が続々

山崎 ’22年も韓流ドラマの人気は衰えず、充実のラインナップでした!

小田 しかも予定調和な話に終わらないクオリティが高い作品が、次から次へといっぱい出てきましたね。

ソン イチ押しは、はっきりいっちゃいます、『私の解放日誌』です!

小田・山崎 やっぱりソン・ソック。大人の女性はみんなメロメロ。

ソン 韓国でもスゴい人気ですよ。私的には彼の力を抜いた歩き方がたまらない。

小田 あのあきらめを含んだようなまなざしとか。

山崎 ドラマ的には、普通の人々の普通の日常を小説のように描いていくので、一見すると地味に見えがちだけど、2話のラストの「私を崇めて!」など、心に強く引っかかるような独特なセリフも多く、それで一気に引き込まれました。

ソン 崇めるは韓国語で「チュアン」。韓国でも日常ではめったに使われない単語だけど、このドラマですごく広がった。主人公たちの描写もリアルで、これって私? なんで私のこと知ってるの?って。

小田 人が普通に暮らしているだけでドラマになるなんて、よくこんな世界観が描けるなあと感心させられました。

山崎 回想シーンなどの説明的な描写はほとんどなくて、見ている人にシーンの余韻の中で想像させるうまさ。

ソン 同僚、きょうだい、友人、家族、そうした人のつながりも興味深かった!

小田 見終わってみれば、みんなが解放されている話で、すごく後味がいい。

ソン 希望のある余韻が後を引きました。

「予定調和な話に終わらない、人間ドラマが多かったですね」(小田

「俳優ソン・ソックの人気が急上昇。韓国では大フィーバーでした」(ソン)

身近な日常や問題でも心に響くドラマになるんだと納得!

山崎 日本で一番盛り上がったドラマといえば、『ウ・ヨンウ〜』でしたね。

ソン ウ・ヨンウと親友グラミのラップ調あいさつとか、「上から読んでも下から読んでもウ・ヨンウ」とかみんなまねしたりしていて大人気!

小田 エピソードのひとつひとつがよく練られていて、2年かけて脚本を書いたっていうけれど、それだけのことはある。

山崎 ドロドロの殺人事件や権力闘争とは無縁の身近な訴訟が題材というのも好感もてるし、描かれるエピソード自体が実際の裁判で取り扱われた案件をベースに書かれているから、切実さもあって。

ソン 韓国ではENAという無名のチャンネルでの放送だったので、最初は全然注目されていなかったけど、終わってみれば視聴率17.5%。快挙ですよね。

小田 ヨンウを演じたパク・ウンビンは、無敵か!と感服しました。男装の王を演じた『恋慕』に続き、一筋縄ではいかない役を演じきって。『二十五、二十一』のキム・テリや『その年、私たちは』のキム・ダミなど、今年は男優より女優のうまさが目立った気がしますね。

「『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』は韓ドラ好きのみならず、誰もが見ていたという印象」(山

山崎 『二十五〜』は青春振り返りもので、大人が胸キュンできる傑作でした。

ソン ’80〜’90年代の学生時代を振り返るスタイルは『応答せよ』シリーズ以来、韓国の人々にも響いていて、時代を映したレトロな雰囲気も話題でした。

小田 『二十五〜』のキム・テリの実年齢は30歳を過ぎているのに、高校生を演じてもまったく違和感を感じさせないところもスゴかったですよね。

山崎 私的には『二十五〜』を見ていてなんにでも夢中になれたキラッキラなあの時代がまぶしくて、そんな時代を経て大人になっていく感じに、ぎゅーっと胸が締めつけられました。

ソン 大物俳優がズラリと出演する、主人公が総勢14人という『私たちのブルース』もよかったです。

山崎 オムニバス形式で、主役でない回は、イ・ビョンホンさえ単なる雑貨売りのおっちゃんとして登場しちゃうという。

小田 チャ・スンウォン、キム・ウビン、ハン・ジミン、シン・ミナなど豪華! キム・ヘジャとイ・ビョンホンの母と息子のエピソードを最後にもってきたのもさすがでした。

ソン もう、泣くしかない!

山崎 視聴覚障害やダウン症を抱える俳優さんたちの演技もよかった。『ウ・ヨンウ〜』もそうだけど、障害をもつ人の現実を踏まえながら、ひとつの個性としてこれ見よがしではなく愛らしく描き出すところに韓国ドラマの成熟さを感じます。


小田
 あと、今年は裁判ものも多かったですね。


山崎
 キム・ヘス主演の『未成年裁判』が私のまわりでは評判高かったです。


ソン
 すばらしいでき。でも、見ていると心が痛くなってくる。


山崎
 実際にあった少年犯罪をベースに描かれているだけに、確かに重いけれど、他人(ひと)事でなく考えさせられる。やっぱり韓国はこういう社会派ヒューマンは得意ですね。余裕のあるときに、ぜひ、見てほしいです。

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