今季のトレンドど真ん中ながら、大人がかっこよく着こなすにはハードルが高そうなチノパンツ。「eclat(エクラ)」6月号では、人気スタイリストの池田奈加子さんと村山佳世子さんがチノパンツをリアルかつ格上に見せる着こなしをご提案。
スタイリスト池田奈加子さんはこう選んでこう着る
「メンズライクな仕立てを生かした着こなしを」
定番デニムと同様の仕立てながら、ヒップまわりはゆとりがあり、大人の体に似合う。ムラ染めでこなれ感も。パンツ¥27,000/サザビーリーグ(カレントエリオット) バッグ¥202,000・靴¥88,000/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ)
「どんな一枚を選ぶべき?」
"まずは王道のメンズ仕立てを優雅にこなす"
ワークウエアがもとになるチノを大人があえて着るなら、メンズっぽいデザインやサイズを生かすのが素敵。そこですぐに思い浮かんだのが、キャサリン・ヘプバーン。装いはマニッシュなのにさわやかな女らしさがあふれています。彼女はアメリカ人だけど、ヨーロッパ流の女らしさの表現を知る人。男っぽいものを着ることで、かえって中身の女らしさがきわだつ! だから、チノ自体はまずはスタンダードなデザインを。今っぽいかっこよさは全身のバランスで出していけます。
「映画の中のお手本は?」
"『アニーホール』の着こなしは今季また新鮮に使えそう"
懐かしい映画には着こなしのヒントがたくさん。チノならやはりこのダイアン・キートン。男物だと思われるオーバーサイズの一枚をベルトできゅっと締め、あえてコンパクトなジレを着たスタイル。このバランスは今もお手本。
「誰が着るのをイメージする?」
"似合う丈を熟知していてさりげないのにパーフェクト"
シンプルなパンツの着こなし方がうまい、と常に注目しているのがソフィア・コッポラ。シルエットによって、くるぶし丈や甲にかかる丈など微調整をしていていつも完璧なチョイス。シンプルトップの合わせ方も参考になります。
教えてくれたのは…
いけだ なかこ●大人のつやっぽさが漂う着こなしが本誌でも好評。服の選び方の大原則は「大人の体型を美しく見せてくれること」。
スタイリスト村山佳世子さんはこう選んでこう着る
「こなれカジュアルのひとつのピースとして着る」
チノ素材ながら今どきのワイドシルエットだから着こなしやすい。パンツ¥30,000 /アングローバル(イレーヴ) Tシャツ¥7,800 /スローン(スローン) パールネックレス¥620,000 /ミキモト カスタマーズ・サービスセンター(ミキモト)
「スタイリングのイメージは?」
"ベースになるのはかつてときめいたランウェイ"
なんて素敵、と心の底からときめいた2000年前後の『エルメス』のコレクション。マルタン・マルジェラが担当していた時期で、私にとっては時代を超えて手本にしたい美しい着こなしです。バランス、配色、どれも絶妙なこなれ感。チノはもともとベージュ系の代表的なカジュアルボトム。今のシルエットにしても、コーディネートはいつもの大人カジュアルの枠の中で、気負わずにつくりたいと思わせられます。
「お手本にしたいアイコンは?」
"どの年齢のときも愛嬌があるのがすごい"
ファッションアイコンとして君臨するジェーン・バーキンは、ずっとずっとカジュアル上手。若いころもかっこいいけれど、年を重ねてもなお、年相応のスタイルを楽しんでいるのが好き。カゴバッグ、スニーカーなどをいち早く取り入れたのも彼女のユーモア。彼女を見ていると、チノも妙にドレスアップしたりせず、王道をキープしつつハズし技をほんの少し足すだけなのが、一番かっこいいのだなと確信します。
教えてくれたのは…
むらやま かよこ●これぞ"東京カジュアル"と呼びたい街になじむ素敵な着こなしが好評。服選びで大事なのは「さりげない今っぽさ」