少しハードルが高く感じられる「HRT(ホルモン補充療法)」。さらに詳しく知りたい人のために、婦人科医・野崎雅裕先生がHRTにまつわる疑問にお答え!
Q1.エクオールと併用できる?
A.できます。
女性ホルモンのエストロゲンに似た構造をもち、更年期をサポートするサプリメント、エクオール。HRTでは女性ホルモンの量をほんの少し補助する程度ですので、併用できます。
Q2.やめるとどうなるの?
A.もとに戻っていきます。
症状が軽くなり、治ったと思っていきなりやめると、もとに戻り、かなりつらく感じられることが多いです。やめるときは、テーパリング法といって、徐々に女性ホルモンの補充する量を減らしていきます。
Q3.HRTを受けられない人は?
A.乳がん、子宮がんの疑いがある人など。肝機能が心配な人も要注意。
乳がん、子宮体がんのかた、血栓症の既往歴があるかたは受けられません。乳がん、子宮体がん、卵巣がんの手術を受けたことがあるかたも受けられない可能性が。子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、胆石症、肝機能障害、高血圧、糖尿病、肥満、心臓病、ヘビースモーカーのかたは注意が必要です。主治医と相談しましょう。
Q4.クリニックの探し方は?
A.「女性の健康とメノポーズ協会」で検索してみましょう。
「女性の健康とメノポーズ協会」のホームページを見ていただくと、婦人科や更年期外来のマップがあります。お近くのクリニックを検索し、HRTについて問い合わせるのもおすすめです。https://www.meno-sg.net
Q5.いつまで続けるの?
A.細く長く、70代まで続ける人も。
HRTの治療期間は数カ月、2~3年、数年から10年以上と人それぞれ。主治医との相談のうえ、条件さえ整えば、細く長く続けるのが理想的。私のクリニックでは70代で続けているかたも。ただし、保険が適用される年齢の上限は自治体によって異なります。
Q6.漢方の治療とどう違う?
A.より更年期症状に幅広く効きます。
HRTはもともと出ていた女性ホルモンを補う治療ですので、漢方薬より幅広い更年期症状が改善します。ただし、HRTだけでは改善しにくい不安感には「抑肝散(よくかんさん)」、興奮には「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」などを併用することも。
Q7.どこで受けられる?
A.「婦人科」を受診してください。
産婦人科の中でも、HRTを取り入れているところと取り入れていないところが。お産より婦人科をよりアピールしているクリニック、更年期外来のあるクリニックを探しましょう。
Q8.いつから始めるといい?
A.45歳くらいから。
38歳で始める人もいれば、閉経してから始める人もいますが、ひとつの目安は45歳。つらい更年期症状がなくても、アンチエイジング目的で45歳くらいからHRTを始めるかたも。
Q9.デメリットはあるの?
A.HRTを受けられる人にとっては、あまりないといえます。
天然型ホルモン薬を使用し、女性ホルモンの波や減少を下支えする治療なら、HRTを受けられる人にとってデメリットはほとんどないといえます。むしろ、条件さえ合えば健康寿命をのばすことにもつながるので、細く長く続けることをおすすめします。