更年期症状の治療について読者から届いた疑問や質問に、産婦人科医 高尾美穂先生が回答。今回は、“がん家系”の婦人科検診の頻度、乳がん経験者の更年期症状の治療法について聞きました。
更年期症状がなくなったのですが、年に一度の婦人科検診で問題ないですか?
更年期が過ぎ、子宮筋腫もだいぶ小さくなりました。乳腺症も落ち着き、今は特に不安はありませんが、身内にがんに罹患した人がいるので、がんが心配です。年に一度の婦人科検診で問題ないでしょうか? もっと頻繁に行ったほうがいいでしょうか。(56歳・主婦)
Answer
身内にがんに罹患した人がいるといっても、例えば子宮頸がんや胃がんのようにウイルス感染が原因のがんの場合は遺伝と関係ないので、その場合は、“がん家系”とは言い切れませんよね。家族がどんながんにかかっていたのかにもよるので、かかりつけ医に具体的に伝えておくといいと思います。一般的には婦人科検診は、一年に1回受ければ問題ありません。エクラ世代からは、子宮体がんや卵巣がんのリスクが上がっていきますが、これらのがんは超音波(エコー)検査をしないと見つからないので、年1回はしておくのが理想的。早期発見につながります。毎年、自分の誕生月に検診を受けるというように、タイミングを決めておくと、忘れないのでおすすめです。
乳がん経験者なのですが、更年期症状の治療法はありますか?
HRTは、乳がん経験者はNGだと思いますが、更年期症状の相談で婦人科に行った場合、ほかに、どんな治療があるのでしょうか。(48歳・主婦)
Answer
HRTは、乳がんの進行や再発リスクの可能性があり、乳がん経験者は受けられません。そのかわりにおすすめするのは漢方薬。更年期症状に効く漢方薬があり、症状の改善が期待できます。またはエクオールのサプリメントなら、乳がん経験者でも飲むことができます。それから、先に述べたように、今後ホルモン作用のないホットフラッシュの治療薬が認可されそうなので、ホットフラッシュを改善したいなら、それを待つのもよいと思います。