更年期にHRT(ホルモン補充療法)を受けると、更年期症状が抑えられるのと同時に、見た目、とくに肌がしっとりみずみずしくなる人が多いといわれます。実は変化するのは見た目だけではありません。体の中も、エストロゲンによって若々しく変化します。
教えていただいた方
産婦人科医、医学博士。福島県立医科大学 ふくしま子ども・女性医療支援センター 特任教授。日本産科婦人科学会・日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医・指導医。専門は更年期医療学、女性心身医学、女性ヘルスケア。
Q1. HRT(ホルモン補充療法)をすると若返ると聞きましたが、本当?
A1. はい、効果は更年期症状に対してだけではありません
肌がきれいになるといった見た目の変化だけでなく、体の中の若返りも期待できると産婦人科医の小川真里子先生。「エストロゲンは心身を健康に保つためにさまざまな働きをしています。例えば、肌、骨、血管、神経、脳、代謝などに大きくかかわっています。そのため閉経後は男性と同様に内臓脂肪が増えたり、高血圧や動脈硬化、糖尿病になりやすく、特に深刻なのが骨粗しょう症のリスク。HRT(ホルモン補充療法)はそうした体の変化を軽減する働きもあります。肌はコラーゲンが増えてツヤがアップ、骨を丈夫にして、生活習慣病の予防にも効果があることがわかっています。更年期症状の改善だけでなく、病気予防のためにも受けることができます」
●その他の効果
・骨粗しょう症の予防
・脂質異常症の予防
・肌質アップなどの美容効果
・生活習慣病の予防
・歯周病の予防
骨粗しょう症など、高齢になるとなりやすい病気に対しても予防効果が期待されています。改めて、女性ホルモンの偉大さに驚きます
Q2. HRT(ホルモン補充療法)はどのくらいで効果が表れるの?
A2. 効果の出方には個人差があります
「HRTをはじめると、例えばホットフラッシュは2~3週間でジワジワと効いてきて、約1カ月で効果が出るケースが多いのですが、これは個人差があります。もっと早い人や、じっくり効くケースもあります。その理由は、体の感受性やプラセボ効果(偽薬でも飲んだことで実際に効果が出てしまうこと)を受けやすいかでも違います。一般的に閉経から時間がたっていると効きにくくなる傾向です」
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初出:OurAge 2024/3/23