閉経は早いのと遅いのどちらがいい? 閉経を遅らせることはできる? 閉経になったことは検査でわかる? 閉経の予測はできる?―読者から寄せられた閉経に関するさまざまな不安や疑問に、産婦人科専門医の高尾美穂先生が回答。
Q.閉経は早いのと遅いのと、どちらがいい?
A.それぞれにメリットとデメリットがあります。
「生理が重かった人にとっては、閉経が早いほうが楽でいいと思います。また、閉経が遅いと乳がんなどエストロゲン依存性のがんのリスクは高くなります。一方で、エストロゲンにはコレステロール値を下げることで血管を守る作用があるので、閉経が遅いと心血管疾患の予防になります。実際、閉経が遅い人のほうが脳梗塞の発症率が低いというデータも。ですからどちらがいいとはいえません」
Q.閉経を遅らせることはできる?
A.生活習慣によって遅らせることはできるかも。
「ストレスが多いと交感神経が優位になり、血管が常に収縮して血流量が減るので卵巣機能が早く落ち、閉経が早まります。また、運動不足や喫煙、受動喫煙も血流を悪くし、閉経を早くすることがわかっていますし、動物性脂質のとりすぎや、コレステロールが少ないベジタリアン的な食事などの偏った食生活も閉経を早めます。つまり、これらの要因をなくせば、閉経が遅くなる可能性はあります」
Q.閉経になったことは検査でわかる?
A.女性ホルモン検査でわかります。
「閉経したかどうかは、婦人科で血液検査をして、エストロゲン(E2)の数値と、脳から卵巣へ向けて“エストロゲンを分泌して”と指令を出す卵胞刺激ホルモン(FSH)の数値を調べればわかります。生理がある成熟期には、E2は10〜1000pg/mlで、FSHは3~20mlU/ml。でも閉経が近づくと、“もっとエストロゲンを出して!”という指令がたくさん出されるためFSHが増えて数値が高くなる半面、E2の数値は低くなります。E2が10pg/ml以下、FSHが40mlU/ml以上なら閉経と診断します」
Q.いつごろ閉経するのか予測はできる?
A.だいたいの予測は可能です。
「閉経が近づくと卵胞刺激ホルモン(FSH)の数値が高くなるのが大きなサインなので、血液検査でこの数値を調べて、問診で現在の生理の状態を聞けば、閉経が近いかどうかをある程度、予測することはできます。ただし、この数値は検査をするタイミングによって変わるので、数値がいくつだったら閉経がいつになるという正確な時期は予測できません」