更年期に多い手指のトラブルのひとつが腱鞘炎が原因のもので、代表的なのは以下の3つ。手指の使いすぎも原因になるが、更年期に劇的に増え、妊娠中や産後にも起きやすいので、エストロゲンの変動の影響が大きいとされる。池上整形外科院長の池上亮介先生が、詳しく解説!
【ばね指】
こんな症状が
□指がばねのようにカクンと跳ねる
□親指、中指、薬指などに症状がある
□指の曲げ伸ばしができず痛みがある
□朝起きたときに指が曲がらない
【発生メカニズム】
指のつけ根の腱鞘(中を腱が通るトンネル状の組織)に炎症が起きて腫れることで腱がトンネルに引っかかり、指の曲げ伸ばしがうまくできず、ばねのように跳ねてしまうのがばね指。悪化すると指が動かなくなることも。
【治療法は?】
病院では、消炎鎮痛剤の湿布や塗り薬、ステロイド製剤の注射などを処方。これで治ることが多い。ただし数回注射をしても再発する場合は、腱鞘を切開する手術を行うことも。
【手根管症候群】
こんな症状が
□人さし指、中指に痛みやしびれがある
□親指のつけ根の膨らみがやせる
□物をつまむ動作がしにくい
□明け方に痛みが強くなりやすい
【発生メカニズム】
手首から手のひらの中央を通る正中神経が手根管というトンネル状の部分に圧迫されて発症。人さし指や中指に痛みやしびれが生じ、進行すると親指や薬指にも症状が出る。親指のつけ根の膨らみがやせることも。
【治療法は?】
消炎鎮痛剤の塗布、サポーターでの固定、ビタミンB12、ステロイド注射などを行う。それでも改善しない場合、横手根靭帯を切開して神経の圧迫を取り除く手術をすることもある。
【ドケルバン病】
こんな症状が
□手首の親指側に腫れや痛みがある
□親指を広げる動きをすると痛む
□手を握り手首を小指側に曲げると痛む
□親指を酷使し続けると腱鞘が厚くなり、症状がひどくなる
【発生メカニズム】
手首の親指側にある腱鞘と、そこを通る腱に炎症が起きた状態。腱鞘の中の腱の動きがスムーズでなくなることで、手首の親指側が痛み、腫れる。親指を広げたり、動かしたりするとこの部分に強い疼痛が走る。
【治療法は?】
装具をつけて固定して安静にしたり、湿布、腱鞘内ステロイド注射などの治療で改善することが多い。改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘を切開する手術を行うこともある。