変形性関節症によって起こる不調は、更年期に多い手指のトラブルのひとつ。主に以下の3つの症状がある。エストロゲンの減少に加え、手指の使いすぎも大きな原因に。ただし、軽度であれば自然に治ることもある。その主な3つの症状を、池上整形外科院長の池上亮介先生が詳しく解説!
【へバーデン結節】
こんな症状が
□指の第1関節に腫れや痛みがある
□指の第1関節が曲がって変形する
□第1関節がこわばり動かしにくい
□朝起きたとき、指がこわばり動かしにくい
【発生メカニズム】
指の関節の骨の表面にある軟骨が何らかの理由ですり減って骨同士がぶつかり、この刺激で骨が変形したり骨の棘ができたりして結節を作る。この結節が神経を圧迫し、関節を包む関節包の中で炎症が起き、痛みが発生。
▼
▼
▼
指の第1関節の近くに水ぶくれのような透き通った出っぱりができることもある。これをミューカスシスト(粘液嚢腫)と呼ぶ。これはへバーデン結節のサイン。
へバーデン結節は朝起きたときに症状が出やすく、起床時に手がこわばって指がうまく動かせないという症状が起きやすい。
【治療法は?】
患部にテーピングをして固定し変形を防いだり、関節内へのステロイド注射、消炎鎮痛剤の外用や内服などで治療。ほとんどの場合、半年〜1年、長くても2年程で痛みは治る。変形がひどく生活に支障をきたす場合は手術で改善可能。
【ブシャール結節】
こんな症状が
□指の第2関節がコブ状に膨らむ
□指の第2関節が曲がって変形する
□第2関節がこわばり動かしにくい
□朝起きたとき、指がこわばり動かしにくい
【発生メカニズム】
指の第2関節がコブ状に膨らんで指が曲がって変形する病気。へバーデン結節と発症のメカニズムは同じ。痛みが強い場合と、まったく痛みがない場合がある。関節の変形が進行すると曲がりにくくなる。
【治療法は?】
患部へのテーピング、ステロイド注射、消炎鎮痛剤などで治療。へバーデン結節と同じように自然に治っていくことが多い。改善しない場合は人工関節を入れる手術を行うこともある。
【母指CM関節症】
こんな症状が
□親指のつけ根に痛みがある
□親指に力が入らず蓋が開けにくくなる
□親指のつけ根が膨らみ手が開きにくい
□進行すると亜脱臼※することも
※自分ではずれた関節を戻せる程度の脱臼のこと。
【発生メカニズム】
親指の指先から3つ目の手首に近い関節がCM関節。よく使う部位なので関節軟骨がすり減り痛みが生じる。へバーデン結節やブシャール結節と違ってしだいに悪化することも多く、手術が必要になることもあるので注意。
【治療法は?】
消炎鎮痛剤入りのはり薬をはり、CM関節保護用装具や包帯などで動きを制限。改善しない場合は消炎鎮痛剤の内服や関節内注射を行う。亜脱臼を伴う変形がある場合は手術をすることも。