ガチガチになった首のコリを「しかたがない」「とりあえず我慢できるから」と、放置していない!? これがゆくゆくは体の重い不調につながることも。そこで首コリの原因と、ひとりでできる首の状態チェック方法を整形外科医・カイロプラクターの竹谷内先生がレクチャー。
ひとりでできる首の状態チェック
「首の突き出しチェック」
《1》何げないデスクワーク中やスマホを見ているときに、その姿勢をキープしたまま、片方の人さし指をあご先に当てる。
《2》そこから正しい姿勢になるまであご先を押し戻す。そのときのモーションが大きいと感じたら、ストレートネックに要注意。
「頸椎症の度合いチェック」
《1》自分の頭と同じくらいの丸を紙に描き、自分の顔と同じ高さになるよう壁にはる。壁を背にして、50cm程度離れた位置に立つ。
《2》上体が回らないよう固定して首だけを回し、後ろの丸がどの程度見えるかを確かめる。左右とも行って、左右差も確認する。
頸椎症のスペクトラム
上の「頸椎症の度合いチェック」の結果と、自覚症状から以下のように分類される。
| 健康 | 左右とも丸が一部でも見える |
| ステージ 0 |
頸椎症予備軍 | 左右どちらか一方でも丸が見えない、あるいは真横を向けない |
| ステージ 1 |
首や肩のコリ | 首や肩のコリを実感している |
| ステージ 2 |
首や肩の痛み | 首を回すと痛みが出る |
| ステージ 3 |
腕の痛みやしびれ | 首を回すと腕や手に痛みやしびれが出る |
| ステージ 4 |
脊髄症 | 両腕とも、足にも痛みやしびれがある |
コリは痛みの一種。危険なサインと考えて
首がガチガチに凝る、痛くて首が回らない。こうした首の不調を抱えながら、だましだまし長い年月を過ごしていないだろうか。「首のコリを単なる不調と考え、我慢を重ねるのは危険です」と語るのは、首コリ解消のための独自の“首トレ”を提唱する整形外科医の竹谷内康修先生。
「人の頭は4~6kgの重さがあり、それを支えるのが7つの骨で形成された頸椎(けいつい)(下図)です。そして、なんらかの理由で、首や肩の筋肉の収縮がクセになっている状態が“コリ”。コリにより頸椎が圧迫されると、頸椎の中を走る神経に異常が起き、痛みやしびれにつながるのです。この一連の過程を“頸椎症”と呼び、首コリはその第1ステージ(上図表)に当たります。原因のはっきりしない頭痛の原因が頸椎症だったり、手足の痛みやしびれといった重症にいたるケースもあるので注意が必要です」
頸椎症の悪化に大きく影響するのが、現代人の悪い生活習慣だ。
「前かがみでスマホを長時間見続けていると、通常の約3倍の負荷が頸椎にかかります。また、椅子に座るときの姿勢が正しくなかったり、合わない枕を使うことも頸椎トラブルの原因に。さらに、筋肉は交感神経の活動に強く影響されます。ストレスがかかって交感神経優位の状態が続くと、筋肉が収縮して首や肩に痛みが出やすくなるので、ストレスを上手に逃がすことも大切です」
姿勢などの見直しと、“首トレ”を実践して、今のうちから首コリの解消を!
首コリにつながる筋肉と頸椎症の悪化状態
【前側】
【後ろ側】
首コリは局所的に発生するのではなく、姿勢の悪さに起因することが多いため、胸や背中側の筋肉のコリも深く関係している。
【頸椎の構造図】
頸椎は頭の重さを支えるだけでなく、中枢神経である脊髄が通るトンネルの役目を果たしている。頸椎の異常から枝分かれする神経が圧迫されると、腕や指先などにしびれが出ることに。
頸椎に異常が出ると…
この図は、頸椎に異常が起きるステージ2以降の状態。首や肩の筋肉の緊張が解けず、頸椎に上下からの力が加わり続けると、椎間板や椎間関節が変形して、首の痛みやしびれにつながる。