日々、人間が活動するために水分や食事を体に取り入れ、エネルギーに変えていく代謝。実は、その際に生じた不要なものが体内に居座り、不調を招いているそう。なぜ、うまく排出できないのか、その原因を徹底解明。
排出力を高めて、不調のスパイラルから脱出!
体内にある不要な老廃物を体外に出す力が、いわゆる排出力。これが低下すると、太りやすい、体が重い、むくみやすい、疲れがとれない、眠れない、肌がくすむ、肌調子が悪い、イライラする、落ち込みやすい、免疫力が低下するなど、出方はさまざまだけど不調サインに悩まされることが増えてくる。そんな不調を寄せつけないためにも、つい栄養をとるなど与えることばかりに重点を置きがちだけど、実は年齢的にもエクラ世代こそ、排出力に力を注ぐべきだと美の専門家は口をそろえる。
「プレ更年期や更年期の真っただ中にあるエクラ世代は、女性ホルモンの分泌が衰えることで、排出に密接に関係している自律神経がうまく働きにくくなってくるんです。腸は、副交感神経が優位なときに活動しますからね。また、血管が弱くなるため体の中をめぐらせる力や、老廃物をろ過する腎臓や肝臓の機能も低下するなど、あらゆる面から排出力はぐっと低下しがちです」(森田敦子先生)、「体は代謝という行為によって、日々、細胞をフレッシュかつ良好な状態へととり換えています。そしてメンテナンスの際に不要な老廃物が出ると、油溶性のものは肝臓、水溶性のものは腎臓を経由して分解され、尿や便、汗として排出されます。また、頭皮や肌の毛穴から体外に排出されることも。ですが、加齢やストレスなどにより代謝が落ちやすいエクラ世代は、どうしてもこの分解や排出がスムーズにいかなくなってきます」(田路めぐみ先生)。また、排出が追いつかなくなっているケースも。「添加物などの化学物質や大きな魚に含まれる水銀など、そもそも人間の体で解毒すると想定されていない有害物質や、糖やグルテンを過剰に摂取して、分解できずに腸に負担がかかっているかたもよくいらっしゃいます」(山崎まいこ先生)。
このように排出力が低下すると、有害物質、便、水分、脂肪などのいわゆる老廃物がたまりやすくなるため、血流などのめぐりや代謝を上げること、働きが滞っている排出臓器を正常に稼働させることが大事になってくる。ただ、森田敦子先生いわく「よく水分を大量に摂取して排出力を促そうとするかたがいますが、冷えを招いてかえって代謝を落としている」など、逆効果を招いているケースも多いそう。
効果的な排出アプローチ法は、①サプリメントやハーブなどのインナーケアで、“飲んで出す”、②入浴や頭皮蒸しなどによって“温めて出す”、③マッサージや運動などによって“流して出す”、④ファスティングや置き換え食で、内臓を“休めて出す”の4つ。特にエクラ世代のほとんどは体が冷えているため、「表面だけでなく深部から温めることは必須。排出機能の働きも活性化しますよ」と、森田敦子先生。また、「人は消化にすごくパワーを使っているので、時にはファスティングで解毒臓器を休ませることも、目に見えて元気になる秘訣」(山崎まいこ先生)なんだとか。また、「自分に合った方法を日々の生活の中で上手に組み合わせることが大切。ひとつより、多角的なアプローチのほうが効きが早いですから」(田路めぐみ先生)。
分解や排泄を行うために重要な体の臓器が、皮膚、腸、肝臓、腎臓。皮膚は汗腺から汗、皮脂腺から皮脂や老廃物を排出している。腸は便の形成や排泄。腎臓は血液をろ過して尿というかたちで老廃物や水分などを排泄。肝臓は代謝の際に生じた老廃物を、毒性の低い物質に変え、尿や胆汁中に排泄するという解毒作用をもつ。
《結論!》この4つを排出する力を強化すべし
脂肪
肝臓の脂肪代謝機能が正常に発揮されないと、脂肪がつきやすく。脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪の2つがあり、特に皮下脂肪は下腹部、腰まわり、おしりなどにつき落ちにくいのが特徴。さらにセルライトになると厄介。
水分
腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿へ。その尿の量によって水分量を一定に調整する役割を担っている。腎臓機能が低下すると、水分が蓄積され、高血圧やむくみが生じやすくなる。
便
腸で作られ、排泄される便。自律神経の乱れやストレス、偏った食事、運動不足などにより、便秘になると、腸内に長くとどまることで毒素が発生。消化吸収機能が低下し、さらに排出力が落ちる負のスパイラルに。
有害物質
分解されにくく、毒性が高い。有害化学物質と有害ミネラルがあり、肝臓で分解。有害化学物質とは、排気ガスや大気汚染、食品に含まれる残留農薬や食品添加物など。有害ミネラルとは、水銀、ヒ素、カドミウム、鉛など。