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大阪府在住、夫と娘の3人家族。好きなことを楽しんで、50代もハッピーに!お菓子や本、紅茶など、心惹かれるものを綴ります。

今読みたい、森瑤子 vol.2

前回に続き、今度はすばる文学賞の「情事」を含む短編集2冊について。

胃がんのため、52歳でこの世を去った作家、森瑤子。

まずは短編集「指輪」
角川文庫から「イヤリング」の題名で出版された本が、
タイトルを変更して復刊されたものです。

今読みたい、森瑤子 vol.2の画像_1

男女の駆け引き、裏切り、嘘。
え、こんな結末!?というストーリーから
ひょっとしたら私の周りにも…というお話まで。

女友達が夫の不倫相手であることに気づく「女たち」
自宅パーティーの最中の密会「イヤリング」など
ヒヤヒヤして、ちょっとコワいのが正直なところ。

一番印象的だったのは表題作の「指輪」
好きな男友達に、半ばノリで婚約しようと言われたヒロイン。
お揃いの指輪を着けて、周りからも認められる仲に。
でも彼がデザイン賞を受賞したら結婚するという流れになった時、
少し戸惑いを感じます。

少しずつ澱のように積もった不安が、
受賞の電話を待つ間、彼女の心によぎります。
二人が出す答えはいかに。

え?!と驚いたのは「一等待合室(ファーストクラスラウンジ)」
シルバーフォックスを羽織った美女と
カシミヤコートの男の洒落た会話劇。
こういう文体が、人気の理由の一つかと。
意外なラストは、シャッターを一気に閉められた感じ。
インパクトのあるお話でした。

今読みたい、森瑤子 vol.2の画像_2

もう一冊の「夏の終わり 情事ほか」
こちらは新たに編纂された本で、
デビュー作「情事」と、その下敷きになる3作です。

中でもおもしろかったのは
19歳から21歳まで書かれていた「失恋日記」
失恋体験が創作の元になる。
幸せな恋より、悲しい方がドラマチックではありますよね。

「情事」では、時期は違えど逢瀬の相手が2人登場。
すごく過激かというと…いや、そうでもない。
時代が変わったのか、私の歳によるものか。
激しく相手を欲しているのだけれど、
どこか冷めた空気が漂っています。

既婚者でも誰かを好きになり、成就させることもある。
もちろん、そういう森作品もあるでしょう。
でも今回読んだストーリーは、男女とも、
ほとんどが突っ走らない、
手前で引き返す主人公ばかりでした。
「情事」の主人公のヨーコもやはりその一人。

フィクションだったら、突っ切ることもできるはず。
でも彼女が描きたかったのは、そうならない事実、
人生、思い通りにならないわよって諦念、
そんなものだった気がします。

満州から引き揚げてきた経験もあり、
満たされるものを探し続けていた作家。

家庭に埋もれて焦燥感に駆られること
生きがいを見つけたい衝動。
いつの時代も、変わらずあるように思います。

流行作家と揶揄され、文壇から距離を置かれていたといいますが、
生き続けて、もっと書いていたら、
時代が彼女に追いついていただろうと思うと残念です。

若い頃に読んでいたら、
50代で読み返して、また違った感想を持てたかな。
でも本との出会いも一期一会。
今、読むことができてよかったなと思っています。

yako 過去ログ「今読みたい、森瑤子 vol.1」はこちらから

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