実家じまい&墓じまいの話題を、親に上手に切り出すアイデアを、4人の専門家がアドバイス! さらにはは、親と必ず話しておきたい必須項目もご紹介。
ニュースなどをきっかけに世間話として切り出して
実家じまいも墓じまいも、事前に親と話し合っておくのが大切。とはいえ、親の死を意識する話題だけに子供からは切り出しづらい。「改まってではなく、著名人や知人が亡くなったときに、『大きな家だったから相続税が高かったらしいよ』などと、世間話として切り出しては? 『ウチはいくらくらいかしら』と関心を抱いてくれるかもしれません」(長谷川さん)
小西さんが提案するのは“エンディングトーク”。
「ねらい目は、納骨堂倒産のようなお墓関連のニュースが出たとき。『お墓も倒産する時代だから怖いね。うちのお墓はどうかな』など、雑談の中でも、親の意向を確認することは可能だと思います」
もっとも岡本さんによると、終活の普及で、親世代もそうした話題への抵抗感が薄れつつあるとか。「お正月やお盆など、親族が集まった機会を利用し、『最近こういう施設ができている』のように軽めの話題から始めるといいですよ。親のことを心配しているという姿勢も忘れずに」(岡本さん)
「エンディングノートも、ぜひ活用を。まず子供が作成し、『お母さんもどう?』と促すと受け入れてもらいやすいですよ。大変な作業なので、親子で気長に取り組み、できるところから記入を。作業を通じて、親子の絆がきっと深まると思います」(上野さん)
親と必ず話しておきたい必須項目はこちら!
「実家じまい」編
家の権利関係
共有名義の場所や、問題を抱えている土地があるかどうか。
家や土地などの権利関係は、親が存命中に確認すべき筆頭事項。土地の一部が共有名義だったり、境界線があいまいだったりと問題がある場合は、売却がむずかしくなる危険性もある。
終の棲家
今の家に住み続けたいかどうか。
終の棲家にしたいのは、現在の住まいか、それともいずれは利便性がよいマンションや介護つき高齢者施設に移るつもりなのか。心身がどういう状況になったら住み替えたいかも確認を。
リフォームや住み替えの費用
預貯金や不動産がどれくらいあるか。
リフォームも、住み替えも、老後資金がどのくらいあるかによってかけられる予算が変わってくるので、なるべく正確に洗い出しを。あわせて毎月の収入と支出も聞いておきたい。
家財
受け継いでほしいものがあるかどうか。
子供や孫、親類、友人らに受け継いでほしいものがあるか、おおまかでもよいので把握しておきたい。それが、家財整理を、作業だけでなく精神的にもスムーズに進めるポイントに。
「墓じまい」編
お墓の場所や数
現在墓守している墓はどこにいくつあるのか。
自分はお参りに行ったことがないだけで、家墓以外にも、親が管理しているお墓が複数ある可能性もゼロではない。知っているつもりにならず、今一度親に確認しておくのがベター。
お墓の承継
墓守をしている墓を引き継いでほしいかどうか。
親が現在墓守をしているお墓を、自分たち子供に引き継いでほしいかどうかも、ぜひ聞いて。墓じまいを考えているなら、その後の遺骨の埋蔵法についても話し合っておきたい。
自分の墓
どこの墓に入りたいと思っているのか。
すでにお墓がある場合、その墓に入るつもりかどうかも聞いておきたい。「婚家ではなく、実家のお墓に埋蔵されたい」と希望する母親もいるので、その場合どうするかも相談を。
お墓の形態
家墓と合祀、どちらが希望なのか。
寺院の墓地か公営や民間の共同墓地か、家墓か合祀墓か、納骨堂か樹木葬かなど、なるべく具体的に聞いて。樹木葬のような新しい形態はメリット・デメリットを説明することも必要。