相続に関する読者アンケートで、「介護施設入居費用が必要になっても、親の家を売れないの?」というお悩み。長年にわたり、多数の相続トラブルと対峙してきた相続専門の公認会計士・税理士の石倉英樹さんが、ずばりアドバイス!
お悩み:認知症の気配があって心配……
70代後半の両親の行動や言動がだんだんあやしくなってきて、認知症の気配が……。認知症と診断されたあとだと、遺言書を書いてもらっても認められない? 介護施設入居費用が必要になっても、親の家を売ることもできないのでしょうか。(53歳・公務員)
A.後見制度や家族信託を活用すれば、親の家の売却は可能
「認知症などで判断能力を失うと、それ以降に作成した遺言書は無効とされる場合がありますし、家の売却や定期預金の解約もできません。こうした事態を避けるには、あらかじめ後見人を決めておくのも手。本人にまだ判断能力があるのなら『任意後見制度』、すでに判断能力がないのなら、家庭裁判所が選任した成年後見人をつける『法定後見制度』を検討してください。ただし、生前贈与といった相続税対策がとれなくなるほか、専門家が後見人に選ばれた場合、毎月報酬が発生するなどのデメリットもあるので、慎重に判断を。
ほかに、預金や不動産の管理や処分を、信頼できる家族に託す『家族信託』という方法もあります。便宜上、預金や不動産を子供の名義に変えるものの、実際の持ち主は親のままなので、贈与税などはかかりません」
教えてくれたのは…
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