どんな場面、局面においても“私”を貫くには、いったいどんな心構えが必要? 「将来の親の介護に不安」というお悩みに、歌手、俳優・中尾ミエさん、キャスター・安藤優子さんとミュージシャン・野宮真貴さんが本音で答えてくれました。
〈お悩み〉自分と夫の両親は4人とも80代で存命です。でもこの先、一気に4人の介護をするようになったら?と、想像するだけで不安が。自分の生活やメンタルをどのように保てばいいのでしょう。(52歳・パーソナルスタイリスト)
中尾さん 介護も看護も、今は昔に比べればすごくいい時代になって、信じられないほど助けの手に恵まれてるわけでしょう? 知識のない人間が寄り集まって「どうしましょう」っていい合ってるくらいなら、プロたちにお願いしたほうがよっぽどいいの。それに、まだご両親たちがお元気なら、ジムでも行かせてせっせと運動してもらいましょう! 自分たちの足で歩いて生活できるほうが、ご本人たちにとってもずっと明るくいられるはずなんですから。あとは家事でもなんでも、できることはやってもらうこと。一から十まで面倒を見ることが親切ではないのよ。「お願いします」って、頼ればいいの。いくつになっても人間、自分が役に立ってると思えることが生きがいになるんだから。
安藤さん あと10年くらいの間には、誰かしらが何かの介護が必要になりますよね。そのときに大事なのは、家族とどう分担するか、そして、家族だけでは解決できない際にアウトソーシングすることの理解を、今のうちに取り付けておくことだと思います。そして、いざそのときがきたら、精神的に追い詰められないように、ひとりになれる時間を、ごくわずかでもしゃにむに確保しましょう。私の場合、父と母のケアが重なったときには、どんなに忙しくても毎朝7時にはジムに行くことにしていました。閉じていく人生を見守る介護は、育児と違って喜びが少ないぶん、しんどいもの。自分を労る時間を大切にしてください。
野宮さん 4人一度に……ということはないと思いますが、少しずつ具体的な準備はしておいたほうがいいかもしれませんね。なによりも、ご両親それぞれが今後、どんなふうに生活していきたいかを聞いておくことが大切です。体が動かなくなったら施設に入りたいと思うかたもいるでしょうし、最後まで自宅にいたいというかたもいるかもしれないし。施設ならどんなところが希望なのか、そのためのお金があるのかどうか……。エンディングノートを書いてもらう、あるいは聞き出して自分で書く、そのくらいの具体的な準備をしておけば安心だし、計画も立てられる。そうしておけば、メンタルも揺らがないのではないでしょうか。
’13年、上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科グローバル社会専攻博士後期課程を単位取得満期退学、’19年博士号取得。『自民党の女性認識――「イエ中心主義」の政治指向』(明石書店)などの著書がある。
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