イラッとしたとき、伝えるべきは“怒り”そのものではなく、あなたからの“リクエスト”。そう話すのは、日本アンガーマネジメント協会代表理事・安藤俊介さん。相手への上手な伝え方をシーン別に教えていただきました。
《Situation 1》
夫に「何、食べたい?」と聞くと、「なんでもいい」との答え。というわけで、こちらで勝手に献立を決めて食事を出すと、「ええ? こういうんじゃないんだけどなあ」と勝手に不機嫌になる。だったら、自分で作れば!
Advice▶クローズクエスチョンでたずねる
「何がいい?」というオープンクエスチョンだと、答えの範囲が広すぎて、考えるのが面倒になる人も。こういったタイプの相手には、2択、3択などの、答えを深く考える必要がない“選ぶだけ”のクローズクエスチョンで。
× なんでいつもそうなの? だったらいってよ!
〇 〇〇と××、どっちが食べたい?(最初に希望を聞くときに)
《Situation 2》
上司がいる前では仕事をしているふり。同僚や後輩しかいない状態になると、ずっと私用スマホやおしゃべりばかり。仕事のしわ寄せはこちらにくるし、上司も彼女の上っ面にだまされているし、腹が立つ。
Advice▶相手がやるべきことを具体的に伝える
しわ寄せがくるなら、具体的に仕事の指示を出す。改善しない場合は相手を非難するのではなく、主語を“私”に変え、「私は●時から予定があるので」など、自分主体で状況を説明し、必要以上にサポートしなくてもOK。
× 仕事中は仕事に集中したらどうですか?
〇 私は●時から打ち合わせなので、企画書お願いします
《Situation 3》
友人が待ち合わせに大幅に遅刻。しかも、「ごめんごめん!」と謝罪も軽めなところも腹立たしい。遅刻の理由も、「なんだか出がけにバタバタしちゃって……」と特に大きな理由もない様子。
Advice▶怒りの前にわき上がった感情を伝えてみる
友人が遅れたときにイラッとした、そもそもの理由を思い出して。「見ようと思った映画に遅れそうでイヤだった」「自分がないがしろにされたようで悲しくなってしまった」など、怒りよりも素直な気持ちを伝えてみて。
× ちょっと! 遅れるなら遅れるで連絡してよ!
〇 私、心配症だから、なんかあったのかと思って心配したよー
《Situation 4》
仕事から帰ると、子供は勉強もしないでゲーム中。叱ると「今、やろうと思っていたのに」と言い返してきて、機嫌を損ねて結局やらない。テストの点は下がる一方……。
Advice▶言い訳ができない、明確なルールをつくる
「ゲームの前に」という明確な言葉があるため、「今、やろうと思っていた」の言い訳ができなくなる。ここで大切なのは、程度言葉を使わないことと怒る側の一貫性。「今日は私も疲れているし、面倒だから叱らない」はNG。
× もっとちゃんと勉強しなさい
〇 ゲームをする前に宿題する約束でしょ
【アンケートで一番多かった】スーパーのレジでのイラッにはどう伝えたらいい?
「イラッとする気持ちはわかりますが、面識のない人に怒りを伝えるのは難易度が高いもの。かかわらなくていいことにはかかわらなくていいのでは」と安藤先生。無用のトラブルを避けるのもまた、怒りに対する大人のふるまい。