さまざまな経験を重ね、多方面で活躍するエクラ世代の女性たち。起伏に富んだ人生を歩み、これからも前に進んでいく彼女たちは、自分を変えてくれた言葉、自分を支える言葉を胸に秘めている。今回は漫画家、コラムニストの辛酸なめ子さん、フリーアナウンサーの久保純子さん、エディターの松本千登世さん、産婦人科医・高尾美穂さんの心動かされた言葉をご紹介。
辛酸なめ子さんの心動かされた言葉
やればできる
音大附属の幼稚園に通っていて、楽器がへたでコンプレックスに悩んでいたところ、見かねた園長先生にこの言葉をかけられました。昭和っぽい言葉ですし、それで急に楽器がうまくなったとかはないのですが、ポジティブな言霊を植えつけられた気がします。ちなみに木魚だけは相性がよかったみたいで、一生懸命叩いていたらほめられました。言葉には、ひとつひとつになんらかの価値が宿っているように感じます。10代20代は「お金がない」が口癖で、それでお金がない状況を引き寄せていたように思います。私は自分はダメだと思いがちなので、表面的にも「自分は大丈夫」とポジティブな言霊をかけて自分を励ましています。
久保純子さんの心動かされた言葉
なせば成る、なさねば成らぬ、何事も
これは、母がよくいっていた言葉です。母は“行動を起こさなければ、何も始まらない。当たって砕けろ!”精神を地で行く人。アナウンサーから中高の英語の教師になり、英語学校を建て、生徒たちを海外のホームステイに連れていくなど、アクティブに行動してきました。仕事以外でも、60歳を過ぎてからダイビング、バタフライ(水泳)、太極拳、スキーなど、あらゆることに挑戦。母は常に、「なんでも挑戦したほうがいい、やり続けることが大事」と話しています。
言葉には、不思議な力が宿っていると思います。いい言葉を発していくと、そのとおりいい道が開けていく。そして、自然と心も穏やかになっていく。私も常にポジティブな言葉を発していこうと心がけています。
松本千登世さんの心動かされた言葉
よくできました、100点満点。でも……、つまんない
友人のスタイリスト・中里真理子さんが師匠にいわれた言葉で、私も心に響いたものです。彼女はいわれたとおり、忠実に行ったら、「200点か、20点か、どっちかにして、私を驚かせてほしいの」といわれたそう。大人になればなるほど、誰も傷つけない、自分も傷つかない、安心安全なコンファタブルゾーンに自分を収めがち。でも、自分の枠を、常識の枠をはみ出してみる、そんな小さなチャレンジに、新しい自分が見つかる気がするんです。ことあるごとに、この言葉を思い浮かべて、未体験を体験してみよう、もっと高みを目ざそう、と思っています。言葉には目に見えない力があります。いや、言葉が顔を変える、言葉が顔をつくる。だからこそ、選ぶ言葉、使う言葉は、見た目に表れると信じています。
高尾美穂さんの心動かされた言葉
たいていのことはどうにかなる
この言葉は、私がこれまでの人生で実感してきたそのもの。私たちは日常生活において、さまざまなことに対し「気に病む」経験をします。人のことが気になったり、SNSの投稿が気に入らなかったり、新しい仕事に気負いを感じたり、電車に間に合わなそうで気が急いたり、パワーカップルを見て気おくれしたり。でも、それらはすべて私たち自身の「気の持ちよう」なんですよね。人には、いつもたどりがちな思考回路があって、それを変えることはとてもむずかしい。でも、ふだんから接する言葉や発する言葉を変えていけば、気がつけば考え方のパターンを変えられているかもしれないと思うのです。
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