メロディに乗せたラブストーリーの数々は、時代を超えるマスターピース。今も新たな風景を探す希代の作詞家が生み出した名曲と、彼の世界をもっと知るための書籍をピックアップ。
エクラ世代の心に刻まれる、松本隆の名曲たち
'76
エクラ世代 誕生
石川セリ「ひとり芝居」
'77~'80
幼少時代
王貞治が世界新記録の756号本塁打達成/東京・池袋に「サンシャイン60」が開館
原田真二「てぃーんず ぶるーす」「キャンディ」「タイム・トラベル」
水谷 豊「はーばーらいと」「カリフォルニア・コネクション」「やさしさ紙芝居」
中原理恵「東京ららばい」
吉田拓郎「外は白い雪の夜」
'79
インベーダーゲームが大流行
竹内まりや「SEPTEMBER」
桑名正博「セクシャルバイオレットNo.1」
'80~'82
「竹の子族」登場/イラン・イラク戦争/ジョン・レノン殺害事件
近藤真彦「スニーカーぶる〜す」「ブルージーンズ メモリー」「ハイティーン・ブギ」
'81
「なめ猫」ブーム
イモ欽トリオ「ハイスクールララバイ」
大滝詠一「君は天然色」「カナリア諸島にて」「恋するカレン」「さらばシベリア鉄道」
寺尾 聰「ルビーの指環」
'81~'88
松田聖子「白いパラソル」「風立ちぬ」「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「天国のキッス」「ガラスの林檎」「瞳はダイアモンド」「瑠璃色の地球」「抱いて…」「マイアミ午前5時」
'82
テレホンカード発売開始/ホテルニュージャパン火災が発生
山下久美子「赤道小町ドキッ」
石川秀美「ゆ・れ・て湘南」
森 進一「冬のリヴィエラ」
'83~'85
小学校時代
ドラマ『おしん』が人気に
薬師丸ひろ子「探偵物語」「メイン・テーマ」「Woman “Wの悲劇”より」「あなたを・もっと・知りたくて」
'85~'87
科学万博つくば85が開催/日航ジャンボ機墜落事故
チェルノブイリ原子力発電所事故/ダイアナ妃が初来日
バブル景気が始まる
小泉今日子「魔女」
斉藤由貴「卒業」「初戀」「情熱」
C-C-B「Romanticが止まらない」「スクール・ガール」「Lucky Chanceをもう一度」
中山美穂「C」「ツイてるねノッてるね」「WAKU WAKUさせて」「派手!!!」
少年隊「バラードのように眠れ」「ABC」「stripe blue」
'89~'93
中学・高校時代
新しい元号「平成」がスタート/バブル景気が終わる
松本隆、作詞家活動を一時休止
'95
大学時代
阪神・淡路大震災/地下鉄サリン事件/「Windows95」が発売
氷室京介「魂を抱いてくれ」
'97~'03
社会人生活が始まる
アメリカ同時多発テロ
Kinki Kids「硝子の少年」「ジェットコースター・ロマンス」「ボクの背中には羽根がある」「薄荷キャンディー」
'08
リーマン・ショック
中川翔子「綺麗ア・ラ・モード」
'25
大阪・関西万博開催/日本で初の女性首相誕生
氷川きよし「白睡蓮」
松本隆の世界をもっと知る本
『松本隆と風街さんぽ』
辛島いづみ
文藝春秋 ¥1,650
きみにはきみの風をあつめる場所がある――。はっぴいえんどの代表曲『風をあつめて』の舞台となった浜松町。バンド結成の地である長野・野辺山高原。祖父母、両親にゆかりの群馬・伊香保から、自身の新天地となった神戸、京都まで。ライターと写真家を伴い、3ピース・バンドのように思い出の土地をめぐってつづった魂の旅路が一冊に。
『松本隆のことばの力』
藤田久美子/集英社インターナショナル
半世紀にわたる歌詞表現の真髄に迫るインタビュー。
『書きかけの… ことばの岸辺で』
松本 隆/朝日新聞出版
忘れられない歌と人、場所の記憶について語り下ろした55周年時のエッセー。
『ユリイカ総特集 松本隆 風街の55年』
青土社
鈴木茂との記念対談に加え、作品世界に魅せられた人々が寄せた評論、創作などを収録。
まつもと たかし●’49年、東京都生まれ。’70年、ロックバンド「はっぴいえんど」のドラマー、作詞担当としてデビュー。これまでに2100曲超の作詞を手がけ、’17年に紫綬褒章を受章。’20年のデビュー50周年、’25年の同55周年にはライブやイベントの開催、トリビュートアルバムのリリースなどが相次いだ。
撮影/三部正博 ヘア&メイク/廣瀬瑠美 取材・原文/大谷道子 ※エクラ2026年5月号掲載