自分のペースでできる読書は、身近で奥の深い楽しみ。今注目の作家の小説、写真も楽しいエッセイ、海外の話題作など、各賞も決定!
【斎藤美奈子賞】
世間から見たら、息子たちに問題あり。でも“こういう老後ならいいか”と思える
━━文芸評論家 斎藤美奈子
『じい散歩』
藤野千夜
双葉社 ¥1,760
妻には浮気を疑われ息子たちは頼りにならないが、マイペースで暮らす新平。その心境は? 温かくておかしみのある家族小説。
【エッセイ賞】
ネットで話題のエッセイが一冊に。著者の“どん底”に驚き、笑い、のちに涙が
━━書評ライター 細貝さやか
『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』
岸田奈美
小学館 ¥1,430
父親は急逝、弟は知的障害者、母親は車椅子ユーザー。シビアな状況でも物事をおもしろくとらえる著者に圧倒されるエッセイ集。
気まぐれに開くのもいい。暮らしのエッセンスがここに
━━有隣堂アトレ恵比寿店 酒井ふゆきさん
『フランスの小さくて温かな暮らし365日』
荻野雅代、桜井道子
自由国民社 ¥1,700
絵葉書のような写真とフランスの生活をテーマにした文章で、一日1ページを構成。住んでいる気分を味わえるフォトエッセイ。
【期待の作家賞】
ジェンダーを多彩に描き、才気を感じさせる。次回作が楽しみ!
━━文芸評論家 斎藤美奈子
『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』
松田青子
中央公論新社 ¥1,650
コロナ禍に家から逃げた母親の孤独と不安を描いた「誰のものでもない帽子」など11編を収録した短編集。
日常に潜む、目に見えない格差をこう描くんだ!と驚き
━━編集K野
『隣人X』
パリュスあや子
講談社 ¥1,540
宇宙人が紛れ込んだ(?)世界を舞台に、女性3人の働き方などを通して“普通”を問うフランス在住の作家のデビュー作。
人間と動物を描いてきた作家の新作は謎めいた味わいが魅力!
━━書評ライター 山本圭子
『鳩護』
河﨑秋子
徳間書店 ¥1,870
部屋に鳩が迷い込んできて以来、主人公の椿は奇妙な体験を重ねるように。人間と鳩の歴史を背景にした都会のファンタジー。
【外国文学賞】
国家の正義を皮肉に描いたエンタメ。中東の現実を知るにはうってつけ!
━━書評ライター 細貝さやか
『バグダードのフランケンシュタイン』
アフマド・サアダーウィー
柳谷あゆみ/訳
集英社 ¥2,640
爆弾テロの犠牲者の遺体を集めてできた「名無しさん」がある理由で動きはじめた! 海外でも高い評価を得た“怪作”。