宝塚の男役として大人の男の色気を漂わせていた望海風斗が、最高にチャーミングでちょっぴり強気な女性の役に挑戦する。明日海りおとの共演も話題だ。インタビュー後編では2人の関係性についても聞いた。
さゆみちゃんがいるからがんばれたことばかり
宝塚時代の同期生であり、5年半にわたり花組トップスターを務めた明日海りお(サラ役)との共演が話題だ。
「私にとって彼女の存在は、もう言葉にできないです。そうだなあ、柔らかい光のような強さをもっている人ですね。私は感情を割とすぐにバーッと出してしまうんですが、さゆみちゃん(明日海さんの愛称)は自分の中でじっくり整理してから出すことができる人。ふたりともまじめなところは似ています。でもまじめの方向性は違っていて。お互い、へえ、そこ気にするんだということが多かったですね」
6月号では明日海さんが、“望海が向上心を刺激してくれていた”と。
「逆ですね(笑)。さゆみちゃんがいてくれたからがんばれたということばかり。私がとんでもない方向にいってしまいそうなときも、そっちじゃないよと何度引っぱり戻してもらったか」
そしてしみじみと明日海さんへの感謝を口にする。
「さゆみちゃんのトップお披露目のとき、本来なら私が同じ花組の同期として支えなきゃいけない立場なのに、私自身の組替えがショックで。まわりのみんなが私を励ますためにディズニーランド行きを企画してくれたのですが、そこにさゆみちゃんも来てくれたんです。絶対にそれどころじゃなかったはずなのに。悪いことしたなあ。でも本当にうれしかった」
お堅いサラと、結婚願望が強いアデレイド。なかなかに対照的な女性の役でふたりがからむなんて、今から楽しみすぎる。
「彼女はどんな役でも作品を理解して、役をしっかりと自分の中に落とし込んで、そして結果を出してくる。その熱量や責任感がすごい。ふだん飾らない人だからこそ、作り上げていく過程には並々ならぬ努力があるんだろうな。一度その過程をこっそりのぞいてみたいくらいです。そしてこんなにすごいのに、さゆみちゃん自身は全然変わらない。それがまた素敵なんです」
「明日海りお──。彼女がいたから私もがんばれたんです。いてくれて本当にありがとう」
そして『INTO THE WOODS』の魔女にしろ、『next to normal』のダイアナにしろ、宝塚時代とはまるで違う声を響かせる望海さん。男役の声から解き放たれさらに磨かれて、今や芳醇ささえ感じさせる。
「男役の声ってやはりどうしても無理して出してしまいがちで、のどを痛めてしまうこともありました。自分ののどの筋肉をゆるめて使いこなすトレーニングも始めています。幅のある声を出せるようになって、もっともっといろいろな歌に挑戦したいですね。そして今までの自分の人生になかったさまざまな役を、精一杯生きてみたいな」
Information
『ガイズ&ドールズ』
ギャンブラーのスカイとネイサンは堅物のサラをめぐって賭けの真っ最中。一方ミス・アデレイドは恋人のネイサンにやきもき。サラとアデレイドの恋の行方は? 6/9~7/9、東京・帝国劇場 問☎03・3201・7777(東宝テレザーブ) 博多公演あり。