「デザイナーズギルド」で知られるトリシア・ギルド宅を訪ねてロンドンへ。目にも心地よい色彩を大胆にちりばめた室内は必見。落ち着きがあり、かつ刺激的なことが、トリシアの家づくりの信条だ。
直線と曲線の融合も、バランスのとれたインテリアの秘訣
直線と曲線のバランスが見事な、夫妻の寝室。スカイブルーと白で安らぎを演出しつつ、ヴィンテージのラグや寝椅子をくるんだ色やファブリック、そして棚に飾ったセラミックで遊び心をプラスした。キャビネットはオランダのケース・ブラークマンのデザイン(1958年)
旅がもたらしてくれるのは、多種多様の着想源
トリシアのクリエイションの原動力は、好奇心と旅。22歳で初めて訪ねたインド・ラジャスタン地方ではブロックプリントに惹かれ、ロンドンに戻るとオリジナルのテキスタイルを作りはじめた。
「インドがアーティストにとって大切な場所であることはわかっていました。私が大好きな画家、ハワード・ホジキンもインドからの影響を受けていましたね」と、トリシアは回想する。もうひとつキャリア初期の彼女の美意識を決定づけたのは、30年前に旅した日本だとか。
「この旅を機に花の見方が変わったんです。それ以来自分なりの“生け花”を実践しています」。こういう彼女は華やかな大きなブーケではなく小さな束、時には一輪挿しを、いくつかの花瓶に小分けすることを好む。自身でも花を栽培するようになり、花知識を高めた彼女が2年前に出版した本が、『moody blooms』だ。
一方ヴィンテージ家具のショッピングを目的とした旅先は、もっぱら北欧。特に1930年代後半から50年近くもの間に多くのデザインを遺したデンマークのデザイナー、フィン・ユールの家具が見つかると、旅の喜びもひとしおだ。ミッドセンチュリーの家具は状態を鑑みて修復したピースだけでなく、いずれも「デザイナーズギルド」のオリジナル・ファブリックで張り替える。また、歴史的な芸術にあふれ、コンテンポラリーなデザインにも秀でたイタリアにも自身とのつながりを感じているトリシアは、ウンブリア地方に広大な庭のある家を購入した。新居は今年中には完成の予定だ。
ロンドンでは通常地下1階にも窓がある。トリシア宅でも地階の庭に面したダイニングルームは、隣接のキッチン側からも自然光が射し込むつくり。家具はMDF イタリア。あえてシンプルでモダンな白を選んだ
バスルームは極力シンプルに。あえてタイルではなくフローリングで、隣の寝室とのつながりを出した。
カラフルな朝食セットも「デザイナーズギルド」
寝室の一角には、センシュアルな曲線を描くイエローの寝椅子が
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