次の会食に予約したい店を厳選。今回は、麻布台で2月に移転した『da Olmo(ダ・オルモ)』を紹介。派手さはなくとも信頼に足る一軒を、という機会にぜひおすすめしたい。
『da Olmo』
イタリアの味に敬意を、変わらず続くありようにも
大規模な再開発にわく麻布台で、昨年、13年の歴史に区切りをつけた『ダ・オルモ』。オーナーの原品(はらしな)真一さんが、2月の再始動にあたり掲げたのは「変わらぬ」価値の追求だ。移転先は、旧店舗から徒歩数分。アラカルト、コースともにそろえるメニューも、熟成に重きをおくナチュラルワインの提案も以前のままだ。
「長く店を育ててくださったお客さまに、これまでどおりくつろいでいただくことが第一」と、原品さん。「ゲスト・ファースト」を徹底し、コンセプトではかなえられないレストランの形を守り伝える。
厨房は新料理長・奥野木隆介さんが率いる。「イタリア料理ならではの地域性、素材の味わいに軸足をおき、その上に自分なりの表現を重ねていきたい」と、意欲的だ。火入れの着地点で決める野菜の味、削ぎ落としたプレゼンテーションできわだたせる肉の火入れの妙など、焦点の定まった料理はすでに安定感十分。話題性を抜きに語れないレストランだが、変わらぬ価値を時代がどう映すか。ともあれ、派手さはなくとも信頼に足る一軒を、という機会にぜひおすすめしたい。
「武州和牛のアッロースト」¥5,500。埼玉県出身の奥野木シェフ、「東京に近いという理由で見過ごされがちな故郷の食材にも光を当てたい」と、「武州和牛」も付け合わせの「ないとう農園」の野菜も埼玉県産で。赤身の引き締まった味わいに緊張感のあるバローロがぴたり
ドルチェより、「マスカルポーネムースとやよいひめ」。濃厚で香りさわやか。¥1,200
「タリオリーニ 蛸のラグーと木の芽」¥2,800。鮮烈な木の芽の香りが季節を伝える
原品さんは、イタリアのナチュラルワインをその黎明期から扱うソムリエのひとり。一部愛好家には垂涎(すいぜん)のワインがセラーに並ぶ
ワイン生産者のサインが彩る壁を背景に、新旧スタッフ混合チームで。中央が原品さん、右隣が奥野木シェフ
東京都港区虎ノ門5の3の3 神谷町プレイス2B
☎︎03・6432・4073
11:30~14:00LO、18:00~21:00LO
定休日:月・火曜(ほか不定休あり)
ランチ¥1,980~、ディナーコース¥8,800~。
ディナーは席料(パン代込み)¥770
photography:Masahiro Goda text:Kei Sasaki ※エクラ2026年5月号掲載
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