町中華の使い勝手のよさと、ファインダイニングの洗練と。一見、相容れないように思える価値をセンスよく両立させ、食に一家言ある大人たちを惹きつけてやまないのが『桃仙閣 東京』。オーナーは林亮治さん。島根県松江市で愛される中国料理店『桃仙閣』が実家で、ひとりごはんにも家族の集まりにも対応する古きよきそのスタイルを、六本木の街向けにアジャストしたかたちだ。
ふだん着で味わえる上質。東京のニューオーセンティック
桃仙閣 東京(六本木)
メニューは全60種。海老チリや麻婆豆腐などの定番から、北京ダックやフカヒレなどのスペシャルメニューまで、すべてアラカルトでオーダーできる。数に圧倒されがちだが、野菜の前菜をひと口味わえば、食材のよさも、塩気と油脂、香味のバランスといった味の上品さも腑に落ち、続く皿への期待にワインもすすむ。オレンジワインにシェリーと、「中華とワイン」を楽しみたい人のツボを突くリストもぬかりなく、アオサの清湯(チンタン)麵から玉子炒飯まで、シンプルかつ味を究めた麵やごはんも魅惑的。カウンターあり個室ありで、あらゆるシーンに対応する、東京が誇るニューオーセンティックだ。
控えめな照明、家具や器のセンスのよさ、ソムリエをはじめサービススタッフの接客のこまやかさと、全項目ハイスコア。食べ慣れた大人こそ、真価を実感するはず。食通にリピーターが多いのもうなずける。営業は深夜2時まで
種類豊富なシャンパーニュ、ブルゴーニュの実力派生産者、自然派まで、守備範囲の広いワインセレクトも秀逸だ
スペアリブの黒酢酢豚(4個)¥2,288(写真は1個)。付け合わせは、季節替わりの揚げ野菜
カニの春巻き(1本)¥1,430。新鮮なカニのほぐし身とカニ味噌に、少量のベシャメルソースを合わせたクリームコロッケ仕立て。1本から注文できる
入口そばのカウンター席。若き料理長・篠崎政孝シェフ(写真)がゲストを迎えることも
メインダイニング。個室が7室あり、空間も多彩
初めの一品にして心をわしづかみにされる前菜。右列上から順によだれ鶏、クラゲの冷菜、白いかの湯引き。1品¥1,738〜。左列は野菜の前菜で、上からパクチーサラダ、カブと紅芯大根の沙茶醤和え、キュウリの花椒オイル和え。1品¥968~
アオサの清湯麵¥1,958。雑味がなくうま味は濃厚なスープが、料理人の仕事を物語る。徳島産の高級青のり「島田のり」の香りもとびきり
Information
港区六本木4の8の7六本木嶋田ビルB1
☎050・3138・4343
17:00~25:00(LO) 不定休
個室あり、サービス料10%