『鳥善 瀬尾』『東京ステーションホテル瀬尾』を繁盛店にした職人・平野郁侍さんが、自身の名を冠した店を銀座に構えた。紀州備長炭を使用し強火で短時間で火を入れた串は、うま味が凝縮。串ひと通りのあとに供される結びの料理も美味。
『焼鳥 ひら野』
“御味酒”から始まる焼鳥で熟練の職人仕事を味わう
始まりは、振る舞いの“御味酒(おみき)”から。食事の前に、気持ちも味覚も「まっさらに」という思いをこめた『ひら野』流のセレモニーだ。おまかせコースは、10本の串を楽しませてから季節の料理で結び、食事で締める流れ。串への自信と思い入れがうかがえる。焼鳥ひとすじ18年、麻布十番『鳥善 瀬尾』『東京ステーションホテル瀬尾』を繁盛店にした職人・平野郁侍さんが店主。理想の“焼き”から逆算し、素材選び、部位ごとの下処理、串打ちと緻密な作業を積み重ねて、ミニマムな調理法で深い味の世界をつくる仕事はさすがだ。銘柄にはこだわらず、「歯応えよりみずみずしさ」で選ぶという鶏は、火を通せばうま味を蓄えた肉汁も豊か。近火の強火で“育てる”頃合いよき焦げ目もスパイスになる。16時からの営業もうれしく、日がのびた春の宵に、さっと立ち寄る、なんて楽しみ方も粋だ。
串ひと通りのあとに供される結びの料理より、仙台麩と季節のおでん。写真の料理はすべて¥8,000のコースから
紀州備長炭を使用。強火で短時間で火を入れ、うま味を凝縮させるのが平野さんの“焼き”だ
御味酒は、芋焼酎「富乃宝山」で知られる鹿児島『西酒造』の純米大吟醸酒の『ひら野』限定ボトル。もちろん焼酎各種、プレステージシャンパーニュをはじめとするワインもいろいろそろう
左から、手羽先(串)、ひざ軟骨、かしわ、レバー。カリッとした表面と、レアに仕上げた芯部のコントラストが味をつくる
カウンター12席。ほかに6席までの個室がある
平野さん。満を持して自身の名を冠した店を銀座に構えた
東京都中央区銀座8の12の15
☎03・6281・5958
16:00~23:00
㊡日曜
おまかせ¥8,000~