【三尋木奈保さん】脱・甘いおばさん!「大人のスカート」着こなし方
三尋木奈保さんは、超・ベテランのファッションエディターでありながら、全然威張ってなくて(笑)ふんわりした笑顔でエクラ編集部に癒しを届けてくれるありがたいお方なんです。
三尋木さんといえばスカート派のイメージがあるのですが、年齢を重ねるにつれ「甘いスカートをはいている痛いおばさん」にならないように気を付けているそう。
そのポイントは……
1:チュールスカートでも、細部にこだわって甘さを抑えています
「ファビアナフィリッピ」のスカートは、ウェディングドレスに使われるほどの繊細なチュール生地で、他とは一線を画すスペシャルなもの。「普通のチュールスカートだと甘くてフェミニンすぎてどうしたんだ? と思われそうですが、こちらは上質な素材なので、落ち感がきれいで大人として安心して着られます。ヒップが少しタイトめなので、すっきり見えるのもいいんです」。黒なのも甘さがほどよく抑えられていていい感じです。「黒一色だと、編集部で浮かなくていいんです(笑)」
2:ややタイトなリブニットで、ボリュームスカートとのメリハリを
フレアスカートのボリュームを引き立たせる、「サクラ」のリブニット。「若い頃はタイトなリブタートルが大好きだったのですが、年を重ねると、肉感を拾いすぎるし、細身にまとまるのがかえってさびしい印象に。このニットは、そんなにピタピタせず適度なゆるみがあるので使いやすいです」
3:マニッシュなアウターで、スカートとの甘辛バランスをとって
「カオス」のダークブラウンのブルゾンは、ウール100%のボアを使ったリッチなもの。「スポーティで辛口な形で、私にとってはチャレンジアイテム。フェミニンなスカートとの甘辛バランスを考えてみました」
ともすると、年齢不相応の甘さだけが目立ちがちなアラフィー世代のスカートスタイルですが、三尋木さんのようなおしゃれプロは、スカート自体の甘さをおさえたり、辛口なアイテムを合わせることで調整しているのですね。勉強になります!
バッグは「ザ ロウ」。「革の質感がよくて、シンプルながらも作りにこだわっていることが伝わってきます。お値段の価値はあるなと思いました」
「トッズ」のショートブーツは「本当ーに軽いんです! スニーカーと同じレベルの快適さ。ツヤがあり、足首をきれいに引き締めてくれるので、カジュアルな服の日も格上げが叶います」
お財布は「ロエベ」。ベージュ系の服をよく着る三尋木さんに配色がマッチ。「探してもなかなか見つけられない、絶妙なミルク色が気に入っています」
【宮崎桃代さん】スタイルアップ!「小柄コーデ」のコツ
宮崎桃代さんといえば身長150㎝のエディターさんで、小柄さんにうれしいスタイルアップのコツを惜しみなく披露してくれるありがたいお方です。大柄な私にも勉強になることばかりでして。「桃代セオリー」がふんだんに盛り込まれた私服コーディネートを見せてくれましたので、楽しく分析させていただきます!
1:「コートの下にバッグを」。この配慮がバランスアップに効いています
「コートの上にバッグを斜めがけすると、コートが変な感じに閉じちゃってバランスが悪くなるのが気になって」。ということでコートの中にバッグを。なるほど、せっかくのすらっとしたコートのラインが崩れてしまうのを防いでいるのですね。こうした配慮がスタイルよく見えることに繋がっているのだなと感動。ちなみにコートは「チノ」のもの。(裾にちらっと見えていますが)ファーをあしらった大人なデザインで、ファーの面を表に出して着ることもできるそう。人とかぶりにくいネイビーもいいですね。
パンツは「ミュラー オブ ヨシオ クボ」のもの。「結構前に買ったもので、いい感じにゆるっと履けるのがお気に入りです。黒いパンツはワードローブの鉄板で、少しずつ素材を変えて何本も持っています。そのシーズンごとに気分が変わって、メインが入れ替わるんです」。
2:さすがおしゃれプロは後ろ姿にも気を抜かないのでした
ニットは「チノ」の今季のもので、背中に入った白いラインが”縦長感”を演出しています。また、ヘアも大事ですね。「小柄さんはまとめ髪が鉄則!」とのことで、こちらもすらりとした印象に一役買っています。
3:「基本的に黒いバッグは買いません」。その心は?
「印象が重くなってしまうので、基本的に黒いバッグは買いません」。軽快で切れ味のいいおしゃれを得意とする宮崎さんらしいお言葉です。「効かせ色を買ったほうが意外にいろいろ使えます。アクセントになったり、あえてのハズしになったりするので。友達には、自分が好きな色を買えばいいよと話しています」。こちらの「ヤーキ」のバッグは「一枚革でシンプル、そして軽いのがいい! ”重いこと”すべてがめちゃめちゃ嫌なので(笑)」。
「プラダ」のブーツ。「22㎝弱と足が小さいので靴選びがなかなか難しいのですが、こちらのブーツはサイズがぴったり。ぴったりっていいわぁ。結局、3、4年愛用中です。厚底スニーカーと同じ感覚で履けて、ワンクッションさせたパンツとバランスがいいと気づいて」。
おまけでお財布も見せていただきました。「バッグは小さめ派なので、必然的にお財布も小さく。長年愛用していた三つ折り財布があるのですが、気分転換でマーク ジェイコブスのこちらを選んでみました。ピンクを着る女じゃないんだけど、お財布ならアリだなと思って(笑)。バッグの中ですぐ探せるのもいいんです」
アイテムひとつひとつにこだわりをもって選び、それらを切れ味よくコーディネートする。総合芸術と言いたくなるような完成度の高さにうならされました!
【東原妙子さん】全身をすらっと見せる「パンツ」スタイル
「uncrave WHITE」のクリエイティブディレクターでもあり、エクラでもおなじみのライター・東原妙子さん。
美人さんで面白キャラ、というこのギャップが私は大好き(笑)。あと、絵が上手! 漫画家になりたかったと言っていたような気が・・・!
ファッションページを作る土台となる「絵コンテ」の絵が素晴らしいのでお見せしたいくらいです。
さて、今日のコーディネートを分析させていただきます。東原さんは身長164㎝。その数字以上にすらっと見えるのですが、なぜでしょう?
コートは「uncrave WHITE」のもので、余計なふくらみがなくすとんと落ちるロング丈がとてもかっこいいです(撥水加工もされているのだとか)。
さらにポイントは首元ですね。ミリタリーテイストを意識してデザインしたのだそうですが、きちんと止めたスタンドカラーによって「すらっと効果」3割増しです。
東原さんが「ロエフ」とのコラボで作ったバルーンパンツは、「おしゃれでスマートなボンタンパンツ」といった表情で、こなれた雰囲気が素敵です。気になる腰や太ももをカバーしてくれるのがいいですね。そして、薄いウール素材でオールシーズン着られる優れもの。最大の特徴はなんといっても脚長効果の高いハイウエストであること。そこにベルトでウエストマークすることでスタイルアップを実現しています。「ベルトはここしばらく使っていなかったのですが、ポイントになってくれるなと最近気づいて」。
「通年、マリンテイストが好き」と東原さん。ボーダーカットソーの白、パンツの黒、のモノトーンのシャープさが「すらっと見え」に貢献しています。
とかく着ぶくれしがちな冬のコーディネートですが、ひとつひとつのアイテムを吟味することですっきり見せることができるのだと東原さんが教えてくれた気がします!
冬の街に映える白いバッグは「ロワン」のもの。「バニティ型で使いやすいんです。ここまでマチがあるものってなかなかないですよね。クリーンで上品、とよく褒められます」
マルジェラの黒いタビブーツは2年ほど前に購入。このヒールもスタイルよく見せる大きなポイントですね。
「ジョンロブ」のシックな黒いお財布。「小さめのバッグを持つことが多いので、このサイズ感がちょうどいいです」
【松井陽子さん】「ベーシックカラー」を地味に見せないポイント
ファッションエディター&ライターの松井陽子さんといえば!
以前、こちらの記事が大変好評で、
今回もぜひおしゃれを分析させていただきたい! とリクエストしたのです。
「はーい!」といつものニッコニコの笑顔で冬の街に現れた松井さん。
「今日は打合せがあったので、ちょっときちんとめのコーディネートに」。
ベーシックカラーを使った着こなしなのですが、なんだか華やかに見えませんか?
そのポイントを深掘りさせていただきます!
1:マントとニットの「ちょいひねったデザイン」が効いています
まず私が目を付けたのは、明るいアイボリーの「マディソンブルー」のマント。袖丈が短くてかわいいですよね!
また、ニットの首もとにも注目。ふんわりしたデザインが特徴的です。
いずれもベーシックカラーでありながらも、ちょっとひねったデザインのものをチョイスすることで、平凡な印象から抜け出て華やかに。
2:スカーフ使いの達人。躍動感と楽しさが生まれます
ちゃちゃっとその場でエルメスのスカーフを巻いてくれました。
顔回りに明るさと躍動感が加わります。
「グレーやネイビーといった真面目な色の服だから、スカーフで楽しくしたいなって。冬は服が単調になりがちなので、特に小物が大切かもしれませんね。このスカーフには、ネイビーやブラウンなど何色も使われていて、服に合わせやすいんです。そういえば、(スタイリストでお友達の)大草直子さんも同じスカーフを買ってたみたい! 後から知って、答え合わせみたいに『買って正解だった!』って思っちゃいました(笑)」
(そうそう、ひとつめの写真でも、かごにスカーフを効かせていたのに気づきましたか?)
3:大きさの異なるバッグ二個持ちで「緩急」をつけています
小さめのルイ・ヴィトンのバッグを斜めがけして。そのショルダーがマント姿をきりっと引き締めています。大きめのかごバッグとの二個持ちですが、バッグの大きさの違いが全身に切れ味をもたらしていますね。
同じようなA4サイズのバッグを2つ持ちがちな私、のっぺり見えてるだろうな……松井さんの真似をしなくては!
ベーシックカラーできちんとしているのに、やさしげで楽しげなコーディネート。大人の余裕、って感じです。いつも大らかで柔和な松井さんらしい。服は人を表すなあ、と感じ入ってしまいました!
かごバッグは、湘南の蔦屋の中にあるお花屋さんで買ったのだそう。「アフリカのなんです。冬にかごバッグをもつのが大好き。大容量なので、ノートパソコンを持ち歩く日に助かります」。冬の寒い日にあえてもつのが上級者ですね。コーディネートが明るく軽やかになります。
マルジェラのタビブーツは松井さんの定番。ころんとしたフォルムと特徴的なトウのデザインが着こなしにやさしさを加えます。
和光×eclatのお財布。「2代目で、柔らかくて気に入っています。長財布をもっていたときもありましたが、いまや、このルイ・ヴィトンのバッグに入るものであることが最優先。身軽になりたいから、小物はどんどん小さくしていきたいんです」
【坪田あさみさん】「アウター」をこなれて見せる3つの計算
とある冬の日に、ファッションエディター&ライターの坪田あさみさんをキャッチ。
坪田さんはエクラのファッションテーマを長年担当してくださっています。撮影のスケジューリングやスタッフ手配などがあまりに巧みで、将来はそのテクニックを伝授する本を出そうよ! と話しているぐらい。素晴らしい仕事をしていただくたびに「出たー! あさみメソッド!」と騒いでいます。
さあ、勝手ながら今日の坪田さんのおしゃれを分析させていただきますよ!
1:カジュアルスタイルに「誰が見てもリッチ」なアイテムを加えています
このムートンベスト、ただものじゃないですよね。坪田さんと「NAVE」がコラボして作ったものだそう。
カジュアルなアイテムを合わせるだけだと、大人はくたびれて見えてしまいがち。こんなムートンなら、年齢相応のリッチ感でカジュアルを格上げしてくれます。
カーキのアウターやシャツの袖を伸ばしたまま着ていたら、ぬぼーっとした印象になってしまいます。袖まくりをすることで腕を見せて切れ味アップしていますね。
なので、ムートンベストを脱いでも……
シンプルなコーディネートなのにメリハリがありますよね。
(時計やバングルで、細い手首をさらにきりっと引き締めているのもワザですね)
3:スタイルアップの王道、「縦ライン」作りが完璧です
着ぶくれしがちなムートンですが、こちらは袖のないベスト型なのと、縦ラインを強調するフロントデザインが効いていてスマートに見えますね。また、「カオス」の黒パンツも無駄のないシルエット。シャツのボタンをしっかり開けて胸元をすっきり見せているのも見逃せないです。
元々、すらっとした高身長の坪田さんですが、さらにスタイルアップに成功しています。
「今日はね、自分の好きなものを素直に合わせたらこんな感じに。ラクで無理がなくて、それで寒くない(笑)」と坪田さん。
でも、実は細かい計算を積み重ねているんですよね。そして肩ひじ張らず自然に見せるって憧れちゃいます。
そんな坪田さんのワザを詳しく知りたいかたはこちらの本で!(勝手に宣伝)
「ザンケッティ」の黒レザーバッグは「スタイリストさんみんなが”使える!”と言っていたので購入。ホントでした!」チェーンがピリリと効いてかっこいいですね。
「カミナンド」のサイドゴアブーツ。「すごく軽いんです。私は身長があるから、パンツの丈が足りない時があって。そんなときにもほどよいバランスに仕上げてくれます」
「ジルサンダー」のお財布。「小さいお財布がいいなと思って探しました。でも収納力があって、いっぱいカードを入れてもしわしわにならずきれいなままなのがうれしいです。黒は飽きないんですよね。名刺ケースなどの小物と並べたときにもバランスがいいんです」
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