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これからの人生、イライラせずに楽しく過ごしたい!アラフィー女性が「夫と100歳まで平和に暮らす方法」
気づけば人生100年の時代に。ということは、これから40~50年の歳月を夫と過ごすことになる。どうせなら楽しくハッピーな夫婦生活を送りたい。そのために欠かせないことのひとつ、夫婦のコミュニケーションについて考えてみましょう。
【アラフィー夫婦の本音】知りたい!人には聞けない”夫婦の実態”
①今どきアラフィー夫婦のプロフィール
Q1.夫の年齢は?
Q2.夫はあなたより年上? 年下?
Q3.夫の仕事は?
Q4.子供はいますか?
Q5.結婚して何年目?
Q6.現在の夫とは初婚? 再婚?
夫の5割近くが妻と同じアラウンド50歳で、今回のアンケートでは同世代カップルが多数を占めた。一方、夫が70歳以上という年の差カップルも少数(2%)ながら存在。初婚率が92%、結婚年数で一番多かったのが25〜29年という数字に注目すると、最初の結婚が長続きして円満な夫婦生活を送る女性が多いと推測できる。夫の職業の「その他」では、医師や弁護士、会計士などの「士業」という回答が目立った。
②今どきアラフィー夫婦のQ&A ”実態”が明らかに!
Q1.ズバリ! 今、あなたは夫を愛していますか?
Q2.今でもお互いに「愛してる」「好き」という言葉で気持ちを伝えていますか?
Q3.夫のどんなところに魅かれて結婚しましたか? 今もその魅力は変わらないですか?
変わってしまった派
◆正直、何が魅力だったか思い出せないくらい、変わってしまった。(主婦・47歳)
◆超イケメンだった。今は20㎏も太ってしまって、見る影もない。(パート・55歳)
◆昔は髪を切ったり、新しい服を着ていたりすると、ちゃんと気づいてくれた。今では優しさのかけらもなく、口もきかない絶縁状態。(主婦・50歳)
変わらない派
◆年の離れた先輩たちにもどんどん意見をいって、とてもかわいがられるタイプ。その率直さは変わりません。(会社員・49歳)
◆知識が広く考え方に説得力がある。今も人生の重要な局面でよき相談相手になってくれます。(コンサルタント・47歳)
Q4.夫婦の財布は一緒? 別?
「一緒」と回答した人のコメント
◆全部見える化して家のローンを払っている。こづかい制です。(主婦・50歳)
「別々」と回答した人のコメント
◆夫婦といえども、それぞれプライバシーがある(会社員・52歳)
◆私の収入を探られたくない。(自由業・54歳)
「自分」と回答した人のコメント
◆夫に持たせると、あるだけ使ってしまう。(主婦・50歳)
「夫」と回答した人のコメント
Q5.夫婦で分担している家事の割合は?
Q6.夫との日常会話で一番多い話題は?
Q7.ああ、この人(夫)と結婚してよかった!と思った瞬間は?
◆がんになったとき、何もいわずにそばにいてくれた。(会社員・55歳)
◆休みの日、「ごはんできたよ」と起こしてくれるとき。(会社員・54歳)
◆息子たちがとてもいい子で、この夫だから、この子たちがいるんだと思うとき。(主婦・52歳)
◆いつでも学生時代に戻れること、いつも一緒にいて大笑いできること。(主婦・53歳)
Q8.夫にもらって一番うれしかったプレゼントは?
◆ダイヤモンドのピアス(会社員・48歳)
◆ひとりの時間(パート・45歳)
◆腕時計(主婦・55歳)
◆花束(飲食業・46歳)
◆ありがとうの言葉(主婦・50歳)
◆カルティエのリング(主婦・54歳)
◆車(主婦・55歳)
Q9.夫婦で何をしているときが一番幸せですか?
◆お笑いの番組を見てふたりで笑っているとき。(医療系・51歳)
◆ふたりともゴルフが趣味で、国内外の名コースに行って、コースの美しい景色を見て感動するとき。趣味が同じでよかったなーと思う。(会社員・54歳)
◆私が夫の肩をもみながら、『家、ついて行ってイイですか?』というテレビ番組を見ているとき。(主婦・55歳)
◆夫婦でワインを飲みながらいろんな話をするとき。(自営業・50歳)
◆手をつないで歩くとき。(主婦・48歳)
◆一緒に夕飯を作っているとき。(主婦・46歳)
Q10.夫の嫌いなところや直してほしいところは?
《イヤな夫の生態図鑑》
ゲーム夫
◆休日は一日中寝そべってタブレットでゲームざんまいなところ。(主婦・52歳)
フケツ夫
◆毎日入浴してほしい。(会社員・46歳)
◆だらしない。(主婦・52歳)
ウザ夫
◆お酒を飲みすぎて家族にからむこと。(会社員・52歳)
オレさま夫
◆同じだけ働いているのに俺の稼ぎとかいうし、モラハラがすごいこと。(会社員・51歳)
◆毎年理由をつけて大掃除を手伝ってくれないこと。(自営業・53歳)
ぱなし夫
◆引き出しや食器棚の扉を完全に閉めない! ほんとムカつく!(会社員・45歳)
◆テレビの前で靴下を脱ぐ……そしてそれをそのままにする(笑)。(自営業・55歳)
お人よし夫
◆私の顔色をうかがってグズグズ悩み、さっさと行動しない。あとで「私の機嫌が悪くなると思ってできなかった」といわれる。(主婦・44歳)
◆優しすぎて八方美人。子供を強く叱れない。(主婦・53歳)
ストーカー夫
◆特にないけど、どこに行くにもついてくるところ。たまにはひとりになりたい。(主婦・50歳)
Q11.夫はあなたのどんなところがいやで、直してほしいといいますか?
◆よけいなひと言が多い。(会社員・47歳)
◆夫の昔の失敗を引き合いに出して、グチグチ責める。(講師・55歳)
◆なんでも疑わずに信じて、それを口にしてしまうこと。(会社員・52歳)
◆すぐキレる。すぐパニクる。(主婦・46歳)
Q12.夫はあなたのどんなところが魅力的だといってくれますか?
◆年齢を重ねても「学ぶ」気持ちを忘れないところ。(主婦・55歳)
◆男前な性格。(コンサルタント・47歳)
◆夫の行動をいちいち詮索せず、自由にさせてくれる。(会社員・52歳)
◆日々の小さなところに幸せを見つけて、ていねいに暮らす努力をするところ。(主婦・51歳)
Q13.アラフィーになってから一番うれしかった、夫とのエピソードは?
◆ふたりで出かけたとき、さりげなく手をつないでくれた。(主婦・50歳)
◆子育てが一段落。最近、「デートする?」なんて誘ってくれるようになった。(パート・51歳)
◆遠い場所からお嫁に来て、実家も処分してしまったので、帰省する理由がなくなってしまった。なんとなく寂しいなと思っていたら、私の誕生日に地元のなじみの味を夫が取り寄せてくれた。(主婦・46歳)
◆会社でもらったおいしい和菓子を「食べさせてあげたくて、持って帰ってきた」といわれたとき。(主婦・50歳)
◆「ママと結婚して幸せだよ」と子供に話していたこと。(会社員・56歳)
Q14.夫にいわれて一番ショックだった言葉は?
◆「俺はおまえたちのせいで好きなことができない」とウィンドサーフィンをしながらいわれた。(会社員・51歳)
◆いい合いが激高してきたとき、「更年期じゃない?」と。(主婦・49歳)
◆これから緊急手術だと電話したら、「すぐには行けない」といわれた。こんなときまで仕事優先!?(アルバイト・47歳)
◆私がその日のできごとを話していたら、「その話、オチあるの?」といわれた。(主婦・50歳)
◆たくさんあって書ききれない。(会社員・52歳)
Q15.夫にいわれて一番心に響いた言葉は?
◆「俺が先に死ぬから、先に逝かないでくれ……」と。いや、私が先に逝きたい。(主婦・52歳)
◆息子たちを立派に育ててえらい! すごい!(自営業・53歳)
◆つらいとき、俺の前では無理をするな。(主婦・50歳)
◆おまえの好きなことをするべきだ。(会社員・52歳)
◆そのままでいーよ。(主婦・53歳)
Q16.アラフィーになってから起きた最大のケンカの原因と、その解決法は?
◆トイレの明かりを消し忘れること。私は黙って消してあげるのに、それに気づかず、私の消し忘れを非難する。腹は立つけど、なんとかやり過ごしている。(派遣・56歳)
◆私の行動が気に入らないと、アホとかボケとかいわれる。何度もそういう言葉はやめてといったけど、夫の言動は変わらない。この人は変わらない、とあきらめた。(主婦・56歳)
Q17.今までに離婚を考えたことは何回くらいありますか?
Q18.「離婚を考えたことがある」と答えたかた、その原因は?
離婚を考えた原因、ベスト5!
1位 金銭問題(年収ダウン、ギャンブル、借金など)
2位 義理家族との不仲
3位 性格や考え方の違い
4位 夫の浮気
5位 モラハラ、パワハラ
Q19.夫に内緒にしていることはありますか?
Q20.「夫に内緒にしていることがある」と答えたかた、それはどんなことですか?
◆表に見えている以上にアイドルグッズを買っている。(パート・45歳)
◆離婚するために貯金している。(主婦・51歳)
◆理想は別居婚と思っていること。(主婦・50歳)
◆年収。絶対に彼より多いので(笑)。(会社員・56歳)
◆一年に数回、元不倫相手と飲みにいっていること。ただ飲んで話すだけだけど。(主婦・45歳)
◆大学生の男子とふたりきりで会っている。(会社員・48歳)
◆結婚前に主人からもらった指輪3つを最近売りました。年齢に合わないし、娘もいないので使い道がなく、金も高騰していたので。(主婦・51歳)
Q21.このコロナ禍で夫婦関係に変化はありましたか?
【変わらない】
◆夫がテレワークする日は庭の手入れをするとか、距離を保つようにしたので。(主婦・48歳)
◆いてもいなくても気にしない。(会社員・47歳)
【よくなった】
◆感染拡大が始まったころ、マスクやアルコールを夫が早い段階でネット注文していたり、ニュースを聞いて「次は××の在庫がなくなりそうだから、早めに手配しよう」と的確な指示を出してくれた。頼もしいな~と思ったし、夫婦の共同作業が増えて連帯感が強まった。(自由業・54歳)
【悪くなった】
◆些細なケンカが増え、夫の悪いところばかり目につくようになった。(主婦・46歳)
◆お互いのあら探しが始まった。(主婦・55歳)
Q22.夫婦の寝室は同室? 別室?
【同室の人のコメント】
◆「一緒じゃないと眠れない」と夫がいうのでしかたなく……子供かっ! 本当は狭くてイヤ。(自由業・47歳)
◆生存確認がすぐできて安心。(医療系・49歳)
◆おしゃべりしながら寝たい。(主婦・48歳)
【別室の人のコメント】
◆夫の勤務時間が不規則。深夜の帰宅、早朝出勤があるので。(主婦・54歳)
◆加齢臭がひどい。(主婦・45歳)
◆夫がトイレに2~3回行くので、安眠できない。(主婦・51歳)
Q23.夫とSEXはどれくらいしていますか?
Q24.子供たちが巣立ったり、夫が退職したら、将来、夫婦でどんな生活をしたいですか?
【ひとりで自由派のコメント】
◆卒婚してそれぞれ自由に暮らしたい。(自営業・53歳)
◆自分ひとりの家を買いたい。(会社員・50歳)
◆私だけ実家に帰って暮らす。(会社員・54歳)
◆子供や友だちと遊んで、夫とはあまり一緒にいたくない。(会社員・49歳)
【夫婦で楽しむ派のコメント】
◆ふたりで朝から散歩に出かけて、一緒にモーニングを食べるとか、ささやかな時間を共有したい。(自営業・49歳)
◆キャンピングカーを買って全国をめぐる。(主婦・46歳)
◆ふたりとも京都が好きなので、1年くらい京都で暮らす。(主婦・51歳)
◆介護つきマンションで食事や掃除の面倒から解放された暮らし。(会社員・56歳)
Q25.Q24のような理想の暮らしをするために、必要だと思う金額は? また、どんな準備をしていますか?
◆3000万円。(主婦・48歳)
◆老後資金は1億円。(主婦・45歳)
◆自宅のリバースモーゲージで資金を捻出する予定。(主婦・54歳)
◆毎月、お互いに15万円くらいずつあれば大丈夫だと思う。貯蓄と投資で準備中。(自営業・52歳)
◆夫婦で月50万円くらい必要だと思う。(会社員・53歳)
◆なんの準備もしていない。(主婦・54歳)
Q26.夫婦関係がうまくいくために心がけていることは?
◆小さなことでも感謝を伝える。ありがとう、行ってらっしゃいを忘れない。(主婦・54歳)
◆深く追及しない、責めすぎない。(自営業・47歳)
◆夫が食べたいというものは1週間以内に食卓に出す。(画家・54歳)
◆否定から入らない。相手の言い分を聞いたあと、でもね……と続ける。(会社員・56歳)
◆自分の気持ちをきちんと相手に伝える。(主婦・49歳)
◆笑顔でいる。(主婦・48歳)
◆スキンシップ。(主婦・45歳)
Q27.あなたが理想だと考える有名人夫婦と、その理由は?
◆天皇陛下と皇后陛下
本当にお互いを思い合い、支え合っていらっしゃるから。(会社員・51歳)
◆本木雅弘&内田也哉子
お互いを尊重し合いながら、自由に生きている。(主婦・52歳)
◆ヒロミ&松本伊代
苦手なことはサクッとあきらめる妻を、夫がそのまま丸ごと愛していること。(主婦・56歳)
◆名倉 潤&渡辺満里奈
夫がうつになったときも変わらない関係が素敵だと思った。(会社員・50歳)
◆三浦友和&山口百恵
いつまでも変わらない、永遠のベストカップル。(会社員・55歳)
◆唐沢寿明&山口智子
相手のために何をしてあげられるかを、それぞれが真剣に考えているのがすばらしいと思う。(会社員・57歳)
Q28.生まれ変わっても今の夫と結婚しますか?
Q29.結婚して○年、今、思うことや感じることは?
◆夫と私の関係性が母と子のようになっている気がする。何もできない夫の面倒を子供に任せるのは心苦しいので、夫に先に亡くなってほしいと思っています。(会社員・55歳)
◆お互いに100%大好きといえる人間同士はいないと思うし、夫のほうも私に対して不満がたくさんあると思います。だから、一緒にいることがおおむねラクであればやっていけるのかな。(主婦・54歳)
◆細かく詮索せずに、あいまいな部分を残しておくのも夫婦関係を続けるコツなのでは。(主婦・45歳)
◆石橋をたたいて渡る夫の(時にはたたいて渡らないことも)慎重すぎる姿を見て、器ちっちゃ!と思うこともあるけど、結果的に私の選択は賢明だった。まだまだ51歳、お互いにファイト!(主婦・51歳)
◆つくづくお互いに無関心だと驚く。それが長続きの秘訣とも思う。(自営業・53歳)
アンケートから見えてきた、今どきアラフィー夫婦の実態とは?
《ライターUと編集Kが分析!》
ライターU 意外だったのは、「夫婦でお財布は別」という人が約半数もいたこと。子育てを終えて再就職する人も含めて、働くエクラ世代が増えていることをこの数字から実感!
編集K 夫といて幸せだと思う瞬間は、「おいしいごはんを食べているとき」という回答が断トツに多かったのが印象的でした。仕事やお金、家族の問題などさまざまな課題を乗り越えて、何げない時間の尊さに気づきはじめるのがアラフィーなんですね。
ライターU 定年後の暮らし方で、別々派が意外に多かった点に人生100年時代の変化を感じる。別々に第2の人生……もアリかも!
編集K 若いころなら即離婚!になりそうな問題も大きな度量で受け止められるのは、多くの経験を重ねてきたエクラ世代だから!
③アラフィーの夫婦のトリセツ対談
感性アナリスト 黒川伊保子さん × モデル 浜島直子さん対談!
黒川伊保子
浜島直子
Q1. 最近、夫の話が、まどろっこしく感じます。
A. 男性は56歳から脳の使い方が変わってきて、話がどんどん長くなる傾向があります。
Q2. 靴下の脱ぎっぱなしがとてもイヤなのですが……。
A. 残念ですが、それはなかなか直らないのであきらめてください(笑)。
夫が靴下を脱ぎっぱなしにするのは、脳の働きが原因!?
浜島 先日、私の母が黒川先生の『定年夫婦のトリセツ』を読んで、先生の解説を参考にして父をほめたら、「お風呂や玄関の掃除をすすんでやってくれるようになったの!」と喜んでいました。今日うかがうお話も、ぜひ母とシェアしたいと思います。
黒川 浜島さんは結婚してどれくらいになるのかしら。
浜島 結婚21年、夫は12歳年上です。23歳の私にとって彼は社会的な経験値が高い成熟した大人の男性でしたが、私も年をとり、最近では私の成熟度が彼を追い越した気すらしています(笑)。旦那は今56歳ですが、最近気になるのが質問に対してストレートに答えが返ってこないこと。話
がすご~くまどろっこしいんです。
黒川 それは、男性は56歳を過ぎると脳の使い方が女性的になるからなんです。若い女性のおしゃべりって話があちこちに飛んでダラダラするでしょう。同じように、仕事の領域では判断も会話も端的なのに、日常空間では「俺の話を聞いてくれ」とばかりに延々と話をするようになる。でも安心してください、そのうち会話力が成熟して、長いけど起承転結があっておもしろい話をできるようになりますから。イライラしたら、「わかった〜、そこで××したのね?」と、話の先を促すといいですよ。
浜島 納得しました! それから、アンケートのコメントにもありましたが、何度注意しても旦那が靴下をその辺に脱ぎっぱなしにするのがすごくイヤで。脱衣カゴに入れることがなぜできないか、不思議です。
黒川 残念だけど、それはなかなか直らないのであきらめてください。
浜島 え!? どうしてですか?
黒川 男女の空間認知には違いがあって、男性は自分から半径3mの外側のことしか認識しないんです。床に落ちた靴下が目に入らない、これは論理的な理系脳の人ほど顕著で、決して怠惰なわけじゃないの。
浜島 夫や息子が服を脱ぎっぱなしにしたら、イラッとしませんか?
黒川 イラッとしますよ!(笑)。だからわが家では息子の動線に合わせてクロゼットをつくり、その隣を洗面所にして、息子が脱ぎっぱなしにした服をすぐ脱衣カゴに移せるようにしました。息子の行動を変えるより、私の家事動線を短くするほうがずっと簡単ですから。
浜島 ではわが家は、夫が靴下を脱ぎ捨てにするソファのそばに小さなカゴを置いてみようかな? それにしても恋人時代は、床に落ちた彼の靴下をなんの苦もなく片づけることができたのに……。
Q3. 恋愛気分を取り戻すにはどうしたらいいですか?
A. 「うちの夫、かっこいい!」と思える機会を妻がつくってあげて。
浜島 恋愛のドキドキ感はあっという間に消えますね。
黒川 それは遺伝子のなせる業ですね。生殖は命がけの行為なので、思春期になると女性の脳内では異性に対する警戒スイッチが入ります。これぞという相手が現れるとスイッチは切れますが、生殖に必要な期間はおよそ3年で、それを過ぎると再びスイッチがONになり、胸キュンの恋愛時間が終わってしまうんです。
浜島 なるほど~。でも、夫に対してもう少しときめきや、柔らかい気持ちをもてたら毎日がもっと楽しくなると思うので、なんとか脳をだまして恋愛気分になれませんか。
黒川 日常空間ではむずかしいかな。例えば、仕立てのいいジャケットを着た夫とおしゃれな場所に出かけて、「うちの夫、意外とかっこいい!」と見直す機会をつくるとか、仕掛けが欲しいですね。わが家の場合、私に続いてダンスを習いはじめた夫が上達してジルバの名手と呼ばれる腕前になり、最近の私は彼が踊る姿にうっとりしています♡(笑)。
浜島 わあ、なんて素敵なご夫婦!夫がかっこよく見える共通の趣味をもつのもひとつの手ですね。
Q4. いくつになっても仲よし夫婦でいる秘訣はなんですか?
A. お互いに「愛」や感謝の気持ちを言葉で伝え合うことです。
質問から話を始めると、夫婦の会話ははずみにくい
浜島 アンケートに「夫と結婚してよかったと思った瞬間は?」という項目があったけど、つい最近、私もそれを体験しました。夫と息子と3人で物まね大会をやることになり、私は『鬼滅の刃』の禰豆子と『千と千尋の神隠し』のカオナシという、かなりわかりにくいキャラに挑戦したんです。ところがうちの旦那は、私が押し殺した声で「う…、うーん」というと「禰豆子!」、「お、おー」とうなり声を出せば「カオナシ!」と即座に誰かを当ててくれて。さすが! 私のことがよくわかってる、この人と結婚してよかったなって(笑)。
黒川 素敵なご家族ですね。
浜島 くだらないことなんですが、家族で笑い合えるのが楽しくて。
黒川 そういう感覚、大事ですね。日本のご夫婦(家族)はまじめだから、「法事の準備どうする?」とか話の内容が5W1Hになりがち。でも実は、質問形式で始まると会話ってはずみにくいんですよ。帰宅した夫に「今日は何してたの?」と聞かれても、「掃除して料理していつもどおり忙しかった」で終わりでしょう? それより「今日、出先でおもしろいことがあってね」とか、夫婦のいずれかが自分の体験や考えを話せば、次の会話の呼び水になりますから。
浜島 先生の本を読んで、私も「いつ?」「どうだった?」「なぜ?」って、尋問のように息子を質問攻めにしていたことを深く反省しました。
黒川 人間関係を育むのはやっぱり言葉なんですよね。アンケートの「言葉で気持ちを伝えてる?」という質問にYESと答えた人は29%でしたが、もっともっと言葉で愛を伝え合ってください。ただ、結婚生活が長くなると、「愛してる」や「ありがとう」を照れくさく感じる人もいるでしょう。その場合は、夫(妻)が自分のために何かしてくれたら、すかさず「あなた、お皿を洗ってくれたのね!」など、相手の行動を具体的な言葉で口にして感謝の気持ちを表すといいと思います。
浜島 人生100年の時代になり、子供の独立後も夫婦の生活は数十年続きますよね。くだらないことで一緒に笑ったり落ち込んだり、いくつになっても互いの気持ちに共感し合える夫婦でいたいなと思います。
黒川 今後、夫婦の時間をどう重ねていくか、お互いにどんな心遣いが必要なのか。ホテルのバーとか少し特別な場所を選んで、一度語り合ってみるのもいいかもしれません。
浜島 最後におうかがいします、先生にとって「夫」とはどんな存在ですか?
黒川 ……むずかしいなあ。浜島さんにとってはどんな存在?
浜島 応援団長、です。エッセー本を書いているとき、最初に旦那さんに読んでもらったんですが、絶対にけなさなくて、まずどこがよかったかをこんこんと伝えてくれる。そのあとで「ここは改行したほうがいいんじゃない」とアドバイスしてくれるから、素直に話を聞けますね。
黒川 うちの夫は世間の目の厳しさを教えてくれる人ですね。「今日はこのワンピースでいいかしら?」と聞いて、彼が「いいんじゃない」といってくれたら安心できます。私が世の中から少しハミ出しているので(笑)、彼がいないと不安で。私にとっての風紀委員長ですね。
浜島 ご主人がいらっしゃるから先生が自由に羽ばたける……。夫婦ってやっぱりいいものですね!
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