#1でお伝えした、50代のこむら返りの原因と発作が起こってしまったときの対処法。でも一番知りたいのは、あの辛い発作が起こらないようにする予防法ですよね?統合医療の医師、小池弘人先生によると、まず実践すべきは、足がつる人に不足している栄養素を補うことなのだそう。さて、その栄養素とは?
小池統合医療クリニック院長。群馬大学医学部非常勤講師。医学博士。日本統合医療学会理事、総合内科専門医。群馬大学医学部卒業。2003年、統合医療の世界的権威であるアンドリュー・ワイル博士率いるアリゾナ大学統合医療プログラムのアソシエイトフェローに。2007年に小池統合医療クリニックを開設。漢方、鍼灸を取り入れ、西洋医学と東洋医学の両面から治療にあたる。著書に『医者と薬を遠ざける「ふくらはぎ習慣』」(SB新書)ほか。
足がつる予防法① まずはカルシウムとマグネシウムを補充する
「#1で、足がつる日は、血液中の電解質、つまりミネラルが減ってしまうことをお伝えしました。こむら返りの予防法としてまず試してみて欲しいのが、この電解質の補給です。ミネラルにもいろいろありますが、補給してほしいのはずばり、カルシウムとマグネシウム。サプリメントで効率よく補給することをおすすめします」と小池弘人先生。
小田:電解質には、ナトリウムやカリウムもありますが、なぜカルシウムとマグネシウムを?
小池先生:カルシウムとマグネシウムは、不足すると筋肉がひきつったり、コリやすくなるんです。夜中に足がつる人や、運動で足がつりやすい人に、カルシウムとマグネシウムがセットになったサプリメントを飲んでいただくと、かなりの確率で改善します。ストレスを感じたとき目がピクピクする、肩がコリやすいという人にもおすすめです。
小田:サプリメントで補うのが良いのでしょうか?
小池先生:カルシウムとマグネシウムはふだんの食事で不足しやすく、お酒を飲むと減ってしまうんです。また、マグネシウムは汗で体外に排出されてしまうので、夏は特に足りなくなります。カルシウム、マグネシウム不足で起こる典型的な症状は、骨密度が低下する骨粗しょう症。更年期世代の女性は足がつりやすくなるだけでなく、骨粗しょう症の心配もあるので、カルシウム、マグネシウムのサプリメントを摂っておいて損はありません。
小田:カルシウムは摂りすぎに懸念の声もありますが……。
小池先生:過剰な摂取は動脈硬化を招く原因にもなりますが、不足していいわけがありません。足がつる、骨密度が低いなどの症状がある人は適度にサプリメントで摂取することをおすすめします。
小田:50代の女性の摂取の目安は、1日カルシウム600mg、マグネシウム310mgだといいます。
小池先生:もちろん、食事もあわせて必要量を摂っていただければと思います。カルシウムは乳製品や小魚、納豆や豆腐などの大豆食品、小松菜に、マグネシウムはスルメなどの魚介類、大豆食品、海藻、ナッツ類、玄米に多く含まれています。
(左)1日5粒でカルシウム400mg、マグネシウム200mg、ビタミンD2.5μgを摂取できる。カルシウム 150粒 ¥448/ファンケル (右)1日3粒でカルシウム360mg、マグネシウム206mg、ビタミンD2.2μgを摂取できる。DHC 30日 カルシウム マグ 90粒 ¥410/DHC
足がつる予防法② ビタミンB群やビタミンDのサプリを摂る
小田:ほかに、こむら返りを防ぐために必要な栄養素はありますか?
小池先生:お酒をたくさん飲まれる方だったらビタミンB群も不足しているので、サプリメントで補給するといいですね。#1で、冷えや血流低下がこむら返りを招くというお話をしましたが、ビタミンB群は血流に欠かせない栄養素。不足すれば足がつりやすくなります。また、筋肉維持に欠かせないビタミンDも補給することをおすすめします。
小田:優先順位としてはカルシウムとマグネシウム?
小池先生:はい、その通り。飲んでみて、あまり改善されない場合は、ビタミンB群やビタミンDを試してみるとよいでしょう。また、たまに足がつる程度なら、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンDをバランスよく含むマルチビタミンを利用するのも手です。
足がつる予防法③ 水分を摂って、脱水を防ぐ
小田:夜寝る前や、運動中に気をつけることは?
小池先生:当然のことながら、水分をしっかり摂ることは重要です。飲酒による利尿作用、暑さによる発汗による電解質不足がこむら返りを引き起こします。お酒を飲みながら、運動をしながら、旅行中もこまめに水分を摂りましょう。
小田:水やお茶(夜寝る前はカフェインを含まないもの)、大量に汗をかいたときや、脱水症状が疑われるときは塩分やミネラルも摂れるスポーツドリンクもおすすめです。
水やお茶はがぶ飲みするのでなく、コップ1杯ずつ、喉が渇く前に。お酒を飲むときは、必ず水も用意してこまめに補給を。
今回は、栄養面からこむら返りの予防法を教えていただきました。次回#3では、もうひとつの重要な予防法、マッサージについて教えていただきます。マッサージをする際、もっとも大事なのは、テクニックではなく「考え方」だと小池先生。こむら返りを起こしてしまうループから、こむら返りを起こさないループへ。その考え方とは? #3をお楽しみに!
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