以前は気にもとめなかったことが妙にひっかかり急に不安感や焦燥感が…。一度心配しはじめると止まらず不安感が強くなる…など、アラフィー世代は、常に心の中にもやもやとした不安を抱えがち。気持ちがすっきりと晴れないのは年齢、それとも環境のせい?心と体の両面から、不安感の原因や上手に付き合うヒントを探ってみよう。
教えてくれたのは…
①ザワザワと胸に広がる「不安感」読者に緊急アンケート
Q1.不安を感じることはありますか?
日常生活において、なにかしらの不安を感じることが「ある」と答えた人はなんと7割超え!「心がざわつく」(M・Kさん)、「いつも心が暗く、憂うつな感じ」(Y・Mさん)、「ドキドキする」(S・Sさん)と表現はさまざま。
Q2.どんなときに不安を感じますか?
「夜寝る前」
「ひとりでいるとき」
「体調が悪いとき」
「ベッドに入ると、あれこれ考えて眠れない」という声が圧倒的多数。ほかにも「ひとりで運転しているとき」(K・Aさん)、「ひとりでテレビを見ているとき」(S・Sさん)など、多くの人がひとりでいるときに不安感を覚えやすい様子。
Q3.どんな不安感ですか?
「子供の今後の進路」(E・Tさん)など、不安の対象がはっきりしているものもあれば「これといったものがなくても、さまざまな思いがめぐっていいようのない不安な気持ちになることがある」(K・Oさん)という人も。
Q4.不安の感じ方は年々、強くなってきている?
半数近い人が、年齢を重ねるごとに不安感が強くなっていることを実感。「不安を感じはじめると、家事や仕事に集中できず、ソワソワと落ち着かなくなってしまう」(A・Oさん)など、日常生活に支障が現れるのも心配。
Q5.不安を感じると、どんな症状が出る?
「眠れなくなる」
「動悸がする」
「呼吸が浅くなる」
グルグルと考えて眠れない、夜中に目が覚めてまた考えはじめてしまう。そのために「熟睡できず、すっきり起きれない」(I・Kさん)という悪循環に。ドキドキしたり息苦しくなったりと、体に感じる症状も気にかかる。
②なんとなく不安…と感じるのはあなただけではない!『読者体験談』
多くのアラフィー女性たちが抱えている「なんとなく不安」な気持ち。そこで、今どんなことを一番不安に感じているのか、実際の体験談をご紹介。
体験談ケース1 急にひとりぼっちのような気持ちに
娘がひとり暮らしを始め、急にひとりぼっちになった気持ちに。夫と趣味も話題も合わず、ふたりになることが不安に。(U・Tさん)
昨年、娘が家を出てひとり暮らしを始めました。「いつかは離れるときがくる、ずっと私のそばにいることはないんだ」と頭ではわかっていたし、覚悟はしていたつもりでも、どこかで「まだまだ先のこと」だと思っていたんですね。自分でも驚くくらい寂しさを感じています。しょっちゅうメールのやりとりや電話で話しているので現状は把握していても、家に来てしばらくしてから「じゃあ、帰るね!」と出ていく後ろ姿を見ると、時がたったんだと涙が出そうになります。無邪気な子供のころや、自分を頼ってくれていたときを思い出して、自分だけが取り残されたような気持ちなんです。
そして、私たち夫婦のクッションのような存在でいてくれた子供が巣立った今、夫とふたりだけの生活にも不安を感じています。私とは、趣味も興味の対象も異なる夫との生活にはストレスを感じますが、どうやら夫はまったくそうは思っていない様子。夫は「これからふたりで旅行に行ける」なんていいますが、正直気が乗りません。今の夫に私の気持ちを話しても理解してもらえない、私の気持ちが晴れることはないと思っています。ですから、この先は私が気持ちをうまく切り替えながらやっていくしかないのかも…。
最近よく耳にする「人生100年時代」「第2の人生」といったキーワードにも敏感になりました。これからの時代、どうなっていくのか。自分や子供の未来に漠然とした不安を感じます。
きっと、これくらいの年齢の女性は、多かれ少なかれみんな悩みや不安は抱えているものですよね。そう考えて自分を奮い立たせながら、これから新しい自分を見つけられるといいなと思っています。
ちなみにこんな声も…
子供がいないので、将来は自分か夫、いずれかが介護する身、される身になるかもしれないこと。もしくは、どちらかがひとりきりになることを考えると、まだ遠いこととは思いつつ不安になります。(M・Uさん)
体験談ケース2 年齢による体力や外見の変化を感じて自信喪失…
少しずつ現れはじめている、年齢による体力や外見の変化。女性として輝けなくなるようで自信喪失ぎみ……。(Y・Tさん)
一昨年、閉経を迎えました。私の場合、ホットフラッシュや動悸のようないわゆる「更年期」の身体的症状は特に感じられていません。でも、体力や外見の変化を実感するたびに、もう「女性」として輝けなくなってしまうのかな……と自信を失っている自分がいます。私は、若さのかわりに何を増やしていくことができるんだろう?と考えてしまうんですね。楽しくて大好きだったおしゃれやメイクも、なんとなく消極的になってしまって……。
それと同時に、不安を感じる場面がどんどん増えてきました。例えば、外出したとき。「あれ、カギはかけたっけ……?」と考えだすと、いてもたってもいられません。仕事に向かう途中でも、遅刻を覚悟で引き返し、確認します。もちろん、ちゃんとカギはかかっているのですが。戸締まりはもちろん、ドライヤーのコンセントや火の始末など、外出中は常になにかしら不安。以前の私なら「大丈夫!」と確信をもてていたのに、今は「最近の私は忘れっぽいから……」と弱気なのです。
また、ちょっといやなことがあると、引きずったり悩んだりするようになりました。睡眠の質が落ちて疲れやすくなったのは、そのせいかもしれません。これも、以前の私なら軽く受け流せていたはず……。
子供たちは社会人と大学生。もう立派に親離れしているのに、私のほうが子離れできずにいることにも「なんとかしなくちゃ」とあせりを感じます。
今、この状況を変えようと計画していることがあります。それは、初の「ひとり旅」に出かけること。まずは日帰りの遠出から始めて、国内一泊、いつかは海外……。これができたら、自信を取り戻せるような気がするんです。
ちなみにこんな声も…
来年は50歳。人生の半分以上を過ぎています。これからの残された人生で何ができるのか。自分自身どうしたらいいのか。何がしたいのか。自分に対する期待感もありつつ、漠然と未来を思って不安に感じるときもあります。(T・Iさん)
体験談ケース3 仕事で、きつめに念押しをしてしまう自分に自己嫌悪
仕事で、きつめに念押しをしてしまう自分に自己嫌悪。以前の私は、もっとゆるっとしていたような気がするのに……。(K・Kさん)
現在52歳。50歳になる前から、頻繁に不安を感じるようになりました。今は仕事が忙しく、不安の対象は仕事のことがほとんどかもしれません。大きな仕事の前は「寝なくちゃ!」と思うものの、心配であれこれ考えて眠れなくなるんです。時には、開き直って寝ずに仕事を続けることもあるのですが、当然、翌日はボロボロの状態。
最近、自分で一番「変わったな」と感じるのは、同じことを何度も聞いたり、確認をしないと気がすまなくなっていることです。例えば、一度なにかを間違えた人に対して、少々きつい口調で確認をとったり、念を押してしまう。夫が飲み会などに出かけるときも、写メを送ってもらうようになりました。相手は、信頼されていないようでいやですよね。決してそうではなく、確認をしないと不安でどうしようもないんです。
運転中や出先で、マナー違反をしている人を見かけると無性に腹が立ち、「きちんとしていないと気がすまない!」という傾向も強くなりました。以前の私なら、もっと鷹揚に構えていたのに……と悲しくなることもしばしばです。まだ見ぬ未来を案じて涙が出てきて、「どうしちゃった、私!?」ととまどうこともたまにあります。
夫とは、更年期の話をよくしています。夫は、さいわい「これも更年期の症状かも……」と理解を示してくれているので、とても感謝しています。ですから、不安でどうしようもないときは、夫に話を聞いてもらったり、愛犬と遊んだりしています。この状態が、いつか落ち着くことを信じて……。
ちなみにこんな声も…
自分や家族がずっと健康でいられるか、事故や事件に巻き込まれないだろうか。人生いつ何時何が起きるかわからない、という不安感が常に心の奥底にあります。(Y・Dさん)
③不安感は脳の症状!ストレスが多いことも原因に
常に心の中にモヤモヤとした心情を抱えがちなアラフィー世代。でも、「不安」っていったい何? なぜ起こる? 不安の正体とメカニズムを、心療内科医の姫野先生に分かりやすく解説していただきました。
不安は、神経伝達物質の状態が乱れた「脳」の症状
「不安は、ずばり脳の症状なのです」と「ひめのともみクリニック」の院長、姫野友美先生。
「脳内には、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどさまざまな神経伝達物質があります。これらのうち、どれかひとつが過多になったり少なくなったりしてバランスがくずれると、感情のコントロールができなくなってしまうんですね。不安とは、このような脳症状なのです」
なかでも、アラフィー世代の不安感には、特徴があるという。
「これといった理由がないのに、モヤモヤと不安を感じてしまうケースが多いのです。これは更年期に向けて女性ホルモンのエストロゲン値が下がってくることに関係しています。エストロゲンとセロトニン神経はリンクしているので、エストロゲン値が下がるとセロトニンの分泌も少なくなってしまう。つまり、神経伝達物質のバランスがくずれてしまうんです」
年齢を重ねる過程での、ひとつの生理現象。そう考えると少し気持ちが軽くなるかも……。
「仕組みが理解できれば、悶々と思いつめるより『セロトニンが足りないならどうしたらいいのかな』と考えるほうが前向きですよね」
そうはいっても、家庭や家族、仕事など、アラフィー世代は悩ましい問題を多く抱えがち。
「アラフィー世代は先に述べたような身体面だけでなく、子供の巣立ちや親の高齢化、仕事では責任のある立場に立ったりと、環境面でもストレスが多い世代。ストレスを感じやすいと、不安も感じやすいと解釈していいでしょう」
姫野先生によると、ストレスや不安は、感じやすい人とそうでない人が見られるそう。
「感じやすさに、遺伝はありません。ただ、母親の影響は大きいと考えられます。心配性の母親だと、子供もその影響を受けやすいものです。また、自己否定的な人や完全主義で厳しい人も、セロトニンをたくさん消費してしまいます」
アラフィー世代は、多少の不安を感じてあたりまえ!くらいの気持ちでいてもいいのかもしれない。
「まずは、生活や食事から体を整えましょう。体が整えば、不安の軽減にもつながり『なんとかなるだろう』という気持ちになります。眠れないなどの症状が2週間以上続くようであれば、受診をしてください」
アラフィー世代を取り巻くストレス環境
自宅で看(み)る? それとも施設で?
《親の介護》
病気や体力の低下など、親の世話をどうするかを考えなくてはならない時期。自宅、施設、どちらにしても、悩ましい問題は山積み。
自分でするほうがよっぽど楽
《子供の受験》
子供の将来を左右するかもしれないと思うと、受験は親も気が気でない。日ごろの成績から学校選びまで、そばでハラハラしどおし。
責任世代は苦労がつきない
《仕事》
部下を抱え、あちこちからギュウギュウ詰め寄られる管理職の立場にいる人も多い。責任も重くなり、毎日気の休まるときがないのが現状。
いつも一緒にいたはずなのに
《子供の巣立ち》
進学や就職など、子供の巣立ちを経験する人も。子育ての終了は喜ばしいはずなのに、取り残されたような寂しさがのしかかる。
よくわからない不調が続々
《更年期》
個人差はあっても、体になにかしらの不調が現れる時期でもある。体型や肌の状態も、以前とは明らかに変わっていることを実感…。
定年を迎えたあとはどうなる?
《夫との関係》
夫が定年を迎えたら夫婦ふたりだけの毎日に。それを考えると、何を話したらいいのか、どう過ごせばいいのかが見えず、思わずため息。
《中年の危機》年齢的にアラフィー世代がぴったりはまる、「第2の情緒的青春期」って何?
「45~60歳は、心理学者のレビンソンが説いた『中年の危機』にあたります。子供の手も離れ、仕事もある程度の地位に就き、若いときに目ざしていたことが一段落。すると、やりがいを失ったような、先が見えたような、喪失感に似た感情を覚えるのです。そして、今の生活のためにあきらめたことや捨ててきたものを『これでよかったのかな』と考えてしまう。でも、ここから始めるにはちょっと遅い……そんな葛藤がある時期なので不安にもなるのです。実は、この時期は『第2の情緒的青春期』ともいわれていて、『もう一度、ときめきたい!』とあがいたり、惑ったりする時期。浮気をしたり、アイドルに夢中になる人も多いのは、“2度目の青春”を迎えているためなのです」
45〜60歳・成人期中期(中年期)
図:男性成人期ライフサイクル(Levinson,D.T.,1979)より一部抜粋。自我の惑いや停滞が多くなる成人期中期こそ、アラフィー世代!
④不安感は食事で改善!幸せホルモンを補給&糖質は控えめに
ザワザワと胸に広がるこの気持ち。アラフィー女性は常に「不安感」に悩まされがち。その原因のひとつは脳の“幸せ感”不足。幸せホルモンと呼ばれる神経伝達物質のために積極的にとりたい食べ物を、心療内科医の姫野友美先生に教えてもらいました。
【不安感と体の関係1】不安が強くなるのは、脳の“幸せ感”不足!
幸せホルモンを食事で補給。「タンパク質」は足りている?
気持ちがふさぎ込むときは、エネルギー不足のサインでもある。つまり、元気のもととなる栄養素がきちんととれていないということ。「なかでも、タンパク質はとても重要。なぜなら、セロトニンやドーパミンなど、幸せホルモンと呼ばれる神経伝達物質の材料は、タンパク質だからです。セロトニンは、タンパク質が分解されてアミノ酸になり、そこから合成されてつくられます(下図参照)。合成する際に必要なのは、ビタミンやミネラルなどの『補酵素』や『補因子』。つまり、タンパク質を中心としたバランスのとれた食事こそが、神経伝達物質を増やすのです」。タンパク質をより効果的に取り入れるには、ちょっとしたコツがあるそう。「食事には、肉や魚などの動物性タンパク質と、大豆製品に含まれる植物性タンパク質の両方を取り入れましょう。分解されたアミノ酸のバランスがグンとよくなります」。食事はタンパク質をしっかり、主食は控えめが正解!
積極的にとりたい食べ物は?
幸せホルモンが分泌されるためにはタンパク質とビタミン、ミネラル、どれもきちんととることが大切。例えばセロトニンやメラトニンの合成に必要となるトリプトファンは、鶏ひき肉やカツオ、豚レバーなどに多く含まれる。ナイアシンはカツオやマグロ、鶏のむね肉に。ビタミンB₆は豚ヒレ肉、マグロ、にんにくにも含まれる。鉄は豚レバーやアサリ、牛肉などにも。
鉄は女性にとって、とても重要!
ミネラルの一種「鉄」は、骨や皮膚、粘膜の材料になるなど、体の中で重要な存在。「女性は月経があるので、ずっと鉄不足との戦い。更年期は鉄がほぼ空っぽの状態なので積極的にとることが必要です。食材ならビタミンCとセットでとると吸収率がアップ。効率的にとるならサプリメントがいいでしょう」。
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腸内細菌もセロトニンやドーパミンの合成に関係している
セロトニンは、脳だけでなく「腸」でもつくられている。「セロトニンやドーパミンの合成には、腸内細菌も深く関係しています。ですから、便秘などで腸内環境が悪くなると、ホルモンが減少して、不安を感じやすくなるのです」。バランスの整った食事で、腸内も常に健やかに。
【不安感と体の関係2】糖質過剰も不安感をあおる
血糖のコントロールが不安定になる「低血糖」
精製された炭水化物やスイーツなど糖質の多い食材ばかりを食べると、血糖値が急上昇する。「すると、これを下げようとインシュリンが分泌されて、血糖値が急降下。これが低血糖の状態で、慢性化すると『機能性低血糖』という病気につながります。血糖値が急激に下がると、眠気や集中力の低下が起こるので、血糖値を上げるために今度はアドレナリンやノルアドレナリンが分泌。これにより、気持ちが不安定になってしまうのです」。
通常、血糖値はゆるやかに上がり、ゆるやかに下がるもの。ところが、糖質過多の食事で血糖値は乱高下を起こす。「血糖値の急降下で不安になったりイライラして、また甘いものを食べる……こんな悪循環が多く見られます。大切なのは血糖値を安定させること。糖質は、とり続けることで腸内環境も悪化させます」。
⑤「不安に強い脳と体」をつくる3大要素
多くの女性が悩まされている「不安感」を払拭するためには、「体調を良好に保つ生活習慣が重要」と心療内科医の姫野先生。日頃から意識すべく3大要素をご紹介します。
3大要素:《食事》
タンパク質重視、糖質控えめ。血糖値を上げない工夫を意識して
食事の基本は、タンパク質をしっかりとって、血糖値を上げる食材を食べすぎないようにすること。例えば、チャーハンやパスタなどの糖質の単品メニューより、おかずの数を増やしたほうがバランスもよく、糖質オフにもつながる。また、野菜を先に食べると、血糖値の急上昇を防いでくれる。
3大要素:《睡眠》
寝ている間にセロトニンが生成。7~8時間の睡眠が理想です
睡眠時間が確保できない人は、休日にたっぷり寝て睡眠負債を返済するのも有効。また、就寝前のスマホやPCは脳を興奮させるのでNG。どうしても眠れない場合、サプリや市販の睡眠改善薬の服用もひとつの手。でも、もし眠れない状態が2週間以上続くようなら、医師の指示を仰ぎたい。
・睡眠負債は週末にたくさん寝て返す
・最低でも寝る前の1時間はスマホを見ない
・眠れないならサプリなどを使うのも手
3大要素:《運動&生活習慣》
動いて、笑って体と心に元気を。脳の「プラス回路」を育てよう
朝の光は、セロトニンの分泌を活発にして、気分の落ち込みを防いでくれる。ウォーキングなどリズミカルな運動も、セロトニンの分泌促進に効果的。また、「笑顔」は脳のプラス回路を伸ばしてくれ、なんと、つくり笑いでも効果が期待できるそう。鏡に向かって笑顔の練習を習慣に!
・朝一番の日光をたくさん浴びる
・ウォーキングなど、リズム運動をする
・つくり笑いでもいいので笑ってみる
⑥不安感が強くなる「考えグセ」「口グセ」を直すには
日々、物事を悪い方向へ考えたり、「どうせダメだ」「自分なんて……」が口グセになっている。こんな「心のクセ」を改善するトレーニング方法を、心療内科医の姫野友美先生がご紹介。
不安感が強いパーソナリティの人たちの考えグセ&口グセを直すには
日常、物事を悪い方向へ考えたり、「どうせダメだ」「自分なんて……」が口グセになっていないだろうか。こんな「心のクセ」を直せば、不安やストレスに負けない健やかな思考ができるようになる。そこで、自分でかんたんにできるトレーニングをご紹介。自分のストレスを下の4項目に沿って書き出し、できるだけ冷静に見てみよう。「ん? こんな考え方もあるかも……」と客観的な見方を書き、最後に「こう考えればよかったんだ」と思う「プラスの思考」を書き出してみる。繰り返すことで、思考の転換方法が身につき、多少の不安にも負けない心に。
【考え方】
「クヨクヨしやすい」は「思慮深い」。短所は長所に変換! 15分考えて結論が出ないなら、いったん忘れよう。「いい天気だな」など、毎日のいいこと探しも有効。
【言い方】
「6D2S」をよく口にする人は、これに替えて「できる」「大丈夫!」といった前向きな言葉を意識して声に出すのも効果的
⑦更年期のせい?女性ホルモンと不安感の関係性
アラフィー女性たちへのアンケートで多く見られた「この不安感も更年期のせい?」という声。そのとおり、更年期と不安感はセットで考えて大正解。そこで、更年期の症状と深くかかわる「女性ホルモン」について、よしの女性診療所院長・吉野先生が詳しく解説。
不安感の大きな原因のひとつ、急激に低下するエストロゲン
「更年期において、不安感もひとつの症状です」と話すのは、産婦人科医の吉野先生。
「更年期は閉経をはさんだ10年間をさしますが、大きな背景として女性ホルモンの変化があります。特に、エストロゲンの急降下が特徴的です(下グラフ参照)」
更年期といえば、症状として「のぼせ」や「ホットフラッシュ」をよく耳にする。
「このほかにもさまざまな症状が現れるんです。不安感もそのひとつ。若いときは、女性ホルモンの恩恵で健康も守られてきましたが、それが少なくなるので体にも今まで感じなかった不調が起こりやすくなります。これは自然な現象なのですが、よく理解していないとさらに不安をあおります」
さらに、もうひとつの女性ホルモン、プロゲステロンもこの時期に低下する。
「エストロゲンとプロゲステロンは『2大ホルモン』と呼ばれる重要なホルモン。これらは、脳の視床下部や下垂体との連携プレーで卵巣から分泌されます。視床下部は自律神経も担うので、ホルモンの減少で自律神経の調整も乱れてしまうのです。体の不調は、これによるものも多いのです」
この時期を健やかに過ごすコツとして、吉野先生は「自分ファースト」を提案。
「よき母、妻、社会人としてがんばりすぎると、負担も大きくなってしまいます。更年期は『自分ファースト』にするいい機会ととらえて、おおらかに構えましょう」
婦人科では、血液検査で女性ホルモンの数値が測れる。
「更年期は必ず終わります。症状がつらければ、婦人科でホルモンを補充する療法もありますよ」
女性ホルモンの分泌量
更年期の症状は主にこの2つが原因
《1.女性ホルモンの分泌低下で起こる症状》
>>HRT「ホルモン補充療法」で急降下をゆるやかに
使用目的
更年期障害や閉経後骨粗しょう症などのエストロゲン欠乏に伴う症状を治療する
作用機序
不足したエストロゲンを必要最少量補うので、エストロゲン欠乏に伴う症状に効果的
主な対象女性
更年期に入り、エストロゲンが低下した女性
女性ホルモン(エストロゲン)の強度
閉経前の卵巣機能の半分から1/4程度、またはそれ以下
・飲み薬
・貼り薬(パッチ)
・塗り薬(ジェル剤)
《2.自律神経の乱れから起こる症状》
>>自律神経を整える生活を心がけよう
視床下部からホルモンを分泌させる指令を受けると、下垂体は卵巣を刺激するホルモンを分泌する。卵巣は女性ホルモンを分泌して、排卵や月経が起こる。これが「フィードバック機構」。しかし、卵巣機能が低下し女性ホルモンが出なくなると「ネガティブフィードバック」がかかり、下垂体からのホルモンが上昇。その異常信号が視床下部に伝わり、自律神経が乱れてしまう。体温調節や心臓の拍動のコントロールも安定しなくなるので、動悸やのぼせなど更年期に見られる不調が現れる。日常、規則正しい生活リズムやリラックス、たっぷりの睡眠などを意識して自律神経を整えよう。こまめなストレス発散も有効!
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