45歳にして大学生になり、現在は学部3年に在籍。神道や日本の伝統文化について学んでいる歌手の相川七瀬さん。大学で学ぶようになったことで気づいたこととは? 相川さんのお話しは、アラフィーの学び直しのヒントがたくさん。
歌手・相川七瀬さん(47歳)
脳のリミットがはずれて記憶力が改善したかも(笑)
相川さんが大学に入学したのは、新型コロナウイルスの蔓延で、全国一斉休校の措置がとられたころ。特に大学は制限が厳しく、この2年間、授業はリモート中心だったという。
「でも、忙しい身には、通学せずに勉強できるのは、むしろありがたかったですね。オンデマンドの授業は、自分の都合に合わせて受けられましたし、何度も見返すことができましたし」
クラスメイトと実際に顔を合わせる機会はほとんどなかったが、オンラインでのグループセッションなどを通じて知り合い、レポートや授業についての情報交換をすることも。
「親子ほどの年の差があるけれど、みんなフラットに接してくれます。人生や仕事についての悩みを相談されることもありますが、そのときは、一応大人としてアドバイスしたりして(笑)」
ただし、若い世代との“歴然とした差”があるのが記憶力。
「私、耳で聞いただけでは全然ダメで、ノートに書き、図解をし、繰り返し読んで、ようやく覚えられるんです。でも、そうやって記憶できたときの喜びは、ものすごく大きい。『まだまだイケる!』って、うれしくなっちゃいます。それに、だんだん覚える速度が速くなってきたんですよ。『年だから覚えられない』と、自分でかけていたリミットが、『覚えないといけない!』という状況におかれることで、はずれたのかな。忘れるのも早いけど(笑)」
神道の知識と歌を通して社会の役に立ちたい
「勉強は、学校を卒業したら終わりではなく、続けることが大切だと思うようになりました。一度身につけた知識を、そのまま置いておいては、古びていくだけ。講義を聞く、本を読む、ネットで情報を仕入れる。どんなかたちでもいいので、新しい情報を入れてアップデートしないと、もったいない! 私のまわりには、70代、80代でも、積極的に情報をアップデートしている先輩がたがたくさんいて、皆さん、すごく輝いているんです。学びは、社会とのつながりを途絶えさせないためのものでもあるんでしょうね」
大学卒業後は大学院も視野に入れ、勉強を続けたいと、相川さん。
「神道には、神さまに歌や舞を奉納する神楽というものがあるのですが、それは芸能の原点で、私たちアーティストは現代版神楽なのかもしれません。そう考えると、なんだか不思議な縁を感じます。これからも、神事、そして、歌うことを通して、社会に何か還元できたらいいなと思っています」