美味しいもの好きは今、岡山に! 瀬戸内海に面した山海の幸の宝庫、岡山の食の五選

山海の幸はもちろん、農作物も豊富にして上質。そんな岡山を訪れる人が今、増えている。お目当ては料理、そしてその先にあるつくり手や美しい自然……。東京から新幹線で3時間あまり、関西からなら1時間。目ざす価値のある「岡山の食」をeclat 3月号でご紹介。

2.Ristorante Matsumura

地元のものを余すことなく味わう

【北イタリアを彷彿させる地産地消のレストラン】
かつて大阪の街中でお店を営んでいたが、畑仕事をやりながら料理ができる、自然のある暮らしを求めて、7年前に岡山市の郊外に移り住んだ松村和彦さんと奥さまのかおりさん。岡山市街から車でおよそ40分。ぶどう畑に囲まれた古い民家を3年かけて自分たちで改装し、レストランをオープン。3日前までの完全予約制で、3組のゲストを相手に腕をふるっている。訪れる客の半分は大阪時代からの常連や評判を聞きつけた県外からの食通たち。冬場のお目当ては、この土地のジビエだ。
「料理は大阪時代からずっと北イタリア料理。ジビエも出していましたが、自分で仕留めたものを使うようになってからは、処理の仕方や食べごろをより考えるようになりました。ほぼ自給自足なのでプレッシャーはありますが、できるかぎり近隣でとれる山と川の幸、自家製の素材を取り合わせ、作っています」。冬は自身が山に入って射止めたジビエがごく普通に食卓に並び、合わせる食材も同じ土地で育ったもの。野菜は自然農法で育て、松村さんが理想としてきた自然や風土を盛り込んだひと皿に仕立てている。
鹿や猪の生ハムやサラミ、チーズも自分で仕込み、都会にない景色と料理で胃と心を和ませてくれる。

一年を通じて、ほぼ自給自足。山と川の旬の素材が主役です

美味しいもの好きは今、岡山に! 瀬戸内海に面した山海の幸の宝庫、岡山の食の五選_2_1
個人宅の母屋を住まいにし、納屋をレストランに改装。

ジビエを食すとは風土を味わうこと。そのパワーをできるかぎり生かします

美味しいもの好きは今、岡山に! 瀬戸内海に面した山海の幸の宝庫、岡山の食の五選_2_2
¥8,800のコースから。手前は鴨胸肉のロースト、奥右は鴨脚肉に鴨のミンチとフォアグラを詰め、ロール状に焼いたもの。奥左は内臓のミンチを網脂で包んで焼いたハンバーグ。自畑の青トマトのジャムと、マルサラ酒と鴨の骨からとっただしで作ったソースとともに。ワインもイタリアのものを多くセレクト。
美味しいもの好きは今、岡山に! 瀬戸内海に面した山海の幸の宝庫、岡山の食の五選_2_3
粉と卵黄だけで作ったトルテローニの中はかぼちゃ。猪を代用した"モスタルデッレ(豚の血のサラミ)"で仕立てたソースと自家製チーズを添えた、ここでしか出会えないパスタ料理。
岡山県岡山市北区御津紙工2848 ☎086・737・4441 11:30~13:30(LO)、18:00~20:30(LO) 不定休 3日前までに要予約 昼のコース¥4,000~、夜のコース¥6,600~
(ともに税込)

What's New

Feature
Ranking
Follow Us