ジュエリーにアウトドア、きものブランドのPRから、アーティストのマネジメントまでを担うアタッシェ・ドゥ・プレスの枝比呂子さん。山歩きを始めたきっかけは、自身が担当するアウトドアブランドのメディア・イベントだった。
「トレッキングそのものはもちろんですが、初めてアウトドア・プロダクトの世界に触れ、そこに宿る機能美に惚れ込みました。アウトドアの世界では“機能がデザインを作る”といいますが、素材使いからディテールに至るまで、ひとつひとつに理由があって、フィールドに出るその機能を体感できます。街着にはないそのフィーリングが、私には新鮮でした」
東京近郊のハイキングから、北アルプスの縦走まで。山の魅力に触れてその行動範囲を広げていく中で出会ったのが、山バッジ。山行の記念にひとつずつ買い求めているという。
「百名山、二百名山などのメジャーな山には山小屋があり、その山独自のデザインのバッジを販売しています。白馬乗鞍は雷鳥、尾瀬の至仏山は水芭蕉というように、その山の“顔”ともいえるアイコンをあしらったデザインが、その時々の山歩きの記憶を呼び覚ましてくれます」
山行計画を立てるときも「ついついバッジのある山を優先してしまう」と、枝さん。スタンプラリーのように集めたバッジの数は優に40 を超えるが、まだまだ増えていきそうだ。