“金沢上級者”がご案内 金沢ならではの絶品料理 五選

eclat1月号では、多彩な金沢の魅力の中からピックアップした食のお店をご紹介。“金沢鮨”を気軽に楽しめたり、そば会席、金沢の奥深さや品格を感じさせる割烹など“ディープ金沢”を知ることのできるお店ばかりです。

1.千取(せんとり)寿し

“金沢鮨”の奥深さに感動!
2代目・吉田勝昭さん(右)と3代目の和久さん(左)。「昔ながらの伝統と4つの"り"(しゃり、ガリ、のり、上がり)を大切にしたい」
香箱蟹の酢の物「香りの箱」。時価。柔らかな酢使いで蟹の甘さがきわだつ
「ブリ」は2代目ご主人の握り。甘さの中に酸味の余韻が残り、優しい味わい
「ブリの漬け」は3代目若主人のスペシャリテ。金沢人にとって、ブリは正月に妻の実家から夫の実家へ贈られるほど、大切な"出世魚"。当初、2代目のご主人は出すのを渋ったというが、あまりのおいしさに許しが出たという
3代目が握る「たらの白子」。口の中でとろっととろける。金沢は、もともとは関西の押寿司が主流だった。「北陸の魚はイキがいいのだから鮨屋を」と初代の奥さまの進言で始めたという

鮨屋では珍しい通し営業だから、使い勝手もいい。午後3時くらいから「加賀鳶」でほおばるのが最高。―編集部・W

「『今日は何があるの?』って入ってくるお客さんの好みに合わせて握るのが鮨屋の本懐」と語るのは御年75歳の2代目のご主人・吉田勝昭さん。カウンターに並ぶ2つのネタケースは、そんな矜持の表れだ。その横で次々ときれいな“仕事”を見せるのは3代目の和久さん。昭和28年創業、“金沢鮨”のルーツとして一目置かれる存在だ。端正な握りは北陸の魚の魅力が素直に感じられ、すしめしとのバランスのよさに驚く。ぜひ味わいたいのが和久さん考案の「ブリの漬け」で、「やっと親父の許しが出た握りです」と笑う。
「派手さはないけど、きれいな鮨といわれるとうれしい。父が守ってきたスタイルはずっと守りたいですね」と和久さん。おふたりの話を聞きながら熟練の技を堪能したい。

石川県金沢市石引1の17の3 ☎076・221・5057 11:00~23:00 ㊡木曜 ¥5,000(10貫、味噌汁つき)くらいからが目安

2.鮨処 あさの川

和食の技が生きる鮨
¥12,000のコースから。「香箱蟹 軍艦巻き」は香箱蟹の多彩なうま味が楽しめる
アンデスの岩塩で食べるノドグロ。脂の上品さがきわだち、ここでしか出会えない味
赤イカは切り込みを多くすることで甘味をきわだたせているという。塩と炒りごまで香ばしい味。コースにつく前菜は、タコの軟らか煮や鮎のうるか、バイ貝、鴨ロースなどが盛られて豪華。石川県の地酒と一緒に
店内はすっきりとした印象。大樋焼や九谷など、器の楽しみも

伝説の鮨屋『小松弥助』の大将が監修した新店は“弥助イズム”を体感できます。―編集部・K

 もともとは和食の料理人だったという店主の乙部友寿さんが、『小松弥助』の森田一夫さんと出会ったことから鮨職人に転身。酢めしの優しい酢のきかせ方とほどけ具合に、“弥助イズム”が
感じられる。とはいえ、コースに必ずつくという前菜や、魚のうま味をきわだたせるための包丁の入れ方などは、乙部さんならではの個性。「四季を意識して素直においしい鮨をお出ししたい」と乙部さん。本格的な和食とともに、華やかな鮨が堪能できる。

石川県金沢市主計町2の13 ☎076・222・1114 11:30~14:30(LO)、17:30~21:
30(LO) ㊡水曜 昼は¥5,000〜、夜はおまかせ¥12,000~

3.蕎味 櫂(きょうみ かい)

金沢では新しいそば会席
テーブル間がゆったりとられ、落ち着いた雰囲気。そばは金沢ではなじみがなく、珍しがって訪れる地元の客が多いという
夜の¥8,500のコースから。葛粉とそば粉で作られた「そば豆腐」。かつおと昆布のだしをジュレにして添えている
「そば」は風味豊かで、まさに絶品! 最初は塩だけでシンプルに。江戸前にリッと仕上げた"返し" は後味すっきり
「生湯葉とうに」や「鴨の塩蒸し」「柿と白和え」「サバのそば寿司」など、季節の食材を生かした八寸。地酒とともに楽しみたい。野菜は市内の農家から。直接届けにきてくれるという。「畑との距離が近い。金沢ならではのよさですね」とご主人
建物は、かつてはお茶屋さんだったそう

観光客でにぎわうひがし茶屋街も、少しはずれると大人が楽しめる店が増えています。町家のしつらいが美しい『蕎味 櫂』をはじめ、和菓子の名店『吉はし』が始めた『豆半』、甘味処の『豆月』とその先の寺院群など立ち寄りたいスポットがたくさん。―金沢桐工芸・岩本清商店 岩本歩弓さん

観光客でにぎわうひがし茶屋街の奥を右へ1本はずれると、大正初期の趣ある民家が現れる。ここが金沢の新しい食文化として人気のそば会席『蕎味櫂』。ご主人・田尻淳さんが打つ越前在来種を使ったそばは、香り豊かでピュアな味わいだ。華やかに盛られた八寸もひとつひとつがていねいで、特に低温でじっくり仕上げる「合鴨のロース」はここでしか出会えない美味! 東京の有名ホテルで活躍していた奥さまの奈津子さんのサービスもさりげなく心地よい。
「このあたりは夕方がねらい目。観光のかたがさっとはけて、静寂の街並みが楽しめます」とご主人。

石川県金沢市東山1の23の10 ☎076・252・8008 12:00~13:00(最終入店)、18:00~19:30(最終入店) ㊡日曜、第1月曜 昼コース¥3,500~、夜コース¥8,500~

4.八十八

品格ある料理が魅力
「のどぐろ茶漬け」¥1,500。コースに組み込むことも可。お米は石川県の有機栽培のコシヒカリを使用。器は「喜八工房」のもの
焼き白子が入った「焼ごま豆腐¥1,500。香ばしく、深みのある味
落ち着いた雰囲気の店内。予約は30分ごとにずらしてとる。「お客さまに誠実に対応したい」という気持ちから

どれも手間ひまかかっておいしい。締めの"のどぐろ茶漬け" が絶品。―金沢桐工芸・岩本清商店 岩本歩弓さん

昔ながらの飲食街・木倉町で“美食家が満足する割烹”と評されるのがこちら。店主の米沢さんの料理は、白エビや小坂れんこんなど金沢の魅力を生かした繊細な味わいのものばかり。どれもがおいしいが、締めに食べたいのが「のどぐろ茶漬け」。上品なだしと岩のりの香り、ノドグロの甘味が一体となって、えもいわれぬ味! ノドグロのお造りがあるときだけの特別メニュー。

石川県金沢市木倉町6の6 ☎076・260・8166 18:00~22:30(LO) ㊡日曜、月曜不定休 要予約 アラカルト主体、おまかせ4品¥5,000、コース¥7,000~(予約時応相談)

5.菊一

“香箱蟹おでん”の元祖
香箱蟹の「かに面」。時価(¥1,500〜)。だしのうま味と香箱蟹の甘さが重なり、えもいわれぬ美味! 甲羅酒のサービスつき 
「くるま麩」¥250、「れんこん団子」¥300、「だし巻き」¥150。「れんこん団子」と「だし巻き」はここならではの味 
店主の宮崎美恵子さん(一番左)とふたりの娘さんが切り盛りし、アットホームな雰囲気

"香箱蟹" を必ず。身や内子などを甲羅に詰め、おでんだしでさっと温めてくれます。―フードジャーナリスト 北村美香さん

 昭和9年の創業以来、地元で愛され続けるおでん専門店。店主の宮崎美恵子さんの特製だしは家庭的で優しい味わいだ。少し甘めのだしと車麩やバイ貝、加賀野菜などが“金沢おでん”の特徴というが、特にだしがしみた車麩にはハマる人が続出。また、この季節ならではの一品は、やはり香箱蟹を使った「かに面」で、実はここが発祥の店。すぐ満席になるので、早めに訪れたい。

石川県金沢市片町2の1の23 ☎076・221・4676 17:30~22:30(閉店) ㊡火・水曜 予約不可

撮影/山下みどり 取材・文/安齋喜美子

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