スカート一辺倒となったのは、合わせる靴が変わったから。以前はデニムに8㎝のヒールパンプスを合わせていましたが、子供が生まれ、それまでのヒールがフラットになって、さらにバレエシューズになり、さらにスニーカーになり……と、足もとがラクにラクになっていく中で、「どうやって女っぽさや華やかさを足していけばいいのか?」と悩んだんです。そのとき、スカートがもつフェミニンさがとても有効だったんですね。そして、スニーカーなどでもバランスよく着こなすには、ミディ丈より長いほうが都合がよく、結果マキシ丈スカートに落ち着きました。
スタイリストという仕事柄、リースや撮影の日は車での移動が多く、座ったり立ったりと動きやすさも欠かせません。腰位置に収まるスカートはしゃがんでも背中が気にならないし、ウエストの締めつけも少なく、縦ラインをつくってくれ、ラフになりすぎない。本当に便利なんです! なによりも、着たときの優雅さが格別。気持ちをぐっと上げてくれるのが、最大の魅力です。
夏はシンプルなTシャツとサンダルで。冬は定番のざっくりニットとブーツでと、私は同じスカートを通年着回しています。むしろスカートの意外な素材感でちょっとハズしたり抜け感が生まれたりと、おしゃれがきわだつことが多いんです。受け止めるトップスはいたってシンプルなものでいい。スカートを軸にして自由におしゃれを発展させてほしいですね。