50代「カラートリートメント」で白髪悩みから自由になる!

繰り返さざるを得ないヘアカラーで髪も心も疲れていませんか? 頻繁にサロンに行かずとも、白髪を自分でコントロールできたらいいな…という人に使いこなしてほしいのがカラートリートメント、通称「カラトリ」。うまく使いこなせば、白髪悩みから自由になれるという「神」な「髪」アイテム! 知られざる使い方の裏ワザを、美容ジャーナリストで毛髪診断士・毛髪技能士でもある伊熊奈美さんが解説します。

まだ進化の最中にあるカラートリートメント

カラートリートメントって、いつから世の中にあるかご存じですか? 世に登場したのは1990年代後半。今からたったの20年ちょっと前です。

「肌が敏感な人でも使える、頭皮にやさしいヘアカラー」かつ「地肌に触れても色がつかないヘアマニキュア」としてサロン用に開発されたのがコトの始まり(ヘアマニキュアは地肌につくと染まってしまうため、美容師さんの高い技術が必要です)。ただ染めた色が2週間もたない…となると、サロンメニューとしてなかなか定着することができませんでした。

そこから「ホームユースならよいのでは?」ということになり、2000年代初頭から一般市場に登場。その後は多くのメーカーが発売するようになり、徐々に人気が出て現在に至っています。

歴史が浅いからこそ、市場ではまだまだ化粧品として進化の途中ですし、誰もが製品の処方や使い勝手にあまり通じてなくても当然なんです。ちなみに、美容師さんが調合して使うプロユースのカラートリートメントもあるんですよ。

ヘアテック・ジャパン

カラートリートメントを世に送り出したのは、ヘアテック・ジャパンという日本のプロフェッショナルヘアケアメーカー。クチナシ色素に着目した肌にやさしいタイプ。現在は最新処方でプロユースの美容室専売品として発売中。
ナチュラルリリーブ カラートリートメント(旧名:ガーデニアカラー) 全11色 180g ¥2,640(編集部調べ)

キューティクルを開かない“ゆる染め”

カラートリートメントは、普通のヘアカラーとは仕組みが違います。ざっくりいえば、髪のキューティクルを開くアルカリ性の薬剤を使って髪に染料を入れこむ(ヘアカラー)か、キューティクルをあまり開かずに染料を髪の外側に吸着させる(カラートリートメント)かの違い。キューティクルを開くヘアカラーがしっかり染まるのは想像がつきますよね。

カラトリは外側に吸着させるから、どうしても色落ちがしやすい、ゆる〜い染め方。でもそれは、普段サロンやホームカラーで染めている人にとっては逆にメリット。カラートリートメントは次にサロンに行くまでに根元の白髪が気になったときの「つなぎ」として使えるからです。

どんな染め方でも万能に使える、スーパーサブ

サロンで染めている人以外にも、ホームカラー、ヘナ、ヘアマニキュアなどどんな染め方の人でもつなぎに使えます。3〜10日程度定着するファンデーションのようなものだと思ってください。白髪を「染める」というより「ぼかす」ものなのですが、満足のいくぼかし方ができていれば、それだけで十分白髪悩みの呪縛から解放されるはずです。

白髪の量にもよりますが、定期的にカラートリートメントだけを使い、アルカリ性のカラー剤で染めずに黒髪を維持することもできます。

注意したいのは、サロンで染める3日くらい前になったら使うのをやめること。白髪の状態がわからなかったら、美容師さんも染めようがなくなってしまいます。また、ブリーチを使ったハイライト部分やダメージ部分には色が残りやすいのでご注意ください

使い方次第でカラトリはもっと効かせられる

「使ったけれど染まらなかった」「何日も使い続けるのが面倒」という声もよく聞かれます。実はしっかり色づけるにはコツがあります。製品の特徴や髪質、季節や温度など環境や条件によってもその具合は違いますが、いつものトリートメントと同じように使うより、少なからず色づきはよくなりますので、ぜひ試してみてくださいね。染まりに満足がいかなかったら、やはり数日繰り返してみて。

1回でも深く染める使い方をマスターする

用意するものは、ラップ、保温性のあるアルミのシャワーキャップ(なければ使い切りのビニールのシャワーキャップでも可、肩にかける汚れてもいいタオル、カラー用のハケ、使い切り手袋と手首にとめる輪ゴム。手につくのが気になる人用。なくても可

1回でも深く染める使い方をマスターする

使うタイミングはお風呂に入る直前。すぐにお風呂に入れる準備をしてから、洗面台で乾いた髪につけましょう。ショートヘアなら手袋をして直接根元にもみこむようになじませて。ボブ以上の長さなら、あらかじめラップか、汚れてもいいボウルにカラトリを多めに出しておき、カラー用のハケに取って使います。根元だけに塗るときでも大さじ6〜7杯くらいは使ってください。髪が乾いていると量をたくさん使いますが、ここはケチらずに使うこと。

ロングヘアの根元にゆったり使う量。

ロングヘアの根元にゆったり使う量。塗る際にストレスなく、かつ1度でしっかり発色させたいので、多めに出します。ざっくりと縦に筋を入れて3つに分けました。右サイド、左サイド、フロントから後頭部にかけて使う用としての目安です。

まずはいつもの分け目に「盛る」というくらいのせましょう。盛ったらその分け目をハケのコームでコーミング。さらにまたその1〜2センチ脇に新しい分け目を作り、さらに盛り、を繰り返します。生え際は最後にもう一度たっぷり塗ってから、最後に、頭全体にラップをかけて密着させます。残ったカラートリートメントは毛先の方までざっくりつけて、最後に汗をかいても垂れてこないように、シャワーキャップをかぶせましょう(あたためる効果のあるアルミ製のトリートメントキャップならなお◎)。

ロングヘアなら後ろの髪はおだんごにしてまとめ、ヘアキャップの中へ。

ロングヘアなら後ろの髪はおだんごにしてまとめ、ヘアキャップの中へ。この状態でバスルームにGO!

一度の使用で根元白髪を色づける3原則

【1】乾いた髪に使う
ビショビショに濡れた髪は水分で膨潤していてカラートリートメントが薄まってしまうので、髪を洗う前に使いましょう。注意したいのは、スタイリング剤をしっかりつけているとき。染料が定着しづらくなるので、素髪に近い日に試しましょう。

【2】温める
どんなカラー剤でもいえることですが、温めることによって色が定着します。湯船につかって体が温まると、染まりもよくなります。

【3】20〜30分置く

できれば、塗り終わりから20分は放置したいところ。アルカリカラー剤と違って、長めにおいても問題ありません。むしろ頭皮と髪のトリートメント効果が高いものも多いので、湯船に使って温まりながらのんびりすごしましょう。とはいえ長くおけばより染まる、というものではないので、長くても30〜40分程度できりあげて。

放置後はカラートリートメントをざっと流し、シャンプーをして終了です。これまでの行程で手に色がついてしまってもシャンプーである程度落とせます。あとはいつも通り乾かすだけです。

乾いた髪に使うこの方法は、トリセツに書かれていることも多い方法なんですよ。濡れた髪でも乾いた髪でもいいというのがカラートリートメントの懐の深いところ。ぜひ試してみてくださいね。

頭皮にやさしくしっかり染まる、50代向けカラートリートメント

頭皮にやさしくしっかり染まる、50代向けカラートリートメント

黒髪リバース成分配合で根本原因からの白髪ケアも。ポンプタイプなのも使いやすい。

(左から)クレイエンス クレイスパ カラートリートメント 235g(全3色)¥3,740/プレミアアンチエイジング

深みのある染まり具合で美髪印象が上がる。美容液成分93%で乾燥しやすい大人の頭皮をしっかり保湿。RJ ヘアカラートリートメント 210g(全3色)¥3,300/山田養蜂場

育毛効果の高いフコイダン成分で頭皮ケアしながら、濡れ髪でも短時間でしっかり染める。カラーバリエーションも豊富。LPLP essnce カラートリートメント 170g(全5色)¥3,630/スタージュ

放置時間、ダマスクばらと花精油の香りに包まれて幸せな気分に。頭皮の炎症を癒すツボクサやイタドリなどの植物成分も配合。HANA ORGANIC カラーコンディショナー 180g(全2色)¥3,300/えそらフォレスト

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