湊川神社で新作能「或能川」を堪能してきました。

能の可能性が感じられる、面白い試みがいっぱいでした。
こんにちは。etsukoです。

先日、湊川神社の神能殿で行われた新作能「或能川(アルノがわ)−受胎告知をめぐる夢想の間(あわい)」を観てきました。

湊川神社正門
湊川神社は、神戸で有数の神社の一つで、楠木正成(くすのきまさしげ)公が祀られています。
(私達の世代では、社会の教科書でご存知の方も多いかもしれません。)

湊川神社本殿
地元では、楠公さん(なんこう)さんと親しみを込めて呼ばれています。

湊川神社で新作能「或能川」を堪能してきました。_1_3
こちらの境内にある神能殿は、正成公の妹君が能楽の祖と言われる観阿弥の母で、世阿弥の祖母にあたることから、能の聖地として建てられたそう。(またまた社会の教科書みたいになってます(笑))

或能川ポスター
今回、この神能殿で、新作能「或能川(アルノがわ)−受胎告知をめぐる夢想の間(あわい)」が上演されました。

チケット完売。大入満員でした。

この新作能は、神戸芸術工科大学の教授でもある画家の寺門孝之さんが、自身のモチーフである「天使」を研究していたところ、イタリアのトスカーナ地方で描かれた「受胎告知図」の構造と、日本の能舞台の構造が似ていることを知り、「受胎告知図」を能舞台で表現出来ないかと考え、観世流上野雄三氏の協力を得て、誕生したものになります。

受胎告知図は、「新約聖書」に書かれている、天使がマリアに妊娠したことを告げ、マリアが受け入れるという有名な場面が描かれています。
実は、日本の古典能「賀茂」にも、乙女が雷の子を宿すという話があり、今回は、この「賀茂」の乙女やマリア、天使等が舞台に登場しました。
寺門さんの作品と一緒に
寺門さんの作品と一緒に
上演の前には、寺門さんの解説やギターと歌の演奏に合わせたダンスのプレパフォーマンスもあり、能の公演では、地謡にあわせて、ギターやフリューゲルホーンが演奏されるなど、能では初めての試みも行われました。


変わらないものと変わっていくもの。時空を超えた間(あわい)を感じながら、とても楽しい時を過ごさせていただきました。

ありがとうございました。

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etsuko

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兵庫県在住。夫と社会人の娘、わんこ一匹と暮らしています。生まれも育ちも神戸の神戸人。趣味は、芸術鑑賞、食べること、歌うこと、身体を動かすこと。好奇心全開で、発信していきたいと思います。

Instagram:etsukoyamada825

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