「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展の閉幕とほぼ同時期に発売されたこちらの本、早速読んでみました。
「DIOR by Dior
クリスチャン・ディオール自叙伝」
(集英社)
52歳という若さで他界したディオール氏が遺した唯一の自叙伝なのだそうです。
本の内容の詳細は控えますが、
彼自身の鋭敏な目線で語られるこの自伝、読み耽っているうちに当時のパリの華麗なるクチュールの世界へとタイムスリップするかのよう。
同時に、ディオールという一私人の心のうちも垣間見られとても興味深く、このブランドの背景にある精神を知る一助となるでしょう。
「ディオールの世界」等も執筆しフランスのモードに精通した日本人ジャーナリストによる新訳ならではの臨場感あふれる筆致にも惹き込まれます。
また、貴重なデザイン画や写真もたっぷり、そして装丁もまさにディオールのエレガンスを纏ったかのような素敵な一冊なのです。
クチュリエ展に行かれた方も、行く機会を得なかった方も、ぜひ、一人称で綴られる彼の自伝から、麗しきクリスチャン・ディオールというブランドへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。