【50代、心地いい家】おしゃれなアラフィーはどんな家に住んでいる?真似したいインテリアやアイデア〈まとめ〉
こだわりのヴィンテージ家具を美しく見せる家や、アートとともに暮らす家、ゲストと過ごす時間を大切にする家…。大人が心地よいと感じる家には、住む人の“好き”がつまっている。おしゃれなアラウンド50代のご自宅から、暮らしを美しく快適に彩るヒントを見つけて。
神真美さん邸:家具と美しく調和する家
植栽の美しさが目をひく玄関が迎えてくれる「パサンド バイ ヌキテパ」オーナー・神真美さん邸。1、2、3階、屋上とどこも共通しているのは、空気が流れる開放的なつくり。光と空気が隅々まで届き、植物や花もいきいきとしている。“大切にしているものとどう心地よく暮らすか”を考えぬいて建築家とともにデザインしたという、夫婦の感性が重なり合ったこの家。そこには、心地よい空間のヒントがつまっていた。
ヨーロッパと日本の美学が共存するエントランス
海外からのゲストも多いという神さん邸。1階の玄関奥にはゲストルームが。畳の敷かれたジャパニーズモダンの居室から明るく静かな光庭を望む。左官で仕上げられた壁に植物の陰影が美しい。プライベート感がありながらも開放感のある光庭に心が落ち着く。
玄関にはアートや季節の花が飾られ、ドアを開けると優しい光が迎え入れてくれる。階段下はジャンヌレのテーブルと椅子が置かれ小さく心地よい場所に
大切なものたちとの暮らしは目も心も日々喜びに満ちて
「パサンド バイ ヌキテパ」オーナー・神真美さんのご自宅は、夫の豊田勝さんとのふたり暮らし。ランニング中偶然見つけた土地にご縁が生まれ、家を建てることに。構想2年で、100%満足しているという自邸が完成した。
「マンションをリノベーションした前の家も気に入っていましたが、好きで集めた家具が空間に納まらなくなってきたタイミングでもありました。2階と3階にあるペリアンのウォールシェルフは、サイズが大きくて前の家では取り入れられず、倉庫にしまっていました。この2つの家具も合わせて心地よく暮らせる空間をつくりたいと思いました。設計のかたには、ソファやライトの位置まで細かくレイアウトを相談したり、好きな空間のイメージを伝えたりしました。夫婦そろって旅はライフワークでもあり、建築を訪れるのが好き。心惹かれる空間のレイアウトやディスプレイをじっくり見たり、その場の空気感を体験して、自分の中に消化して自宅やお店のデザインに生かしたりします。内と外がつながる開放感のある空間にしたいこと、町に閉ざした要塞のような家にはしたくないこと、日中はなるべく自然光で過ごしたいことなどの思いを希望以上にまとめ上げてくれました。家中どこにいても外の緑と光を感じられるので毎日が心地よく、フロアが分かれていてもお互いの気配を感じられて、内と外がゆるやかにつながった空間がとても気に入っています。吹き抜け空間は、寒いというイメージがありますが、水蓄熱アクアレイヤーの冷暖房を取り入れてもらったおかげで、家中どこにいても快適に過ごしています」
なかなか満足にはいたりづらいという新築戸建。けれど毎日が心から幸せだと神さんは笑顔。その理由は、信頼している人たちと一緒につくれたということが大きいそう。
「設計の山内さんと左官の本田さんにはお店や前のお家もデザインしてもらっていて、一緒に家でごはんを食べる機会も多く、私たちの好みだけでなく生活習慣も熟知。だからこそ、動線がとても使いやすく、キッチン収納などの細かいところも完璧でかゆいところに手が届くという感じ。遊びにきた人からも、ていねいにつくられた家だねといわれることが多いんです」
買って捨ててを繰り返すのではなく本当に大切なものをずっと長く使っていきたいという思いがある神さん。
「時代を超えてデザインされた家具や民藝品など、ご縁があって受け継いでいるものを日々の暮らしの中で大切に使っています。1階の光庭で植栽の縁に使われている大谷石もこの土地にもともとあった擁壁を利用したもの。こうして再利用しながら、モダンにインストールするという作業はとても楽しく、私たちの望むことでもあるので、自分たちの家づくりで実現できてうれしかったです」
フリーフォームテーブルのまわりには心地よい時間が流れる
2階のリビングルームからテラスを望む。ダイニングからテラスへとつながる窓を全開にすれば内と外がつながるひと続きの空間に。まるで自然豊かなリゾートに来ているようにのびやかで、柔らかい光が部屋の奥まで届く。いつも緑を感じていられるこのスペースでゲストとゆっくり過ごすことも多い
2階のダイニングルームにはシャルロット・ペリアンのフリーフォームテーブルが。友人を家に招くことが多いという神さん邸。フリーフォームテーブルは、ひとりでも大勢でも心地よく過ごせる。ジャン・プルーヴェのカラフルな椅子には、毛皮を作る過程で出るハギレを使った鮮やかな発色のチェアパッドでさらに色をプラス。座り心地にも配慮したそう。
テラスには植物があふれている。「わが家はこれから増やしていく途中ですが、幸運なことに隣家の借景がすばらしいんです。毎朝目に入るたびうれしくなります」
ペリアンのウォールシェルフを主役に大切な家具とともに過ごす
2階のリビングルーム。ダイニングと連続した大きな空間にラグや家具で心地よくスペースがつくられている。ペリアンのウォールシェルフとともにプルーヴェやジャンヌレの家具、ムーユの照明、敬愛する作家たちの作品が並ぶリビングに、神さんが生ける花が美しい
手もとや足もとも明るくなるよう機能的に窓が設けられている。「コンクリートの天板は左官の本田さんが作ってくれたもの。自然と人が集まります。オープンなキッチンなのでリビングからの見え方を大切にしました」
旅先でひと目ぼれしたユニークなアフリカのマスクたち。著名な作家の作品から、旅先で出会ったプリミティブアートまでふたりで選んだ家具やアートが心地よく混在し、ここにしかない場所をつくり出している
リビングスペースの奥にはイタリアのホテルを思わせるような洗面所が。「洗面台は石っぽくしたいという希望を伝え、左官の本田さんが人造マーブル技法で天板を作ってくれました。とても気に入っています」
仕事用デスク、リビングのローテーブルなどいたるところで花がアクセントに。豊田さんが家具を美しくレイアウトし、そこに神さんが小物や花で色を足しミックスしていくのがこの家らしさといえる
一日の始まりは光と緑と愛する家具と
屋上の採光システム「ひまわり」が自然光の入りにくい場所に太陽光を届けてくれる。「前の家の玄関にあったトップライトの明るさが気に入っていたので今回も光の取り入れ方は大切にしました」。
3階の洗面所からバスルームへと続くスペース。多角形のアーチで切り取られた開口部、グレーの壁、ヘリンボーンの床がアクセントとなっている。柔らかい光にあふれた気持ちのよい空間
バスルームからテラスを望む。大きな窓を開けると、目の前に広がるのは空と緑。「植栽はYard Worksさんにお任せしています。次は屋上にとりかかる予定です」。朝日が射し込むバスルームで一日を始める
3階のプライベートリビング。インドで購入したという植物染めの黄色いラグがアクセントに。プライバシーに配慮して開けられた大きな窓の外には緑のグラデーションと空が広がる
壁に飾られたアボリジナルアートはエネルギーを感じる存在。絵を飾るための壁が部屋の中に上手に配置されている。壁の横に設けられた窓からの光が絵を優しく照らす
ベッドルームからリビングを望む。壁を設けずにほどよい高さの収納で空間を分けたワンルーム。天井面がのびやかに広がり南の光がベッドルームまで優しく届く。「ベッドルームから洗面所、バスルームへとドアがなく、つながるつくりが希望でした」
DATA
延べ床面積:247㎡
築年数(居住年数):5カ月
3階建て+屋上の3LDK。1階はゲストルーム、2階はリビング&ダイニングルーム。3階はプライベートなリビング&ベッドルームに。
PROFILE
神真美●ファッション、ライフスタイル雑貨など幅広く取り扱う「パサンド バイ ヌキテパ」、手仕事のぬくもりに現代的なアプローチを取り入れたコレクションを展開する「ヌキテパ」、石のもつ秘めた力や有機的なフォルムを生かしたジュエリーをそろえる「ウパラ」などを手がける。今年、テーブルウエアやベッドリネンなどをローンチしAOYAMA本店ではPasand concept Roomとして世界観を提案。神真美さんの右腕アドレス
家づくりの一歩先へと進む Studio Pasand(スタジオ パサンド)
季節や時の移り変わり、職人のていねいな手仕事、肌ざわりや質感を大切にした素材選び。Studio Pasandは環境と機能を読み解きながら居心地のよい空間をつくり出すクリエイティブチーム。大工、左官、鍛鉄、家具、さまざまな職人が家づくりにかかわるのもStudio Pasandのものづくりの大きな魅力と強みだ。建築設計からファブリック、アート、器、香りなどインテリア、ライフスタイルまで予算や要望に応じた幅広い提案を行う。さまざまな角度でクライアントに寄り添い対話を重ねるていねいな家づくりは唯一無二の空間との出会いへとつながる。
光や風の動きが設計に取り込まれている。居心地のよさと機能をあわせもつ空間で、豊田さんが選んだアートと家具がいきいきとした表情に
寝具はパサンド バイ ヌキテパ
DATA
問い合わせはメールにて受け付け。
Mail:studio@pasand.co.jp
Studio Pasand
クリエイティブディレクション/豊田 勝
設計/HOU 山内玲子+渡邉えい
左官/タクミサカン 本田匠
洗練のエスニックテイスト Pasand by ne Quittez pas(パサンド バイ ヌキテパ)
神さんが手がける4ブランドが一堂にそろうライフスタイルショップ。人気のドレス類やジュエリーに加え、最上階にベッドルームとダイニングが再現され、オリジナルのカラフルな雑貨や食器、リネンなどが空間を彩る。インドの文化、伝統技術のエッセンスが生きる洗練されたデザインは、暮らしにもなじみやすい。
インドの伝統的な刺し子刺繡の布、カンタも豊富
南インド・チェンナイの小さな出版社、タラブックスの絵本のイラストをアートに。額装つきで販売
店舗のデザインはStudio Pasandが手がけた
軽くて扱いやすいアルミ製の雑貨も人気
DATA
東京都港区北青山3の7の3
☎03・6427・9945
11:00〜19:00(平日)、
11:00〜18:00(土・日曜、祝日)
不定休
https://www.nequittezpas.jp/
名作がそろう、気鋭ショップ maison de clozzet(メゾン ド クローゼット)
フランスを中心に世界各国から買い付けるのは、ジャン・プルーヴェやシャルロット・ペリアンなどフランスの’50年代に活躍した建築家や作家の作品。彼らのオリジナル作品の中でも貴重なものを厳選し、そのコレクションには豊田さんも信頼を寄せる。フレンチヴィンテージの名作たちが並ぶ様子はギャラリーのよう。
ピエール・ジャンヌレのラウンジチェアとコーヒーテーブル。チェアは特に現存数も少ない希少なモデル(価格は問い合わせ、ほかも同様)
家具や照明のほか、ジョルジュ・ジューヴなどフランスの陶芸家の作品も販売する
’50〜’60年代のシャルロット・ペリアンのスツールとサイドボード
DATA
大阪府大阪市西区土佐堀1の1の5敬明ビル2F
☎06・6449・4303
12:00〜18:00(火〜金曜)、土曜は予約制
定休日 日・月曜、祝日
https://www.clozzet.com/maison/
植物で空間をデザインする Yard Works(ヤードワークス)
兜町のK5など注目スポットの植栽を次々と手がける庭師。神さん邸ではテラスと屋上などの植物空間を担当した。モダンな建築に合う植栽は日本庭園ともイングリッシュガーデンとも異なり、オリジナリティにあふれ大胆。映画の背景やメゾンブランドのビジュアルのロケーションが、クリエイションの着想源になっているのだそう。
現在は問い合わせが殺到しているが個人邸の鉢植え、花壇の植栽から依頼可能
建築家の考え方も把握しながら、庭と建物のバランスを大事にする。日本特有の四季を感じさせる植栽、動線を意識したこまやかなレイアウトも特徴
DATA
山梨県笛吹市春日居町鎮目39の3
☎0553・34・8720
http://www.yardworks-web.com/
季節の彩りを描くフローリストSOCUKA(ソクカ)
パサンド バイ ヌキテパの都内店舗の生け込みから、プライベートの宅配まで神さんが全幅の信頼を置くフローリスト。鮮やかな色彩のモダンなアレンジメントはアートのような存在感を放ち、店内の明るいムードに欠かせないピースとなっている。実店舗はなく、ホームページから誕生日やオープン祝いのお花など、個人オーダーも可能。
昨年の母の日にパサンド バイ ヌキテパで販売したブーケとフラワーベースのセット
秋らしいオレンジ系のオーダーは、イタリアンレストランのオープン祝い
お祝いで制作したリース。長く飾れる花やエアプランツをミックスしてデザイン
関根千園さん邸:アートと心地よく暮らす家
週末は軽井沢、平日は都心の家で過ごすというふたりの“東京の家”は、マンションをリノベーションしたモダンな空間。夫婦そろって満足の高い仕上がりとなった家は、共通の目ざすヴィジョンを明確にもち、そしてそこにプロの意見や力を素直に借りることが、リノベーションの成功のカギに。ふたりが愛するアートやヴィンテージを大切にしながらすり合わせることで、男性的なものと女性的なものが融合した絶妙なバランスの家となり、忙しい平日に寄り添う。
何度も色をチェックして決めたというグレーの床は、夫婦共通のゴールとしていた建築家、ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの作品集が決め手に。そのグレイッシュな空間にマッチする杉本博司さんの作品『海景』はリビングと廊下にひとつずつ。夫の島田さんの希望によって、リビングはその作品と五輪塔を合わせてレイアウトした。以前所持していたピート・ヘイン・イークのテーブルもカラフルだったので、空間に合わせ、グレートーンの同じテーブルに買い替えるなど、色への繊細なこだわりが随所に
計算しつくした最適なレイアウトによってふたりが愛するアートがいきいきと空間に
重厚なドアをクリアなドアに変えたいというイメージもヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの作品集から。クリアにすることで空間に広がりが出て、抜けをつくってくれた。サッシは黒のように見えて、実はブラウンのようなグレーのような曖昧な色みで柔らかな印象。
人がよく集まるダイニングは、ピート・へイン・イークのテーブルとピエール・ジャンヌレの椅子。エアコンを隠すために天井を下げてすべて内蔵したのは、建築家の提案。天井が低くなっても、一面の大きな窓によって開放感はキープされている。
床のヘリをよく見ると、わずか3㎜、漆喰(しっくい)の壁が浮いている。この繊細な抜け感が日本的な「間」のような存在に。シャルロット・ペリアンのヴィンテージのスツールには、島田さんが集めてきた花器に関根さんが花を生けて。
美しいイブ・コフォード・ラーセンのキャビネットには、島田さんのコレクションが並ぶ。3つ並べ、それに合わせてスポットライティング。好きなものを大事にする姿勢が伝わってくる。
リビングに溶け込みながら曲線が美しい家具が柔らかな印象をプラスするリビングコーナー。ソファ、ミニテーブルはフィン・ユール。飾られている作品は、ゲルハルト・リヒターの作品『FIRENZE』
何を美しいと感じるのか、復習のような作業の繰り返し
ブランドPRである関根千園さんとファッションディレクターである島田明さんのご夫婦は、それぞれの仕事柄、アートへの造詣が深く高い審美眼をもつ。共通の好きなものもあれば、違いもある。リノベーションはそれを融合させることで、唯一無二の空間に。
「インテリアを考えるとき、私は全体のバランス感や心地よさを重視しますが島田はディテールなどもっと細かい部分にこだわりをもっていて。私からしたらその部分は気にもとめないポイントだったりするので、島田と建築家の黒崎さん(アポロ)が盛り上がっている横でポカンとしている場面も多々ありました(笑)。けれど夫婦そろって好きなベルギーの建築家であるヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの作品集などしっかりと共通のヴィジョンを軸にもちながら、お互いの意見と建築家の意見を取捨選択していったという感じです。ヴィンセントはベルギー出身なので、そのミニマリズムな雰囲気が東京にマッチするんだと思います。家を探す際に3LDKがもともとの希望だったのですが、やはりそれぞれの部屋があるということもよかったなと感じています。趣味が違う部分があるのはあたりまえのことで、それは各自の部屋で存分に生かして楽しめばいいので」
その言葉どおり、同じサイズの部屋をそれぞれリノベーションして、好きな家具を置き、まったく違う雰囲気の2部屋ができあがっている。
「並んでいる2部屋がまったく違っていて遊びにきた人がおもしろがってくれます。この家を見つけたとき、ここはよくなるという確信がありました。一から建てるとしたら迷いも生じるかもしれませんが、この空間ありきで、どう変えるかというお題に挑むのはおもしろかったです。場所が東京ではなかったらまた違った空間にしていたと思いますが、東京だからこそモダンなミニマリズムに着地した気がします。自分たちが住んでいる姿を何度も想像しながら、建築家と共通言語となる具体的な指針をもつことも重要。それが私たちにとっては一冊の作品集でした。そしてプロである建築家の提案は一度受け入れて考えてみるという柔軟さも必要だと思います。もちろん好みが合い、理解してもらっているという信頼関係あってこそ。島田がライティングにもこだわっていたので、その部分は建築家の推薦するライティングデザイナーが担当に。エアコンを隠すために一段下げた天井など、どれも私たちでは思いつかなかったアイデア。一方で、私が好きなフランスアンティークはやはり東京には少しなじみづらいと感じ、軽井沢の別荘で楽しむことに」
リノベーションは取捨選択の連続。その過程でもう一度自分が何に対して美しいと感じるのか再考を重ねるという機会だったとふたりは話す。愛するアート、この土地のムードなどが重なり、モダンな空間ができあがった。
静謐な瞑想と仕事の部屋には骨董品が並ぶ
ピエール・ジャンヌレのヴィンテージ家具と鎌倉室町時代の東寺曼荼羅残欠の掛け軸、と国も年代も違うものがすっとなじんでいる島田さんの部屋。棚の天板は、ずっと実現したかったという墨漆喰。京都から職人さんに作りにきてもらった。
美術品はリノベーションの際に並べる数を決めておき、ひとつひとつに美しくライトが当たるように。平安時代の興福寺千体地蔵(右)など仏教美術とともに、杉本博司の「オプティクス」(右から2番目)、須田悦弘の枯葉の彫刻(左から2番目)、名和晃平のピクセル観音像(一番左)の現代アートが並ぶ。棚の中には、写真集など仕事のインスピレーションのもととなる資料が。「この部屋は空想したりアイデアを考える場所。実務はリビングで行っています」
アールデコや北欧家具を配したくつろぎの空間
隣の関根さんの部屋は、ブラウンを基調に花や北欧家具が並ぶ女性的で柔らかな雰囲気。ゲストが泊まるときのために、HIKEで購入したヴィンテージのデイベッド。「私はやはりフランスが好きなので、床にはパリで買ったキリムを。植物は少しずつ増やせたらいいなと思っています。ヴィンテージやフランスのアンティークなど、自分のスペースは好みをそのまま生かしました。軽井沢の別荘はこういうテイストでまとまっています」。
「花はほぼ毎日欠かしません。島田が20年以上前から集めていたというアールデコの花器がたくさんあるので、近所の花屋でその日の気分で買って花を生けています」。
アールのシルエットが愛らしい棚は、島田さんがもっていたもの。中には香水の瓶やガラス、写真などが並び関根さんの世界がぎゅっと閉じ込められているよう。
本棚もHIKEのヴィンテージ。「ここはそれぞれの趣味部屋なので、実用的なものを置くのではなく、自分が好きなものが目に入るよう本棚にもちょこちょこと並べています」
DATA
延べ床面積:120㎡
築年数(居住年数):15年(5年)
購入したマンションをリノベーション。キッチン、バスルームはそのまま微調整。壁、天井、扉などはすべて取り払い、一度スケルトン状態にしている。
PROFILE
関根千園●大学在学中から2年間パリへ留学し、帰国後PR会社WAGで仕事をスタート。’04年TFCに入社、’07年フリーランスとして独立。TFCにてドリス ヴァン ノッテンのPRを続け、マリーエレーヌ ドゥ タイヤックのディレクターや、パリ老舗のサロン・ド・テ、ラデュレのPRを務める。
関根さんの右腕アドレス
住む人の側に立ち、夢を実現 APOLLO(アポロ)
建築家・黒崎敏率いる設計事務所APOLLOには、クリエイティブな感度の高いクライアントからの依頼が相次ぐ。その理由は、こだわりのある彼らのオーダーを細部まで厳密に実現できる精度の高さ。関根さんご夫妻もじっくり相談することができ、大満足のリノベーションがかなったという。新築では光と影を効果的に組み入れた建築をテーマに、ミニマルな美を宿したスタイルを提案し、ハイクラス住宅も数多く手がける。
エントランスから家の全貌が見えるような、オープンな空間づくりを得意とする
窓の向こうにはテラスリビング。屋内外をシームレスにつないだデザイン
上層階部分の側面は完全な正方形を設計。時代に流されないミニマルな美を実現
後世に残したい上質な家具 HIKE(ハイク)
ラインナップの中心は現地で買い付け、自社アトリエにてメンテナンスが施された、高品質の北欧ヴィンテージ家具。照明を中心とした現行品もまた次世代に引き継がれるような名作がそろう。それらとフィットするオリジナル家具も展開し、カスタムメイドが可能。関根邸ではキッチンの食器棚をオーダーした。
’60年代のダイニングチェア。現在はレアなローズウッド材を使用(価格は問い合わせ、ほかも同様)
ノルウェー人デザイナー、フレデリック・カイザーのキャビネット
DATA
東京都目黒区東山1の10の11
☎03・5768・7180
12:00〜18:00
定休日 月〜水曜
https://www.hike-shop.com/
住とアートがクロスオーバー CASICA(カシカ)
木材の倉庫を改装した広々とした店内では宝探しのような気分でショッピングを楽しみたい。世界各国の民芸品や丹念にリペアされた古道具、現代作家の作品を種類や時代にとらわれずフラットに並べ、新たな出会いを提案する。敷地内にはショップのほか、カフェやギャラリーなどが入り、心躍る企画展も目白押しだ。
アステカ文明のころより製法が伝わるヴィンテージのエキパルチェア¥88,000
建物内の一部の什器には倉庫に残っていた材木を再利用
植物も充実し、プロダクトと混在するスタイリングも見どころ
DATA
東京都江東区新木場1の4の6
☎03・6457・0826 11:00〜18:00
定休日 月曜(祝日の場合は営業、翌火曜休み)、第2・4火曜
https://casica.tokyo/
暮らしを豊かにする日用品 道具屋nobori(ドウグヤ ノボリ)
菓子屋シノノメの系列店で、ともに蔵前エリアを盛り上げる生活用品店。国内の窯元の器、インポートのグラスをはじめ服飾品やボディケア用品など、暮らし全般に寄り添うアイテムが並ぶ。すぐれたデザインと品質の、気負わずに使えるセレクションに加えて、不定期で開催される人気作家の個展も見逃せない。
益子焼の窯元、つかもとの落ち着いた色みが特徴的なSABIシリーズ
国も形もさまざまなデイリーユースのグラス
折に触れ関根さんも器や道具をチェックしに訪れる
DATA
東京都台東区寿3の7の1寿町フラワーホーム1F
11:00〜18:00
定休日 水曜
https://www.fromafar.stores.jp/
美しく格調高いコレクション ギャラリー北欧器
アート好きな夫の島田さんがひいきにするギャラリー。美術品として作られたミッドセンチュリーの北欧の器を得意とし、ギャラリーが誇るコレクションを求め海外からのコレクターも数多く訪れる。メインはスウェーデンの巨匠ウィルヘルム・コーゲと、弟子のベルント・フリーベリの作品。入手困難といわれる逸品がここに。
世界三大陶芸家と評されるコーゲの作品。古代の神具を表現(価格は問い合わせ、ほかも同様)
フリーベリの器は自然の造形物が着想源。美しい色と形が魅力
日本の暮らしになじむ器を収集
DATA
東京都中央区日本橋馬喰町2の4の1バクロカクタス3F
☎03・5460・6036
完全予約制
不定休
https://www.hokuouki.com/
鈴木奈代さん邸:好きなものに囲まれたコンパクトに暮らす家
都内でよく見かける3階建ての細長い家。コンパクトながら、空間を最大限活用し縦方向にのびやかに、光を存分に取り入れ、好きなもの、色に囲まれた住まいが実現した。
シックなワントーンは表情の違う素材を重ねて奥行きを
リビングの天井高は最大4.8m。暖炉は暖炉屋にオーダー。窓ぎわにはジェルバゾーニのチェア、ゴーストとシャルロット・ペリアンによるベルジェスツールを。ソファはB&B Italia。カーテンの色に合わせてトープ系ベージュの張り地を選んだ。コーヒーテーブルはFLEXFORM
壁のアートは青木豊氏の作品。棚上段には盛永省治氏の木の器、旅先で購入したラッセル・ライトのトレイ、上田亜矢子氏の大理石のオブジェなど。下段には高山英樹氏のブックエンド、林志保氏の花器など。フロアランプはフィリップ・スタルクのROSY ANGELIS
迷走した結果の、自分らしいミックススタイル
鈴木さんが暮らすのは、都内の30坪ほどの敷地に立つ、3階建ての家。
「コンパクトな家なので、とにかくシンプルに。戸建てのメリットは天井高と窓の切り取り方に自由度があることだと思うので、リビングの天井はなるべく高くし、光を感じられる明るくて暖かい家を目ざしました」
仕事で数百軒におよぶ家を取材してきたという。旅先でも建物や美術館、ホテルをめぐり、時間があればインテリアの本や雑誌を眺めている、自称オタク。
「なのに自分事となるとうまくいかないですね。素敵な家を見すぎて、知識ばかりが増えて。インテリアの流行にも思いきり振り回されてきました」
スタイルならミニマル、イタリアンモダン、インダストリアル。ベルギーやオランダ、イギリスのデザイナーに傾倒した時期もあるし、最近は北欧家具や欧州のヴィンテージ家具も気になる、という迷走ぶり。現在の家はその変遷がかいま見られるごちゃ混ぜ。よくいえばミックススタイルだ。
「スタイルはブレブレですが変わらないのが色。白をベースに、黒、ベージュ系の茶色が好きで落ち着くということだけは何年たってもブレないです」
ファッションよりはゆるやかだが、インテリアにも流行があり、飽きもくる。でも色に統一感があるせいかスタイルの異なるものが混ざってもなんとなくまとまるという。気をつけているのは「無彩色でまとめると平坦に、単調になりがち。木、石、レザー、スチール。ファブリックなら麻、ウールと織りや表情の違う素材をなるべく重ね、奥行きが出るようには工夫しています」。
夫はインテリアに関心がなく、もっぱら家具や小物選びは鈴木さんの担当。
「ソファに寝っ転がって各々読書をするのがわが家の休日の過ごし方。冬はソファに座って暖炉の炎をボーッと眺めたり。なのでソファは大きめ。リビングが中心の家です。ささやかな私の範疇(はんちゅう)で、ですが家具も小物も好きなものを選んでいます。作家さんが作るオブジェやアートはストーリーをうかがい、『好き!』という直感に任せて。旅先から持ち帰ったものは、見るたびに旅の思い出が蘇りますし、家族から譲り受けたものは、見ると温かい気持ちに。年を重ねるごとに家の中に好きなものが増えてきて、それらに囲まれて暮らせることが幸せだなと思います」
以前、海外の女性のファッションとインテリアについて記事を書いた経験がとても印象深く残っているという。
「どの女性も自宅のインテリアとファッションが見事にリンクし、その様に感動しました。インテリアは住み手を映す鏡。正解はなく、大切なのは“その人らしさ”。素敵だなと思うのは“らしさ”が感じられる家。いつか、そんなふうになれればと思うのですが」
壁のアートは京都のギャラリーeN artsで出会った田中真吾氏の作品。左のダイニングチェアは、エ・インテリアズのCC01。デザイナーの大城健作氏がイタリア・キアバリ地方の伝統的な椅子をリデザイン。職人技術を絶やさないためというコンセプトにも共感した。手前の椅子はマルセル・ワンダースのNEW ANTIQUES。ランプはフラマンで購入。正面の造作棚は食器収納。
ダイニングに置いたチェストは、スウェーデンのアルフ・スヴェンソンがデザインしたヴィンテージ
お気に入りのアートを主役にコーナーづくり
寝室の壁は一部をチョコレート色に塗り、ほかは珪藻土に。壁には尊敬する同世代のアーティスト、伊庭靖子氏のアートを。描かれたクッション生地を一緒に買いにいった、思い出深い作品。サイドテーブルはジェルバゾーニ、ランプはミゲル・ミラのデザイン。
廊下から見える寝室の壁にも伊庭靖子氏の作品を。チェアはポール・ケアホルムのPK22、サイドテーブルはジョージ・ピーターソン。
階段の壁にはeN artsで購入した白子勝之氏の作品を掛けた。MENUの大理石テーブルの上は上田亜矢子氏のオブジェ。床には川上輝明氏の写真を
マドリッドから持ち帰った塑像を内田鋼一氏の箱膳の上に。祖父作の仏像の横にはバーニーズで購入した小箪笥を
3階にある仕事部屋。オープン棚はザ・コンランショップで、カーテンはすべてマナ・トレーディングにオーダー
ダイニングの壁には米田知子氏の写真作品を。下には上田亜矢子氏のトラバーチンのオブジェや、リネンアンドデコールで購入したキャンドルホルダー、有永浩太氏のガラスのボトルなどを飾った
日当たりのいいコーヒーテーブルの上は観葉植物の定位置。ラグビーボール形の木のオブジェは福井守氏
香りグッズはトレイにまとめて
3階への階段の途中に、かさばるカゴ類を飾って収納
DATA
延べ床面積:約124㎡
築年数(居住年数):13年(13年)
夫とふたり暮らし。都内に土地を購入し3階建ての家を建てる。基本設計は八木建築研究所に依頼。料理が楽しくなるキッチンを目ざし、目下リノベを計画。
PROFILE
鈴木奈代●インテリア、ライフスタイルまわりのライター・エディターとして雑誌、カタログ、ウェブなどに携わる。本誌では富岡佳子さんの連載も担当。取材した家は数百軒におよび、書籍『日曜日の風景』『日曜日の風景part2』(ともに光文社)を手がけた。インテリアデコレーター・故橘田美幸氏に師事。Instagram:nayosuzuki
鈴木奈代さんの右腕アドレス
直営店オープン Miele Experience Center ⽇⽐⾕(ミーレ・エクスペリエンス・センター日比谷)
3月に日比谷にオープンしたばかりの直営店。新たな試みとして食からサステナビリティを提案するセルフ型調理体験「サステナキッチン」を展開し、店内に用意された食材で、実際に調理体験ができる。今後、食にまつわるイベントも開催予定だ。発表されたばかりのビルトインの冷凍冷蔵庫をはじめ、人気の食洗機やオーブンなど、最新の機器類が展示され、比較・操作することができる。
オーブン、オーブンレンジなど、モデルによる機能の違い、使い勝手などをチェックできる。
人気の食洗機も、サイズやモデル違いが一度に見られ、実際に比較検討できる。
広い店内にはキッチンが設置され、ここで調理体験をしたり、イベントも開催される
DATA
東京都千代田区有楽町1の5の2 東宝日比谷プロムナードビル1F
☎03・6811・1395
11:00〜20:00 定休日 夏季・年末年始
https://www.miele.co.jp
気分も上がる、憧れのキッチン è interiors | BoffiDePadova_Tokyo(エ インテリアズ|ボッフィデパドヴァ東京)
エクラ世代にも人気のこちらのショップでは、イタリアを代表するキッチンおよびバスルームのブランド、ボッフィの大理石を大胆に使ったキッチンが見られる。ピエロ・リッソーニがクリエイティブディレクターを務めるボッフィは、シャープでデザイン性の高いミニマルなキッチンに定評が。ディテールにいたるまでため息が出るほど美しく、こんなキッチンなら毎日の料理も絶対楽しいはず。
美しい大理石を天板だけでなく面材やコンロ、シンクにまで全面にあしらった贅沢なキッチン。もちろんボッフィには天然石以外を用いたキッチンもそろう。
デパドヴァなどこちらで扱う他ブランドの家具と合わせた様子がイメージできるのもうれしい。長く愛せるエレガントな家具が多い
DATA
東京都港区南青山4の22の5
☎03・6447・1451
10:30〜19:00
定休日 水・日曜
https://www.interiors-inc.jp
注目の日本製の美しいキッチン ACTUS SHINJYUKU(アクタス・新宿店)
昨年リニューアルしたアクタス・新宿店のキッチンショールーム。ドイツのポーゲンポール、イタリアのポリフォーム、オリジナルに加えて、新たに深澤直人氏がデザインするCaresa(カレサ)が加わり、4つのキッチンが一度に見られる。Caresaは深澤氏とアクタスとパナソニックのコラボで生まれた注目の日本製キッチン。
ムダのないシンプルなデザインのCaresa。カウンターの天板や前面には天然の水晶から作られるクォーツストーン、突板は天然木と厳選された素材を使用。日本の住宅にうれしいサイズ感で、ビルトインのオーブンレンジなどの機器類はパナソニック。スタイリッシュさと使いやすさが共存するキッチン
DATA
東京都新宿区新宿2の19の1 BYGSビル1・2F
☎03・3350・6012
11:00〜19:00 定休日 水曜(祝日除く)
https://www.actus-interior.com
素材選びはキッチンの肝 COSENTINO CITY TOKYO(コセンティーノ・シティ 東京)
キッチンの印象を左右する大切な要素が素材。こちらのショールームでは、ワークトップにも使える素材がそろう。高品質鉱物やクォーツ、リサイクル素材を組み合わせ独自の技術で製造されたサイルストーンや、超圧縮石材のデクトン、高品質の天然石のセンサなどを扱い、色、柄、硬さなどを実際にチェックできる。
南青山のショールームは地下にキッチンがあり、デクトンを使用したキッチン例を見ることができる。
昨今、キッチン天板で人気の、デクトンとサイルストーンを同時に見比べられる貴重なショールーム。大判サンプルでのチェックも
DATA
東京都港区南青山6の4の14
INOX AOYAMA
☎03・6635・9348
11:00〜19:00 定休日 火・水曜
https://www.cosentino.com/ja-jp/
スタイリッシュな水栓がそろう CERA TRADING TOKYO SHOWROOM(セラトレーディング 東京ショールーム)
世界の名だたるデザイナーが手がける、海外ブランドの洗面ボウル、水栓や浴槽など水まわりのアイテムが見られるショールーム。キッチン水栓も数多くとりそろう。独自の基準に合格したもののみを扱い、メンテナンスはTOTOメンテナンスが行うので安心。せっかくならアクセサリーのように美しい水栓金具を選びたい。
バスルームのアイテムを展示したコーナー。ブランドの世界観を表現し、それを体感できる。
扱うブランドは20社近く。洗面・手洗器用、キッチン用、シャワー用などの水栓が並ぶコーナーも。手前はバスタブ
DATA
東京都港区南青山1の24の3 TOTO乃木坂ビル1F・B1
☎03・6635・9348 10:00~12:00、13:00~17:00 事前予約制
定休日 月曜、祝日、夏季・年末年始
https://www.cera.co.jp
O邸:リゾートのような非日常も感じられる穏やかな光の家
LDKから庭を望む。公園の緑を借景に、北側に配置された庭に向かって大きな窓を設けた。美しい木製サッシの窓を全開放にすると圧巻の景色が。一年中、そして一日中光が安定し、夏の暑さもしのげ、想像以上に過ごしやすい。「最近は北向きのリビングをつくる家が増えているとも聞きます」とOさん。
リゾートのような非日常も感じられる穏やかな光の家
LDKから庭を望む。公園の緑を借景に、北側に配置された庭に向かって大きな窓を設けた。美しい木製サッシの窓を全開放すると圧巻の景色が。一年中、そして一日中光が安定し、夏の暑さもしのげ、想像以上に過ごしやすい。「最近は北向きのリビングをつくる家が増えているとも聞きます」とOさん
一年中穏やかな光で落ち着ける北向きのリビング&ダイニングキッチン
キッチンはドイツ・ブルトハウプ社のオーダーキッチン。天板はクウォーツストーン、面材はメラミン。ガス&IHコンロ、グリルはガゲナウ。中央のアイランド下には日常使いの食器やカトラリー類を収納。奥には冷蔵庫などを置いたパントリーがある。壁付けの照明はセルジュ・ムーユ
O邸はブルトハウプ社の「b3」のキッチンに、「b2」のキャビネットを組み合わせた珍しいケース。宝石箱のように美しいキャビネットにはアスティエ・ド・ヴィラットの食器やツール類を整然と収納
目ざしたのは別荘のようなリゾート気分が味わえる空間
「毎日、別荘に行くような気持ちになれる、そんな家にしたい」
Oさんが、建築家に伝えた言葉だ。
「わが家は夫、長男、私のそれぞれが仕事を抱え、たとえ別荘をもったとしても行く時間もないほど忙しい日々。なので、自宅を別荘のようにすればと思いまして。イメージしたのは、かつて家族でよく訪れていた那須のリゾートホテル、二期倶楽部。モダンでありながら落ち着きのあるたたずまいが大好きで、そんな雰囲気にと希望しました」
8年前、利便性がよく静かな場所にゆったりとした土地を見つけ、家を建てた。雑誌で見て「いいな」と思った家の多くが S.O.Y.建築環境研究所の事例だったことから、設計を依頼。完成したのは、北側の庭に面してLDK(リビング&ダイニングキッチン)のある平屋の棟があり、廊下を隔てて個室を配した2階建ての棟のある家。
「北向きのLDKって暗いのでは? 寒くないのかしら? と、心配していたのですが、建築家は『大丈夫ですよ』と。暮らしてみると、一年を通して光が安定し、とても落ち着いて過ごせますね。夏は涼しいし、冬もまったく問題ありませんでした。前の家は南向きのリビングだったのですが、今思えば夏は暑いし明るすぎて、落ち着かなかったなぁと。建築家を信じて大正解でした」
北向きの部屋からは、南に向かって枝葉を伸ばす庭の木々を正面から眺められるという利点も。隣接する公園の木々と相まって緑が目に眩しいほどだ。庭に向かって開かれたLDKは天井高が最大3.7mもあるのびやかな大空間。窓を開け放てば、庭と一体となり、まさに別荘かリゾートホテルにいるかのよう。室内に直射日光が入らないせいかしっとり落ち着いて、実に居心地がいい。夏の暑さが厳しい昨今でも涼しく、快適に暮らせているという。
梁をあらわにした天井は黒く塗装し、床には幅広のオーク材、iocのカンヌブランを選んだ。ダイニングテーブル&チェアはジェルバゾーニの「GRAY」コレクション。照明はモーイ、棚はエ・インテリアズで扱うポロ。バレエを習うOさんはオンラインレッスン用にスタジオスチールで、インテリアに合うバーをオーダーした
寝室には北欧テイストも加え好きなものを凝縮
Oさんの寝室の扉はアーチ形に。夫、長男それぞれの個室の扉もあえて表情を変えて楽しんでいる。ワゴンはリビング・モティーフで購入。黒いサイドテーブルはMATTIAZZIのCUGINO、シャンデリアはABOVO。ラグはnuLOOM
「オーク材と黒の組み合わせが好きで、私の寝室はそれらを取り入れて少し北欧テイストに」。2つ並べたチェストは日本のブランド、ARIAKEのものでアクセサリーや化粧品を収納。ベニワレンのラグはペンギンデコで購入。
ウォークインクロゼット横には、ザ・コンランショップで購入したチェストを置き、上にはシェーカーボックスなどを重ね、収納を兼ねてディスプレイ
玄関を入り、廊下をはさんでLDKのある棟と個室のある棟に分かれたつくり。廊下の窓から明るい日射しが射し込む。階段下にはMENUのテーブルが。
廊下の先には、大理石天板の造作収納を作り、コレクションするアスティエ・ド・ヴィラッドの小物や鏡を置いてコーナーに。照明はデンマークのブランド、ヌーラ
非日常を感じられる庭やバスルーム
ガーデンデザインはparsleyの宇津木英俊さんに依頼。庭に置いたアームチェアやテーブルもジェルバゾーニのもの。軒下は、雨でもくつろげそうなスペース。手前左の大きな丸いプランターには、Oさんがハーブ類を植え、育てている。右手前の築山は中心にナツメの木を植えた
さらに快適な住まいへと住みながらアップデート
「家族で過ごすのはキッチンとダイニングがほとんど。そこを家の中心にしました。今ほど多忙でなかったころは、よく長男や私の友だちを呼んで、ダイニングでおもてなしをしましたね」
キッチンは、ショールームの前を通るたびに「いいな」と思っていたブルトハウプにオーダー。家具は、脚のフォルムとスモーキーなグレーが気に入ったジェルバゾーニのダイニングテーブルを軸に決めていったという。
昔から大のインテリア好きというOさん。雑誌やネットを見て、海外の家を参考にすることが多く、海外サイトから、直接家具や小物を取り寄せることも。長男もインテリア好きで、家具選びに迷うとお互いに相談し合うという。暮らしはじめて8年がたち、少し大人っぽい雰囲気に変えたいと、目下、ダイニングチェアやソファのレザーをオーダー中だ。数年前には庭に手を加え、一部を増改築。その際にバスルームのタイルをベージュに一新した。庭は植物を増やし、中央に蛇籠(じゃかご)で築山(つきやま)を作ってカフェのようなテーブルを設置。より気分よく、心地よく暮らすためにアップデートを重ねている。
「ダイニングで仕事中に、ふと庭を眺めるだけで気持ちが安らぎます」
非日常を感じられる穏やかな住まいが、忙しい家族の癒しとなり、パワーチャージの場となっている。
バスルームは、黒いタイル張りだったのを、汚れが目立ちにくく明るく見えるベージュのタイルに張り替えた。まさにリゾートホテルのような非日常感を味わえる、ゆったりとしたスペース。
壁は、ホタテの貝殻を粉末状にしたタキノACEの塗料で塗装。天然素材が美しい陰影をつくっている。階段上に設けたトップライトからの光の帯が刻々と変化する様が美しい
トップライトからの光が美しいリビング。ソファはヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンがデザインしたMolteni&CのPAUL。現在はニュアンスのある色の表皮だが、バックスキンのカバーもオーダー中。気分によって簡単に替えられるのだとか。コーヒーテーブルもMolteni&C。壁にはバング&オルフセンの大きなスピーカーを設置
DATA
延べ床面積:229.89㎡
築年数(居住年数):8年(8年)
夫、長男との3人暮らし。戸建て暮らしを経て、新たに土地を探し、家づくりをした。設計はS.O.Y.建築環境研究所に依頼。’21年に増改築を実施。
PROFILE
Oさん●長男の子育てが一段落したのをきっかけに、夫の会社の事業をサポート。現在は、役員を務めながら、ディレクター、コーディネーター、デザイナーとして多忙な日々を送る。昔から大のインテリア好きで、そのセンスを店舗のデザインなどにも発揮。趣味はバレエ。
Instagram:poodle_lovelove
Oさんの右腕アドレス
女性ファンが多いイタリアブランド GERVASONI TOKYO(ジェルバゾーニ トーキョー)
イタリアを代表する女性インテリアデザイナー、パオラ・ナヴォーネがアートディレクターを務めるブランド。エレガントで遊び心にあふれる家具は、ほかのイタリア老舗ブランドでは見られない、唯一無二の存在感。ニュアンスのある色合いのモダンすぎないデザインで、ファブリックのバリエーションも豊富。エクラ世代にもおすすめだ。ショップは3月に移転オープンしたばかり。
簡単にカバーの取りはずしができ、ファッション感覚でコーディネートを楽しめる人気のソファ「GHOST」などが並ぶコーナー。
ファブリックの美しさでも定評がある。
グスタビアン様式とスカンジナビアンスタイルを統合した「GRAY」コレクション。素材の組み合わせ、バリエーションが豊富なシリーズ
DATA
東京都港区北青山3の11の7 Aoビル1F
☎03・5962・6477
11:00〜20:00 無休
https://gervasoni.jp
個性的な家具・小物がそろう CIBONE(シボネ)
インテリアのアクセントになりそうな家具や照明、ホームアクセサリーから、作家ものの器、洋服、バッグ、アクセサリーまで、エッジの効いた個性的でおもしろいアイテムがギュッとつまった人気ショップ。長い時間軸に寄り添って「物とつきあう」ことを提案。スクラップ材を使用したピート・ヘイン・イークの家具など、ここでしか見られないものも多く、ワクワクするラインナップだ。
家具はもちろん、暮らしを楽しく、豊かにしてくれる雑貨類もおすすめ。食器や木工品など作家もののセレクトも秀逸だ。頻繁に開催されるポップアップも見逃せない
DATA
東京都渋谷区神宮前5の10の1 GYRE B1
☎03・6712・5301
11:00〜20:00 無休
https://www.cibone.com
クオリティの高い洗練デザイン MOLTENI&C DADA TOKYO(モルテーニ・ダーダ東京)
1934年創業のイタリア老舗総合家具ブランド。美しく高品質なワードローブなど収納家具に定評がある。クリエイティブ・ディレクターのヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンをはじめ人気デザイナーたちによる家具は、熟練職人の技術に支えられ、ため息が出るような美しい仕上がり。キッチンを体験できるショールームやベッドやワードローブ収納が見られるナイトショールームも隣接。
新作家具が並ぶコーナー。イグナツィオ・ガルデッラがデザインしたテーブル「BLEVIO」、チェアはヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンによる「JANET」。
オープンシェルフでゆるやかに区切られたメインベッドルームのしつらえは、ナイトショールームで見ることができる
DATA
東京都港区南青山6の4の6 Almost Blue
☎03・3400・3322
11:00〜18:00
定休日 水曜、祝日(モルテーニ)
定休日 水・土・日曜、祝日(キッチン・完全予約制)
https://www.molteni.it/jp/
機能美とラグジュアリーと。 bulthaup showroom(ブルトハウプ ショールーム)
ドイツを代表するキッチンメーカーのひとつ、ブルトハウプ。今ではすっかりおなじみのアイランド型の先駆けとなる画期的なシステムを、’70年代に発表し、常にキッチン業界をリードしつづけてきた。100年愛されるキッチンを目ざし、人間工学に基づいたシンプルで飽きのこないデザインを提案。使い勝手のよさや、機能性にこだわり、蝶番金具にいたるまですべての製品を自社開発する。
ブルトハウプのキッチンは「b2」「b3」の2つのモデル。それをベースにスペースに合わせてオーダー。コンパクトなワークベンチと美しく収納できるキャビネットを組み合わせたコンセプトキッチン「b2」。
「b3」シリーズ
DATA
東京都港区南青山6の12の4
ルクレ南青山ハウス2F
☎03・6418・1077
(予約番号 平日11:00〜17:00)
完全予約制
https://bulthauptokyo.com
渡邉季穂さん邸:自然と人が集まる居心地のいい家
外食も楽しいけれど、友人や仕事仲間と自宅で料理をしながら、ワイワイ集うのは格別の楽しさ。引っ越しをして、そんな時間を気兼ねなくもてるようになったという。どの部屋にも大きな窓があり、明るく、風通しのいい、人の集まる家だ。
一部がガラスの天窓になり、サンルームのように明るいダイニング。憧れていたダイニングテーブルはノル ジャパンで扱うエーロ・サーリネンの名作。ハリー・ベルトイアがデザインしたチェアと合わせた。床に置いたのは亡父から受け継いだピカソのリトグラフ。左のフロアランプは、サンタ&コールのもの。大好きな小路苑のブーケが卓上を明るく彩る
広いリビングダイニングと気持ちのいいテラスでおもてなし
サンルームの横には広々としたテラスが。夜には都心ならではのとびきり美しい夜景が楽しめる。バーベキューをすることも多く、以前から持っていたテーブル&チェアに加え、HAYで購入したベンチを置いた。テラスの植栽はルスルスに依頼。とても自然でセンスよい仕上がり
リビングの一角には夫のDJコーナーがあり、来客時には音楽をかけて盛り上がる。上は小畑多丘氏のシルクスクリーン
ダイニングに置いたUSMハラーのキャビネットの上は、友人からのギフトや伊勢神宮で毎年購入する木彫の干支の人形や花を飾って。下には「お客さまが自由に好きなものを飲めるように」酒類をスタンバイ
人も猫ものびのび暮らせる都心のオアシス
1年半ほど前に、引っ越しをした渡邉さん。以前は、都心でありながら、まるで避暑地にいるかのような木立に囲まれたマンションだったが、一転、今度の住まいは大きな窓やテラスから、東京タワーをはじめアーバンな眺めが広がるマンションだ。
「愛猫とのびのび過ごせる環境を求め、引っ越しを。天窓のあるサンルームのようなスペースと、フローリングが決め手となり即決でした」
窓が多くて明るく、風が抜け、天窓からは月も星もよく見える。「夫とのふたり暮らしには少し広すぎるんですけどね」という、のびやかな空間だ。
「この家に越して、より人が集まりやすくなりました。外食も好きですが、家ならキッチンでみんなが各々好きなものを作って食べてと、時間を気にせず楽しめる。コロナ禍をきっかけに、家で集まるほうが楽しいなと思うようになりまして。これからの季節はテラスでバーベキューが気持ちいい。ダイニング横にテラスがあるので、グリルした料理をダイニングで食べて、なんてことが多いですね。多いときは20人くらい集まることもあります」
友人だけでなく会社のスタッフとの食事会も行うようになった。自宅なら気兼ねすることなく、スタッフにもアットホームな雰囲気で楽しんでもらえるからだという。
「人が集まるのが好きなんですよね。皆でワイワイするのが楽しいんです」
大人数で集うために、新たに購入したのがダイニングテーブルだ。
「サーリネンの名作で完成された美しいフォルム。『完璧なテーブル!』とずっと憧れていたんです。長方形だと座れる人数も決まってきますが、この楕円のテーブルなら、10〜12人くらいまで座れます。もっと人数が多いときは丸テーブルを追加して」
それ以外の家具は、20年近く愛用するソファをはじめ、引っ越しを重ねても大切に使い続けているものばかり。家具はシンプルで長く愛せるものを選び、ラグやクッションなどで気分を変えるのが渡邉さんのセオリーだ。こだわるのは素材。
「仕事で店舗の内装を考えるときも、木の色や質感など、素材にはこだわります。この家も、足ざわりのいい幅広の無垢材のフローリングが気に入って、決めたくらい。よい素材に囲まれているととても気持ちがいいので」と目や肌に直に触れる素材に気をくばっている。
KEITA MARUYAMAのショップで購入した、背板に花柄のクロスがはってあるアンティークの美しい食器棚。IKEAからバカラまで、グラス類を収納している。「来客用のワイングラスは気兼ねなく使えるIKEAです(笑)」
広々としたリビングダイニング。ソファはカッシーナ・イクスシー、レザーのチェアはザ・コンランショップ、コーヒーテーブルはコレックスリビングで。いずれも長年愛用しつづけているお気に入りの家具ばかり
どの部屋にも光がたっぷり入りすっかり早起き生活に
ベッドリネンはザラホームで購入。オーダーした白い収納棚には化粧品類が収納され、ドレッサーとして使えるようになっている。上にはミラーや家族の写真が
愛猫はロシアンブルー。カメラを向けても堂々としていて、人懐っこいPJW。モデルを務めたこともあるという見目麗しい人気者だ
3面が窓の南西向きの渡邉さんの寝室。デスクはHAYで、横のワゴンはザ・コンランショップで新たに購入。デスクチェアには体幹を鍛えることができる&MEDICALのオーバル形バランスボールを。アームチェアはジェルバゾーニのゴースト
仕事仲間や友人たちと心地よさを共有
この家にはミーティングルームをつくり、スタッフとの会議や仕事の打ち合わせを自宅でもできるようにした。また、日当たりのよさを生かして商品の撮影をしたり、新月の夜にはゲストを招いてインスタライブを行ったりも。どの部屋にも大きな窓があり、都心の真ん中とは思えないほど、とにかく明るく開放的だ。そんな住まいを、惜しみなく友人たちや仕事仲間、そして愛猫と共有している渡邉さん。
「住んでみて、改めて気持ちがいい家だなと実感しています。寝室にも光がたっぷり入るので、早起きになりましたし。猫は長い廊下を全速力で走りまわっていて(笑)。彼がのびのびと暮らしているのを見られるのが、私にとっては一番うれしいことです」
心地いい家には人が自然と集まる。そして、いい気で満たされていくのだ。
長くダイニングテーブル&チェアとして愛用してきたカッシーナ・イクスシーのテーブルとキャブチェアはミーティングルームで活躍。ザ・コンランショップの本棚は、縦横どちらにも置ける優れたデザインで、引っ越し先の空間に合わせて使い続けている
32mもの長い廊下。「突き当たりの私の部屋まで、猫が全速力で走る姿がかわいくて(笑)」。廊下には、夫や渡邉さんの亡父が購入したアートが飾られ、まるでギャラリーのよう。
友人から猫好きの渡邉さんへのギフトは、圧倒的に猫グッズが多く、それらを集めて飾ったコーナー
引っ越し後、夫が購入してきたという、ミヤケマイ氏の掛け軸は玄関に。ペディキュアを塗っている裸婦が描かれていて「私の仕事にぴったりな作品で素敵だなと。とても気に入っています」
以前の住まいから、寝室を夫と別々にし、それぞれ個室を設けるように。「最初はコロナ対策のためだったのですが、結果、熟睡できるし快適で大正解」。こちらは夫の部屋。窓ぎわには机を置き、本棚には好きなアートや本が並ぶ
DATA
延べ床面積:約270㎡
築年数(居住年数):20年(1年半)
夫と愛猫と暮らす。都心の賃貸マンション。気分転換はインテリアショップめぐりで、旅先でもホテルの内装をチェック。現在は実家の建て替えに着手。
PROFILE
渡邉季穂●トータルビューティカンパニー「uka」代表としてサロン経営、サロンワークや媒体での創作、講師など幅広く活躍。ネイルケア&技術の普及に努める。その技術・センスには定評があり、著名人や美容関係者からの信頼も厚い。博多にストア10店舗目となる「uka store AMU Plaza Hakata」をオープン。
渡邉季穂さんの右腕アドレス
昔から大好きなショップ The Conran Shop Marunouchi(ザ・コンランショップ 丸の内)
3月に新丸ビル3・4Fに移転オープンした「ザ・コンランショップ 丸の内店」。3Fのラボのような空間では選りすぐりのデザインアイテムが、4Fの上質な空間では家具や照明が見られる。新たにGraphpaperの洋服やヴィンテージの家具も扱い、こちらも注目だ。
DATA
東京都千代田区丸の内1の5の1
新丸の内ビルディング3・4F
☎03・5288・6600
11:00〜21:00(日曜、祝日は〜20:00)
無休 https://www.conranshop.jp
テラスや寝室の家具を購入 HAY TOKYO(ヘイ トウキョウ)
デンマーク発のブランド、HAY。キッチングッズ、ラグ、クッションなどのホームアクセサリー類から、ソファやテーブルなどの家具類まで、世界中のデザイナーとのコラボで生まれたアイテムが比較的求めやすい値段でそろう。夏に向けてアウトドア家具もおすすめ。
DATA
東京都渋谷区神宮前5の10の1
GYRE B1
☎03・6427・9173
11:00〜20:00 無休
https://www.hay-japan.com
憧れの名作テーブルはこちらで Knoll Japan Showroom(ノル ジャパン ショールーム)
赤坂御用地の向かいにあるスタイリッシュなショールーム。20世紀のモダンデザインを代表するデザイナーによる名作家具がそろうKnoll Studio、オフィス家具を扱うKnoll Officeなどのプロダクトが一堂にそろう。「そろそろ憧れの家具を」と思ったらぜひ訪れて。
Showroom Photo:Kenji Masunaga
DATA
東京都港区北青山1の2の3
青山ビル1F
☎03・6447・5405
11:00〜19:00 定休日 日曜
https://www.knolljapan.com
自然な仕上がりに信頼を寄せる RESSOURCES(ルスルス)
渡邉さんがテラスの植栽を依頼したルスルスは女性オーナーが手がける「都会の森づくり」がコンセプト。森にいるかのような自然な仕上がりの植物の目隠しや植栽に定評がある。土地や環境に合う昔から日本にある植物なども用い、葉形や刈り込み方で今風に見せる。
DATA
東京都豊島区西池袋2の21の15
☎03・5422・96167
アトリエ開放日時はインスタグラム
(ressources_llc)で告知
https://www.ressources.jp
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